【鹿児島県 鹿児島市】 読書の秋 本を通して人と繋ぐ / かごしま朗読Café梶原末廣さん
インタビュー
鹿児島も朝夕は少しずつ涼しさが増し、街の銀杏の木の葉は、濃かった緑から黄緑へとだんだんと秋めいてきました。
さて、秋といえば読書。本の世界に飛び込みたくなる季節です。
鹿児島には、本を通して人と人が繋がることができるイベントがあるんです。
それは、「かごしま朗読Café」。
それぞれが好みの本・作品を持ち寄り、全体で朗読しあうコミュニティです。
なんと今年で11年目、県内各地のカフェや図書館を会場に毎月1~2回開催されています。
毎回、日曜日の朝に開催されており、本の世界を共有してもらい、学びを得て自分自身を見つめ直す時間になります。
今回は、筆者も実際に参加させていただきながら、主催者である梶原末廣さんにお話を伺ってきました。
今回の会場は、鹿児島市上之園町にあるKurozu Farm
こちらでは、約2年ぶりの開催だそうです。
皆さんで、黒酢の美味しいドリンクを頼んでイベントがスタートしました。
まずは、みんなで自己紹介!
名前と、どんな朝ごはんを食べてきたのか、そして、このカードを引いてユニークな質問に答えていきます。中には、自分の自慢できることといった難しい質問も、、!
初めての参加という方も、一気に緊張がほぐれて和気藹々とした雰囲気になったところで朗読タイムがスタートです。
それぞれ5分間という時間の中で自分の好きな本の好きな部分を朗読していきます。
朗読を聞いていると、その方が選んだ本、そして選んだ言葉、その方の想いや感情が声にも表れている気がしました。そして、普段会うことがない方や、本という共通のみで繋がっているこの場所だからこそ感情が解放されて伸び伸びと朗読されていました。
参加者の皆さん全員が、本を通してハラハラしたり、気持ちが落ち着いたり、少し悲しくなってしまったり、本の作者や主人公と同じ気持ちになっていたのではないかと思います。
そして自分自身と重ね合わせ、学びとなったのではないでしょうか。
最後に、それぞれが心に残ったもう一度読みたい本を選び、一番多かった本をもう一度朗読していただき、終了となりました。
イベントが終了した後は、それぞれで感想を共有して、「今度の朗読楽しみにしています」と声を掛け合う姿が素敵でした。
また、並んでいる本を眺めながら、新たな出会いと会話が生まれました。
次は、どんな本を朗読しようかな・・
これまでとは違った目線で本を楽しむ事ができそうです。
梶原さんは、この「かごしま朗読Café」をこうお話しされます。
「ここでは、本を上手に読まなくていいんです。
映画のパンフレットを読む方、鹿児島の民話を鹿児島弁で読まれる方、毎回同じ作家さんの本を読まれる方、教科書に載っている本を読む方、色んな方がいます。
その本のどこを読むのか、言葉の持つ世界の広がりを楽しむことができます。」
梶原さんの、本を心の底から楽しむ気持ちがこの「かごしま朗読Café」にも表れているのではないかと思います。
そんな梶原さんは、高校の国語の先生。
「本をいっぱい読むことができるのでは」と、国語の先生という道に進まれたそうです。
本を好きになったきっかけは小学校6年生の時。
扁桃腺がよく腫れる子だったそうです。
ある日保健室で天井を眺めていると、先生から「もう戻っていいよ」と言われ、帰る際にその日はなぜか図書館に立ち寄ったそうです。
そこで偶然、夏目漱石の”こころ”を手にとって読んだことから、本の世界に引き込まれていったと教えてくださいました。
異なる時代の人の本が今も読めるという面白さ、本の手触り、インクの香り、本の元を辿れば木ということもあってか惹かれるそうです。
「人が言葉を生み出し、半永久的に残っていくという不思議さ、そして面白さを実感し、本は人とつながりあえます。」
梶原さんの本が好き、人が好き、いきいきとお話される目はとても輝いていました。
今後は、「かごしま朗読Café」以外にも、教育支援セミナーの霧島プロジェクトや、仮想郵便局、日刊中・高教師用ニュースマガジンの編集長、ライフスキル教育研究など、これまで行ってきた活動を継続し、書籍化が夢だとお話してくださいました。
甑島で開催された霧島プロジェクトの梶原さん
本が好きで、言葉が好きな梶原さんの本。
どんなメッセージがあるのかとても楽しみですね。
是非、この秋「かごしま朗読Café」で本の世界に引き込まれてみてはいかがでしょうか。
【かごしま朗読Cefeの参加】
梶原末廣さんのFacebookから参加することができます。
屋号 | かごしま朗読Cafe |
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URL | https://www.facebook.com/groups/230305053742951 |
住所 | 鹿児島市坂之上7-24-31 |
備考 | https://www.instagram.com/hiro20160501/ |