real local 福井ボクサーパンツと共に開き続ける場所 -ラーナ ニーニャ- reallocal|移住やローカルまちづくりに興味がある人のためのサイト【店】

ボクサーパンツと共に開き続ける場所 -ラーナ ニーニャ-

連載

2023.07.06

新栄商店街には個性的なお店が立ち並んでいます。一体、どんなお店があるのでしょうか?real local 福井では、実際に訪れて店主さんの声を聞いてみることにしました。1店舗目はボクサーパンツのお店「ラーナ ニーニャ」です。いきなりパンツ専門店とはインパクト大ですが、どのような経緯でパンツを選んだのか、店主の宮田由紀恵さんにお話を伺いました。

新栄商店街の動きについてはこちら↓

・新栄商店街のこれまでとこれから
https://www.reallocal.jp/105651

・新栄商店街を陰ながら支えて
https://www.reallocal.jp/106379

【目次】
・パンダカメラマンからパンツ屋へ転身
・新栄商店街で長く続けられる店に

ボクサーパンツと共に開き続ける場所 -ラーナ ニーニャ-
真っ赤な店構えにオタマジャクシのロゴ。さらにパンダくんもお出迎えとなると何のお店か絶対気になってしまいます。

愛するパンダを追いかけて

JR福井駅の西口に最も近い商店街「ガレリア元町」のアーケード街から、一本西に入ると新栄商店街の狭い通路に、間口の小さな店が立ち並びます。その最も東側、真ん中ほどにあるお店がボクサーパンツ専門店「Rana Nina(ラーナ ニーニャ)」です。

真っ赤な店の外観と、手足のあるオタマジャクシのロゴ、そして鮮やかなパンダのイラストがパッと目に入る賑やかな印象のお店。店内に入ると、どこもかしこもパンツ、パンツ、パンツ(たまにパンダ)。一体、どうして、ボクサーパンツの専門店を、この場所で開こうと思ったのでしょうか。

ボクサーパンツと共に開き続ける場所 -ラーナ ニーニャ-
明るくハキハキとした印象の店主の宮田由紀恵さん。ついつい楽しいおしゃべりに花が咲きます。

店主の宮田由紀恵さんは、パンツ屋さんを開く前はアパレルも店売の経験もない派遣会社の営業をしていました。27歳で福井のローカル雑誌「URALA」の編集長である宮田耕輔さんと結婚し、その後前職を辞めた際に大好きなパンダに会うためだけの2ヶ月10ヶ国23都市にも及ぶ世界旅行に挑戦しました。なんというパンダ愛。

ボクサーパンツと共に開き続ける場所 -ラーナ ニーニャ-
宮田さんが撮影したパンダだらけの写真展の様子。

 

神戸の「モトコー」で出会ったパンツ屋

帰国後、趣味で撮影したパンダの写真を新栄商店街で展示をする機会があり、裏路地の雰囲気がとても気に入ったそう。とは言え、当時は自分が店を持つなんて全く思っていませんでした。「パンツが好きなんですか?って皆さんに聞かれるんですが、全然そうじゃないんです」と笑いながら話す宮田さん。

「神戸の元町へ家族旅行をした時に、『モトコー』と呼ばれる高架下の小さな店が並ぶ商店街に立ち寄ったんですよ。そこにパンツ屋さんがあって、夫とこんな店があるんだ!と衝撃を受けました。帰りの道中で、福井の地場産業である繊維でオリジナルのパンツを作れるんじゃないか?って、むしろ夫の方が盛り上がっていましたね」(宮田さん)

ボクサーパンツと共に開き続ける場所 -ラーナ ニーニャ-
福井の名産や特産で埋め尽くされたオリジナルデザインパンツ。お土産やプレゼントにはインパクトが強烈です。

特にボクサーパンツは福井の得意分野である化学繊維を用いており、デザインの自由度が高いというのも魅力の一つでした。2013年に開業し、当時の新栄商店街はまだまだ店の少ない、いわゆるシャッター商店街。偶然にも、宮田さんの開業と同じ時期に革屋、アジアン雑貨屋などが続々とオープンしました。

ボクサーパンツと共に開き続ける場所 -ラーナ ニーニャ-
当時、有志で集まった「かざぐるま連合」というチームでお客様感謝祭としてベリーダンスやフラメンコなどのダンスイベント「新栄ペーニャ」を開催。

「当時は人が今よりも全然通らなくってヒマだったんですよ(笑)。だから店の人が通路に出てきて井戸端会議みたいな感じで『最近どうよ?』みたいな話をして。そうしたら自然とイベントやってみようか?って流れになって、ベリーダンスとかパンダ展とかを仕掛けていろいろやってみましたね」

その個性的な店の性格から、県外の大型ショッピングセンターなどへの出店も声がかかりましたが、新栄商店街以外には展開は考えていません。「パンツは裏路地が似合うと思って(笑)。それにここは家賃も安いし、固定費が安く済むからこそ続けられていると言ってもいいと思います」

 

次の世代と共に想いが繰り返される商店街

2023年で11年目を迎えたラーナ ニーニャ。現在は自分たちが主催をしてイベントをすることは少なくなりましたが、若い世代の店主を中心に新栄商店街の中で古着イベントが開催されるなど、新しいコミュニティが生まれています。「10年ほど前の自分たちとまた同じように、商店街を盛り上げようとする姿を見て、こうやって受け継がれていくんだなと感じました」

ラーナ ニーニャのロゴのオタマジャクシには「進化し続けたい」という思いで手足が生えています。とは言え、今後の展望を尋ねると、「店舗を大きくするつもりは全くない」と宮田さんは言います。「10年経って、社会人になってから来てくれる人がいたんです。そういったお客さんに出会うと、細々と長く続けていくことも大事なんじゃないかと思うんですよね。いつ来ても変わらず開いている店でいたい。だからこそ、どう続けられるか?を考えています」

ボクサーパンツと共に開き続ける場所 -ラーナ ニーニャ-
老若男女、世代も性別も問わずに選べるボクサーパンツ。機能性も高い優れものです。


時代や流行に振り回されることなく、「これが良い!」と納得できる物事をきちんと無理せず続ける。にぎやかな柄のパンツに囲まれながら確かな口調で話す宮田さんを見ていると、大切な人にこのパンツを贈りたいと思えてくるようです。老若男女、選べますので、ぜひお気に入りの一枚を見つけてください!

次回も、新栄商店街のお店を紹介していきます!

名称

ラーナ ニーニャ

URL

https://rana-nina.net/jp/

住所

福井県福井市中央1丁目12-13

TEL

0776-97-9174

定休日

火・水曜日

業種

ボクサーパンツ専門店

営業時間

12:00〜19:00

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