【北九州】かじや米穀店3代目大将 梶谷 登さん
地域の連載
北九州市立大学 地域創生学群 片岡ゼミの編集チーム「つづる。」が、身近な北九州の魅力を自分達自身の言葉で綴り、みなさんにお届けしていきます。
昭和4年創業で、創業94周年を迎える、かじや米穀店の3代目大将、梶谷登さん。毎日朝早くから、北九州市中に美味しいお米を届けるために奔走している梶谷さんが、インタビューに応じてくれました。
―梶谷さんにとってお仕事のモチベーションは何ですか?
「やっぱり一番うれしいのは、お客さんの言葉や喜ぶ顔です。毎日口にするお米にたいして、 わざわざ『おいしい!』と反応することって今ではあまりない。だからこそ、『この前のお米おいしかったです!』という言葉や笑顔はとっても嬉しいものです。あとは、力をいれているインスタグラムやグーグルマップを見て、連絡をくれたりお店に来てくれたりするお客さんがいるのも、ものすごいモチベーションになってますね」
私が梶谷さんのもとで働き始めたとき、一番初めに言われた言葉。それは「何よりもまず、目の前の人を笑顔にすること」でした。長年お店に通ってくださっているお客さんの多くは、カフェに入るくらいの感覚でお店に訪れます。間違いなくこれは梶谷さんの温かい人柄からくるものだと思います。
―梶谷米穀店のこだわりを教えてください
「一番の武器は、『大きなお店や量販店ができないようなことができる』ということ。具体的には、農薬不使用米や特別栽培米といった、コスト重視の経営方針ではなかなか手を出しづらい商品を、自信をもってお客様に提供できることです。
米選びの基準は『良い人・良いもの』。高品質で美味しいお米であることは当然ですが、直接交流して、信頼できると感じた農家さんのお米ばかりを仕入れています。私の役目は、農家さんの気持ちを消費者であるお客さんに伝え、お客さんの気持ちを農家さんに伝える、というところにもあると思っているからです。」
梶谷さんは、より良いお店づくりやお米の届け方について、日々、新しいことに挑戦しています。最近では、梶谷さんの落書きから生まれたお店のマスコットキャラクター「米粒君」をあしらったTシャツやパーカー、トートバッグのグッズづくりにも凝っています。
また、地域で開催する「ごはん教室」や「おむすび講座」など、お米の魅力を伝える活動にも積極的です。梶谷さんに「自分が楽しいこと、やりたいことをするのが一番」と日頃から口癖のように言われていますが、まさにその言葉を体現しているんだと思います。
―最後に、メッセージなどあればお願いします
「ご飯とお味噌汁を中心に、季節の野菜やお肉、お魚をいただく。これが本来の日本人の食の基本スタイルだと思います。毎日食べるものだからこそ、もっとお米のことを知って、美味しい食べ方を見つけて、お米を好きになってほしいです。美味しいごはんを食べる。たったそれだけで、人は幸せになれます。お米を通して、自分や自分の周りの大切な人が今あるシアワセに気づいていただけることが一番の喜びです。」
店のモットーは「食で健康に。豊かなカラダのお手伝い」
地域に愛されるお米屋が、今日もお米と笑顔を届けます。
(文:籾木 敬登、写真:中津江 新)
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名称 | 梶谷米穀店 |
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URL | |
住所 | 北九州市小倉北区香春口 1-4-11 |
TEL | 093-921-4765 |
営業時間 | 9時〜18時 |
定休日 | 日曜日 |
備考 |