【鹿児島県 鹿児島市】ひとつのお鍋で作ったおいしいカレーで家族の団欒を/カレー伝導師 有村さん
インタビュー
ひとつのお鍋で作ったカレーを囲って家族みんなで食べる。「美味しいね。」家族で会話が広がる。お家にいる時間が楽しくなるカレーを研究されているカレー伝導師の有村さんにお話をうかがった。
カレーとの出会い
今回取材に伺ったのは、有村さんが勤めている七呂建設モデルハウス。普段は、管理課で総務のお仕事や、IT、人事、経理と多岐に業務を行なっている。
有村さんは、10年目ということで入った当初から働くメンバーも10倍となり、取材時に一緒に来られていた女性は、「どうしても解決できないことがあれば、有村さんに聞くと解決します。」と、スタッフからも熱い信頼を得ているほどだ。
さらに、お仕事以外での印象をうかがってみると、「いつも美味しいものを持ってきてくれる有村さん。」というのも、有村さんは、自分の好みの味のスイーツを作ることがお好きとのこと。
「自分だとうまくできたのかわからないんですよね。よく会社に持ってきて食べてもらっていました。」そんな料理好きな印象の有村さんは、会社からとあるプロジェクトに参加することになる。それが、「カレープロジェクト」。
七呂建設では、会社の仲間が増えてきたこと、またモデルハウスを観に来られたお客さまがお子さまを預けてゆっくりと打合せができるようにということから企業内保育所を作ることに。
園児に給食を提供することをヒントに社長が、家を引き渡した後も家族の団欒のツールとして国民食であるカレーを開発しようとなったことが始まりだ。「そこで、カレープロジェクト発足時にカレー伝導師の資格取得するメンバーとして、料理好きで、社内でもかなり探求心の強かった私がアンサインされたんじゃないかと思います。」
カレー伝導師とは・・カレー大學のHPによると、真のカレーを伝え、カレー業界全体を導いていく人。
※誰かの教えとするカレーの道を広めていく人(伝道)ではありません。
有村さん曰く、カレーの歴史などを含んだ正しい知識を理解し、国民食でもあるカレーについて興味を持ってもらえるように伝える人を目指す資格だそう。
「カレーの発祥の地でもあるインドカレーや、スパイスについて、それから日本にやってきたカレーについても学びました。実際、カレー伝導師の資格を取得するまでは、子供の時にお母さんが作ったカレーや、学校の給食に出てきたカレー、大学生になって専門店の欧風カレーのイメージがありましたが、伝導師の資格取得を通して改めてカレーについて学んでいくと日本に伝来したカレーは、年々日本各地で独自のカレー文化を築いているなと思いました。」
有村さんが取材のために作ってくださったカレーは、ほろほろになった豚骨が入っていて絶品!
カレーの開発の携わってみて
「家族の団欒としてのひとつのツールとして、やはり“家族全員が美味しく食べられること”が大切なので、スパイスが効きつつも子供も食べられる味を目指しました。また、鹿児島の食材をいかし知ってもらいたいという思いから、黒豚が合うカレーを作りました。県外に行った時に、各都道府県のカレーをみると気になるし知ってもらうきっかけになりますよね。そうなったら嬉しいです。」
実際に、店舗やネットの販売だけでなく、イベント時は振る舞いで食べていただくことで多くの方に七呂カレーを知ってもらいたいとのこと。
有村さんが思うカレーとは
カレーを作るときは、工程を一つ一つ大切にすること。
例えば、玉葱はじっくりと炒めて甘みを引き出し、お肉などの食材は一度炒めて表面に膜をつくる。そうすることで食材の旨味を凝縮したままカレーを作ることができる。
今回も取材にあたって有村さん特性カレーをご用意いただいた。
優しい甘さの中に、トマトの酸味と程よくスパイスが効いていて、長時間煮込んだ豚骨は、スプーンで触れると崩れてしまうほど、ほろほろで、鰹節と一緒に食べることで口の中で新たな味わいを楽しめる。ひとつひとつの食材の良さを、確認しながら味わうことができるカレーだ。
そして、有村さん特性のレモネードまでご用意いただき、カレーを食べた後に飲むとスッキリと食べる人への心遣いまで。
カレーを通して
有村さんは、150種類以上の食品メーカーやご当地カレーなどのレトルトカレーを食べてカレーの研究を日々続けている。
会社のお昼ご飯では、カレーを2種類ずつ食べて、どんな特徴があるのか、どんなカレーなのか全て記録しているという。
実際に私も拝見させていただいたが、カレーという括りでもルーのとろみ、甘さ、入っている食材、多岐にわたる。
また、SDGs12「つくる責任、つかう責任」の中で食品ロスという項目がある。
食品にもよるが、食べられるのに捨てられてしまう食材をカレーにすることで美味しく食べられる食材に生まれ変わることもある。
例えば、トマトなどの野菜を食べきれない分は冷凍しておき、カレーに入れて美味しく食べることができる。
そのためにも、自分の美味しいと思うカレー、みんなが美味しいと思うカレー、いろんなカレーを食べて研究し、国民食であるカレーを活用していきたい。
屋号 | カレー伝道師 有村さん |
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住所 | 鹿児島県鹿児島市石谷町1260−8 |