新栄商店街を陰ながら支えて -まちづくり福井株式会社-
連載
2021年4月に「新栄の未来を考える会」を発足し、少しずつまちづくり事業の動きを始めている「新栄商店街」。事業を始めるにあたり、事務的な手続きや地権者との相談など、福井駅周辺のまちづくりに関するお困りごとのよりどころとなっているのが「まちづくり福井株式会社」(以下、まちづくり福井)です。今回は、まちづくり福井の皆さんが新栄商店街とどのように関わり、事業のサポートを行っているか、お話を伺いました。
これまでの新栄商店街のお話 ↓↓↓
新栄商店街のこれまでとこれから -新栄の未来を考える会とは?-
https://www.reallocal.jp/105651
【目次】
・新栄商店街とまちづくり福井の関わり
・スタッフのご紹介(岩崎正夫さん、岡田智絵さん、橋詰公人さん)
新栄商店街とまちづくり福井の関わり
「まちづくり福井株式会社」(以下、まちづくり福井)は、福井駅周辺の中心市街地をメインとした地域活性化事業を行うため、2000年に第3セクターのまちづくり会社として設立されました。コミュニティバス「すまいる」の運営(2021年9月末終了)や「リノベーションスクール@福井」の実施、再開発ビル「ハピリン」内の「ハピテラス」や「ハピリンホール」の管理など、さまざまな分野における街の活性化事業の企画、管理、運営等を行っています。
JR福井駅前(福井駅西口)には5つの商店街があり、まちづくり福井では各事業相談や連携イベントなどを通じて、商店街も含めた中心市街地を包括的につなげる役割を担っています。新栄商店街はその中の一つとして、まちづくり福井の設立以降関わりを持ちながら、双方にやり取りを行ってきました。
2019年秋頃、新栄商店街の関係者がまちづくり福井を訪れ、「商店街の建物が古くなり、毎年のように雨漏りや積雪によるアーケードの損壊に悩まされている。また、地権者も高齢化しているため、自分たちの代で何とかしなければいけないと思うのだが、協力してくれないか?」と相談がありました。
長年、中心市街地のまちづくりに関わり続けてきた代表取締役社長の岩崎正夫さん(6月26日の総会をもって岩崎さんは会長、社長には松尾大輔さんが就任)は「ちょうど行政からも、商店街の建物の老朽化について指摘があったタイミングでしたので、この機会を逃さずに動き出さなければと思いました」と当時を振り返ります。「最初は数人の相談だったのですが、商店街の総意として進めるため6名にまず増やしていきました」(岩崎氏)
*岩崎正夫さんの記事はこちら↓
再開発とリノベーションの狭間で
https://www.reallocal.jp/51542
これをきっかけに「新栄まちづくり準備会」を発足し、まちづくり福井にて2週間に1度のペースで勉強会を開催。2021年4月に「新栄の未来を考える会」となり、2年ほどの間に15回ものまちづくりに関する勉強会を実施しました。また、外部の有識者を交え福井大学の学生も参加して地権者調査を行ったり、リノベーションの視察に赴いたりするなど、新栄商店街の今後を考えるための地道な話し合いを継続しています。
「初めて相談に来てくださった方(現新栄の未来を考える会会長の友田さんも含む)は、皆さん新栄商店街で店舗を構える二代目になるんですよ。親御さんが新栄商店街で一生懸命働いて、店を切り盛りしている姿を目の当たりにしていて、自分たちも学生時代を商店街の中で過ごしている。それで、自分たちの子供の代に悩みのタネを残しておきたくないという思いが強かったみたいです」
かく言う岩崎さんも、中心市街地からほど近い地域に生まれ、このエリアを主軸とした仕事に20年近く携わってきた地元民の一人。商店街の人々と同じような目線で、どうすればいいか?を協議してきました。
現在は、まちづくり福井が事務局として、打ち合わせの取りまとめやリノベーションに関する事業計画案の作成、行政とのやりとり、広報などのさまざまな面で新栄商店街のサポートを行っています。主に、岩崎さんは全体調整担当、不動産や財務系が得意な橋詰公人さんは補助金担当、書類作成や窓口対応は岡田智絵さんが担当。商店街全体はもちろん、店舗事業主にとっても心強い存在です。
次回は、いよいよ新栄商店街の主役である個性あふれる店舗の皆さんをご紹介します!どんなお店に出会えるのか、お楽しみに!
【まとめ】
・世代交代を見据えて、現在の問題を解消し、次の未来につなげる想いがまちづくり福井との相談のきっかけとなった。
・まちづくり福井のスタッフが「新栄の未来を考える会」の事務局として全面サポートしている。
・新栄商店街のコミュニケーションツールとして回覧板をスタート。