大野のおかあさんの味を届け続けて。農作物と惣菜直売店「まつもと屋」
連載
新栄商店街には個性的なお店が立ち並んでいます。一体、どんなお店があるのでしょうか?real local 福井では、実際に訪れて店主さんの声を聞いてみることにしました。
今回のお店は大野市から手作りの農作物とお惣菜を運んで直売所を営む「まつもと屋」の松本さんです。30年も大野から通い続けた松本さんの日常を伺いました。
新栄商店街の動きについてはこちら↓↓↓
・新栄商店街のこれまでとこれから
https://www.reallocal.jp/105651
・新栄商店街を陰ながら支えて
https://www.reallocal.jp/106379
【目次】
・大野市から福井駅前に通い続けて30年
・立ち寄り処は心の拠り処
大野市から福井駅前に通い続けて30年
大野の農作物や手作りのお惣菜を提供する「まつもと屋」が始まったのは、福井駅の西口の再開発工事が行われる前。旧駅ビルに隣接するアーケード商店街の中(現在のハピリン周辺)にお店を構え、2回の移転をしながら30年、この福井駅前でお店を続けてこられました。
松本さんが住む大野市は福井駅から東へ車で1時間弱の地域ですが、30年の間、ほぼ毎日のように駅前に通い、大野で育てた野菜や、松本さんの奥さん手作りのお惣菜を、お客さんに提供してきたそうです。
店内には、商品の他にテーブルと椅子が備え付けられており、取材中にも常連さんが入れ替わり立ち替わりやってきて、休憩をしたりお買い物をしたりと楽しい会話が交わされていました。
その都度、優しい挨拶が飛び交う光景を見ていると、松本さんの人柄と立ち寄りやすい安心感が、常連さんにとってとても居心地の良い空間になっているのだと感じます。
まつもと屋が始まったきっかけは、松本さんの奥さんが「作ることが大好きだから」というシンプルな理由。毎日、越前大野城の近くで漬物やはまな味噌、惣菜などを仕込み、その味を求めて福井市外からもお客さんが通ってくるそう。
立ち寄り処は心の拠り処
福井駅周辺にも高齢者の方が住んでいますがスーパーマーケットなどが少ないため、まつもと屋の惣菜やお弁当はとても重宝されているそうです。中には新栄商店街のパソコン教室に通うついでに立ち寄る人も。
壁には松本さんのお孫さんのイラストコーナーやお客さんから持ち寄られた縁起物が飾られ、松本さんを囲むコミュニティのあたたかさを感じます。
「大野はいいとこやよ。水も豊富にあるし美味しいし。街もきれいやでのぉ」と目を細める松本さん。お父さんの優しさとお母さんの美味しいごはんに囲まれながら、いつまでもこういう関係に触れられる場所が続いてほしいな…という気持ちでいっぱいになります。
「ありがとのぉ〜!」と今日も松本さんの笑顔が待っています。初めての方でも気軽に利用できますので、ぜひ、近くに来られた時は立ち寄ってみてください。(午前中には惣菜や野菜が売り切れてしまうこともあります)
次も新栄商店街のお店を引き続き紹介していきます。どうぞお楽しみに!