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福井のみなみの季節と養生 #14  立秋「氣比神宮とけえさんまつり」

地域の連載

2022.08.18

福井のみなみの季節と養生は、福井の南に位置する敦賀でユニットを活動する養生デザインのお二人(青木さん、山中さん)と、reallocal福井ライター牛久保で、季節ごとの養生についておはなししていく連載です。

※養生…身体の状態を整えること

立秋。暑さはまだまだ、でも季節は秋へ移ろう

8月7日に立秋(りっしゅう)を迎え、暦では秋になりました。…とは言え、熱中症警戒アラートも出るような暑さがあると、もう秋ですと言われても何だかピンと来ませんね。空もまだまだ元気な夏空です。

この時期は、年々厳しい残暑を乗り切り、次の秋に向けた準備と両方に気を配ることが必要です。どちらにも共通することは「乾き」を潤すこと。暑さ対策でも秋の養生にも水分補給は大切な1つですが、涼しい場所に居ながら冷たいものの摂り過ぎは、身体を冷やしてしまうので注意です。特に胃腸を冷やし過ぎてしまうと、夏バテを引きずったまま秋を迎えることにもなりやすいので、暑さで火照った身体の熱が冷めてきたら飲み物も氷なしにしていきましょう。

残暑を乗り切り、心地良い秋を迎えましょうね。

福井のみなみの季節と養生 #14  立秋「氣比神宮とけえさんまつり」

暑い夜に寝やすくなる工夫「床に就く前に足の指をほぐす」

1日の疲れを回復し、翌日元気に動くには睡眠がとても大切です。睡眠は寝入りが良いと質が良くなると言われています。今回は、そんな寝入りを良くするセルフケアをお伝えします。

それは「床に就く前に足の指をほぐす」ことです。

足の指をほぐすと効果が2つあります。

1つめは、冷房で冷やされた足の血流が良くなること。血流が良くなると身体全体が適温になります。日中の暑さで身体が火照っていたり、足裏が熱く感じる方は特にオススメです。

2つめは、暑い時期に起こりがちなこむら返りの予防です。こむら返りの原因には、冷房による足の冷えや、筋肉の疲労、水分や塩分不足などが挙げられます。

安眠を妨げるこむら返り。予防するには、先ほどの足指に加え、文字通りこむら(ふくらはぎ)を痛気持ちいいくらいの強さでほぐしましょう。さらに、土踏まずもほぐせるとバッチリです。

ほぐす際には、足の指の付け根がどこまであるか触れて確認するとより効果的です。理科室にある様な骨標本やガイコツの姿を思い出してみてください。
足の指の付け根はかなり長めです。

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足の指の付け根はこのあたりです。

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足指は意外とよく動きます。

痛気持ちいいくらいで、指をそれぞれバラバラにほぐす様にすると指の間の筋肉がほぐれやすく血行も良くなりますよ。

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痛気持ちいいくらいでOK。

そして、ふくらはぎは指の腹でつまんで離してをゆっくりすると血行を促してくれます。

寝る前に足をほぐす時間を持ち、より良い睡眠、そして残暑を健やかに乗り切っていきましょう。

地元に愛される氣比神宮のけえさんまつり

いよいよ秋の始まり!敦賀の秋といえば氣比神宮の氣比の長祭(けひのながまつり)として知られる「けえさんまつり」です。

※けえさんまつりについてはこちらから

養生デザイン青木は氣比神宮のお膝元、神楽町(かぐらちょう)出身。町内の子どもたちは、「けえさんまつり」のための踊りやお囃子の練習が夏休みの日課になっていたので、8月に入る頃には今でも血が騒ぎます。

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青木の子どもの頃。宵宮で踊りを奉納しました。

神楽町をはじめ、神事に参加する町内はとても活気づきます。また「敦賀まつり」と呼ばれるパレードや歩行者天国、音楽パフォーマンスなども演じられる祭りも同時期に開催され、市内は年に一番の賑わいをみせます。

幼い頃から身近にあった「けえさんまつり」と氣比神宮。今回改めて氣比神宮の御神職の方にお話を伺い、地元の私たちにとって氣比神宮が心の拠り所になっていることを再確認しました。

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祭りの時、山車からは敦賀の名産品豆らくがんが撒かれます。山車は昔は50余台あったそうですが、戦災で消失し現在は6基が残っています。

普段は高齢化の進む市内の地区でも、お神輿が出るときは地元の学生たちも集めてお神輿を担ぐように、敦賀には「氣比さんのために」という気持ちがこの地に住む人々の心の中に無意識にあるように思います。

実際、青木の子どもの頃はお祭の間は参加する子どもは学校を早退、お休みすることができました。(現在は市内の小中学校全体が休業になっています)当たり前に思っていたことでしたが、それだけ氣比さんが大切にされ、地域の皆様の中心であり、拠り所である証拠です。

この期間を喜んで楽しむこと。つまり神様のために自分達から、手を取り合い、和や輪を大切にする心がこの地にはあると、お話いただきました。

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3年前。久しぶりに宵宮のお囃子に参加させていただきました。宵宮の上からの景色と暑さの中吹き抜ける風がとても心地よいです。

氣比神宮の楽しみ方と参拝の心得

二千有余年の歴史を持つ氣比神宮。境内には土公様から大鳥居、長命水、松尾芭蕉の句碑などからその歴史をひと続きで感じることができ、その時代ごとのタイムトリップが楽しめます。

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神代の時代、伊奢沙別命(いさざわけのみこと)が霊跡を垂れたと言われる手筒山(後方)と降臨されたという土公(手前)

ご神職の方に一般の人が参加できる神事についてもお聞きしました。

一般的に参列ができるものは茅の輪くぐりでも有名な6月30日の夏越大祓式(なごしおおはらいしき)と12月31日の年越大祓式(としこしおおはらいしき)、総参祭や御田植祭も近くで見ることはできるそうです。

また、年間を通して拝殿内で執り行われている神事についても、そのそばにいれば参列しているのと同じ。神事を感じながら、感謝の気持ちや日頃の生活などを振り返るのも良いかも知れませんね。

そして、今さら聞けない神社のお参りの心得。大切なことは、感謝と謙虚な気持ちです。

神様に対して、いきなりお願いします!はちょっと待って。まず神社にお参りできたことに感謝する気持ちからお伝えしましょう。また、お願い事も日頃の努力があってこそ。神様の前で、誓ったことに対して自分で約束を守る気持ちで日々謙虚さと努力、感謝の気持ちは持ち続けていたいものですね。

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一口飲むと10年寿命が延びると言われる長命水。夏でも冷たい水をたたえています。

御食津大神からの夏バテ予防の食生活

氣比神宮の主祭神である伊奢沙別命(いさざわけのみこと)は御食津大神(みけつおおかみ)とも称され、食物を司り、海上交通、漁業をはじめ、衣食住の生活全般を護り給う神様として崇められています。

例年より暑さの厳しい今年、体も疲れやすくなっています。「少し疲れたな」は体からの大事なサイン。疲れが軽いうちに、回復して本格的な疲れになる前に身体を回復しておきましょう。食欲の秋はもうすぐそこです。秋に美味しいみのりを美味しくいただくためにもこの時期はお腹の調子をととのえておくことが大切です。

夏バテ予防の食生活のポイントをまとめました。
・軽く目を閉じる、15分ほど昼寝をする
・食べてすぐに動かない
・食欲がなくて、食べられない日が続くときはおもゆなどだけでも食べてエネルギー補給
・食事を軽くする
・疲労を感じたら、夜は少しでも早めに休む
・夜は冷たい飲み物食べ物を控える
・温めの湯船にゆったりつかる

暑さの中でストレスもたまりがちです。たとえ小さなストレスでも、溜め込まずその日のうちに発散して溜め込まない工夫をしてみてくださいね。さらに、節電が推奨されていますがエアコンや扇風機とは上手に付き合って。熱中症には十分お気をつけください。