越前丹南、日常に触れる旅番外編/トライアルツアーをふりかえって
体験プログラム
2020年冬からはじまった連載記事、「越前丹南、日常に触れる旅」。この連載は、2018年にはじまった丹南地域周遊・滞在型観光推進事業の一環として、(株)JTB福井支店が実施したトライアルツアーをレポートしてきたものです。
reallocal福井チームはこのトライアルツアーに同行し、都度その土地の職人さんや生産者の方、アテンドしてくださる地元の人の横顔を見つめてきました。自分たちも本気で楽しみつつ(ここが大事なポイント!)、書き連ねた連載はスタート記事を含めて計10本。今回はその番外編です。
※これまでの連載はこちらからどうぞ!
企画した(株)JTB福井支店の石原さんとお話しながらふりかえり。思い出話に花を咲かせながら、ローカルツアーの魅力や課題、これからについてお話を伺いました。
トライ&エラーの中で見つけた糸口
-トライアルツアー、お疲れさまでした!ふりかえってみてどうでしたか?
果たして参加者の方たちに伝えたいことが伝わったのかなというところですかね~。私がこのローカルツアーを通して伝えたかったことは、来てみないとわからない、半分生活してみないと分からないような「良さ」なので、伝えることのむずかしさを実感しました。
ぶれないように気を付けていたのは、「現場至上主義」であるということ。地域に関わるすべての人達こそがツアーの本質なので、自分が本当にすごいと思う人やモノ、場所、コトを知ってほしいという熱量は変わらずに持ち続けました。
―実際に今動き始めているツアーなどはありますか?
すでにありますよ!2018年にこの事業がスタートしてから、少しずつ形になっていったものが多いです。トライ&エラーの繰り返しから実現したパッケージがほとんどですね。例えば2022年9月~12月にあわら市の金津創作の森美術館で開催していた「発酵ツーリズムにっぽん/ほくりく展」で(株)JTB福井支店が企画したスペシャルツアーは、この連載のvol3やvol6のトライアルツアーが糸口でした。
福井チームでできたことの意義
-今回の企画でよかったと思う事を教えてください。
全部の企画を通じてデザイナー、ライター、ディレクター、写真・映像がここ福井に暮らす人達でできたことはとても意義のあることだったと思います。福井で生活して、この場所を知り、愛している人たちとやってきたことで、良い相乗効果がありました。目線が一緒だから地元の本当に知ってほしい人、モノ、その見方が伝えられたと思います。福井をよく知るチームでできたことは大きな価値になりました。
「観光」という大きな間口をきっかけに、福井を好きになってほしい
-新型ウィルスが猛威をふるい、世界状況や観光を取り巻く状態も大きく変わりましたね。
想定は確かにガラリと変わりましたが、福井の丹南エリアは観光地である以前に、食や工芸の産地であり、生活している土地です。だから多くの人がワーッと押しかけるような大型観光が主流のコロナ禍前よりよかったのではないかとも思っているんです。
コロナ禍で「旅行の機会を無駄にしないように」とみんなが考えてくれるようになったし、旅行会社も「観光の本質」に気づきはじめました。私たちの仕事は「観光」という大きな間口をきっかけにして地域の良さを知ってもらうことです。越前がにがきっかけでも何でもいい。そのあとどうつなげれば、また福井に来てくれるのか、福井を好きになってくれるのかと考えています。
インスタ映えじゃない、出会いと経験をこの土地で
―改めて福井、丹南エリアの魅力を教えてください。
丹南エリアの魅力は、ここに暮らす人たちとその営み、そこから生まれる景色やモノです。等身大で無理はしていないけれど、深くて濃い関係性がここにはあります。丹南エリアに来てくれる人には一時的なインスタ映えだけではなく、ちゃんと人に会い、経験をすることに価値を感じてほしいと願っています。
企画してきたトライアルツアーに出てくれた人たちは1回キリのつながりの人はいません。伝承料理の窪田さんは最たるものですが、仕事でもプライベートでも垣根なしで企画が終わっても関係が続いている人たちばかりです。2024年の北陸新幹線開通に向けて、企画のパッケージ化はもちろんしていきますが、生産者さん職人さんの個人レベルでそれぞれの顔が見えていることを意識しながら企画を練り続けたいと思います。そしてその人たちに興味を持った皆さんにぜひ会ってもらいたい!
トライアルツアーの連載記事が最初のきっかけになってそこからツアーへ参加して、そして次はもっと深く、個人でまわれなかったところまでとリピートしてくれたら嬉しいです。
会いたい人ができたと、また来てくれたら最高ですね。その時はパッケージにない所へも案内しますよ!
福井県丹南エリアに興味を持った方はこちらへ。ホンモノ体験をぜひ現地で味わってみては。
・じゃらん丹南ページ 丹南エリアのホンモノ体験
・新しい”丹南“を知る旅に出かけよう(丹南広域観光協議会) たんなんなんだ