【福島・郡山】「からだにやさしいおやつ」をもっと身近に「えほんとおやつchild and more」
インタビュー
自然素材を使用した”からだにやさしいおやつ”がコンセプトの「えほんとおやつchild and more」。可愛らしく柔らかな、自然と心がほぐれるお店でお話を伺ってきました。
郡山市に暮らす私は、知り合いとの会話の中で「えほんとおやつchild and more」さんの存在を知り、お店を訪れました。
お店の庭の花壇や鉢には綺麗に花が咲いていて、緑の芝生にはブランコが置いてあります。まるで絵本に出てきそうな雰囲気に、自然と心がほぐれ私は一気にその空間のトリコに。
このお店は、どんな方が、どんな思いで営まれているのでしょう?
「えほんとおやつchild and more」ってどんなところ?
お店はご家族5人で経営されています。今回はお店でおやつを作る宗像里美(むなかたさとみ)さんと、里美さんのお父様である厚(あつし)さんにお話を伺いました。
お店の始まりは、厚さんが代表を務める「株式会社チャイルド」で、幼稚園や保育園に卸している絵本を一般の方にも販売できないか?という思いから。里美さんはこの会社で事務として働いていました。
里美さん:はじめはちょっとした倉庫とかで売ろうかと話をしてたんだよね。
厚さん:そう。そしたら、たまたま自宅兼会社の隣の土地が空いたんです。せっかくスペースもあるし、絵本だけではなく「おかしも売ってみようか」ってなって。
里美さん:私が昔パティシエとして働いていた経験があったので、おかしも作ることになりました。もともとおかしを販売する予定はなかったんですが、どんどんとひらめいていく感じでした。
厚さん:どんどんと話が進んでいって、背中をぐーっと押されるような感覚でしたね。こういうふうにテンポよく物事が進む時ってあるんですね。
「えほんとおやつchild and more」というお店の名前は、たくさん話し合ってまわりまわって、今の名前に決まったのだそう。
里美さん:うちで販売したかったのは、洋菓子屋さんに並ぶお菓子とは少し違う、シンプルなおやつなので素朴な感じを表現する「おやつ」のほうがイメージに合うと思いました。馴染みがある雰囲気にしたかったんです。
厚さん:そして、「child and more」の「more」には「もうちょっとよく」「もっと」など、プラスな意味を込めました。
「福島の親子を応援する」すべては家族共通のこの思いから
実は、厚さんは「ふくしまキッズマン」として福島の子どもたちに元気を届ける活動をしています。厚さんの娘さん、里美さんのお姉さんである若菜さん、若菜さんの旦那さんもその一員です。そういった経緯もあり、「福島の親子を応援する」というコンセプトは、絵本やおやつの販売、「ふくしまキッズマン」としてのバンド活動など、あらゆる活動の軸になっていて、この思いは家族共通。だからこそ、みんなが同じ方向を向いて活動していけるのだそう。「えほんとおやつchild and more」もそんな共通の思いから生まれたもの。家族経営を行う理由もここにあります。
そして、その思いは、ここで販売されるものにもあらわれています。それは”からだにやさしいおやつ”や、チャイルドブックの絵本、エプロンなど。どれも「福島の親子を応援する」という思いが見えるもの。
なかでも、このお店ならではの特徴が、”からだにやさしいおやつ”。小麦粉・卵・乳製品・白砂糖を使わず、米粉や米油、てんさい糖、メープルシロップなど自然な素材を使用したおやつを一から手作りして販売しています。このおやつに込めた思いについて、里美さんに伺いました。
里美さん:今、健康志向が高まってきて、からだにやさしいお料理を提供するお店が増えてきているように思うんですけど、「おやつ」はどうだろうって。からだにいいものを食べたいとか、子どもに食べさせたいって思っているけど、買う場所がなかなかないんですよね。なので、そういうお店があったらいいなと私自身も思っていました。私の娘にアレルギーが発覚したこともきっかけですね。だから同じような方のために”からだにやさしいおやつ”を作ろうと思いました。
オーダーホールケーキの注文も受けているそうで、その注文も増えてきたといいます。アレルギーがあって丸いホールケーキを食べることができない、食べたことがないお子さんやお客さんにめいっぱい食べてほしい。そんな食べる人を思って作る素材を生かしたオーダーケーキはお腹も心も幸せになりそう。ちなみにオーダーホールケーキは、店頭のみでご予約を受け付けているそうです。
必要な人に届けるため、あらゆる場所へ
実際にお店を始めてみて、”からだにやさしいおやつ”を必要としている方が、予想以上に多いことに気づいたのだそう。必要な方に届くように、お店だけにとどまらず、マルシェなどのイベント出店も積極的に行っています。これまでに、須賀川市の街の中で行われる定期市「Rojima(ロジマ)」や、イオンタウン郡山で開催される「イオンタウンマルシェ」、郡山市麓山の21世紀公園で開催された「さんぽ de マルシェin 麓山」などに出店されています。
ただ、無添加・保存料不使用のおやつなので、夏場は保存性の観点から出店が難しいのだとか。涼しい季節の出店でお店を知ってもらう機会を作っています。
1周年を迎えてさらにもっと
2022年5月3日に1周年を迎えた「えほんとおやつchild and more」。1年はあっという間だったといいます。
1年経って、「こういうお店があってくれて本当に助かります」と言ってくださる方や、リピーターの方も多くなり、「役に立てている」ことを感じられたそうです。お客さんと関わっていく中で、より視野が広がっていったと話してくださいました。
里美さん:「えほんとおやつchild and more」のおやつはアレルギーのある人も食べることができるものだけれど、そうでない人も美味しく食べられるということを知ってもらって、”からだにやさしいおやつ”がもっと一般的になっていったらいいな。そのためにもっともっと味を追求して色んな種類のおやつを作っていきたいです。そして、一番は必要な人に届いたらうれしいですね。
厚さん:今後やりたいことはもっといっぱいあります。お楽しみに。
里美さん、厚さんのお話を伺って、”からだにやさしいおやつ”を必要としている人は実はたくさんいるのではないか…と感じました。そういった方にどうかこの記事が届きますように。
「福島の親子を応援する」という思いを持って活動する皆さん。可愛らしく柔らかな雰囲気の「えほんとおやつchild and more」には、人を思う優しさと日々を営むひたむきさを持った熱い人たちがいます。
これからも、「えほんとおやつchild and more」のお名前の通り、「もっと、もっと」活動や繋がりが広がっていってほしいなと願う私です。
お店を後にする時、自然と心が上向きになるそんな素敵な「えほんとおやつchild and more」にぜひ来てみてください。
名称 | えほんとおやつchild and more |
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URL | |
住所 | 〒963-0101 福島県郡山市安積町日出山3-86-1 |
TEL | 024-943-5293 |
営業時間 | 10:00~17:00 |
定休日 | 不定休 Instagramにて公開 |