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TOP » 湘南 » 鎌倉市腰越の海を眺めるカフェ「RAJAH COFFEEロースタリー＆カフェ」

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鎌倉市腰越。漁師町の雰囲気が残るレトロな町並みの中、少し分かりにくい場所ですが、2階からは海が見えるというベストポジションに、「RAJAH COFFEE（ラージャーコーヒー）ロースタリー＆カフェ」がオープンしたのは、2024年3月のこと。自家焙煎のコーヒーを、海を見ながらのんびりと味わうことができます。店主の吉井さんご夫婦にお話を聞きました。

2人ともコーヒーが大好きという吉井さんご夫婦。ご主人は好きが高じて自宅でコーヒー豆の焙煎を始め、最初は片手鍋で行っていた焙煎を独学で極め、いまでは大きな焙煎機で行うまでになりました。奥様は学生時代に大手コーヒーチェーン店で勤務した経験があり、コーヒーを淹れることについてはかなりのこだわりがあるそうです。

大好きなコーヒーを、2人が好きな場所でお店としてやれたら、と考えていたそうで、それならばご主人が三浦の出身ということもあり、鎌倉で。と物件を探したそうです。同時期にいくつかの物件を検討しましたが、1階をお店用に整えれば、そこまで大がかりな工事をすることなく開店できそうという点、また2階からは海が見えるロケーションに惹かれて、腰越のこの物件でお店をやることに決めました。

内装工事を行いながら、お店の名前はどうしようかと考えていたところ、横浜市の野毛山動物園に2人で出かけ、そのときに野毛山動物園の人気者、インドライオンのラージャーからお名前をいただこうかという話になったそうです。実は、2人はラージャーの大ファンで、ずっと野毛山動物園に通っていたそう。今年の6月末にラージャーは惜しまれつつ天国へ旅立ってしまいましたが、お店の名前として使わせていただき、またお店のトレードマークとしてもライオンのイラストを使うことにしました。お2人の好きが詰まった店なのだな、と思ってにっこりしてしまうエピソードです。

お店には、自家焙煎のコーヒーが約10種類並びます。豆は100gから購入が可能で、その場で好きな豆を選びカフェでいただくこともできます。この日はまだ暑かったので、アイスコーヒーをいただきました。おすすめの「エルサルバドル」の豆です。シトラス系のフルーティーでさらりと飲みやすい印象のコーヒーでした。豆にはそれぞれ、特徴を書いた札がついているので、それを読んで決めるのもよし。もちろん、吉井さんに相談すると、好みに合わせておすすめしてくれます。

お客様は、地元の人はもちろん、鎌倉高校前から江ノ島に向かって歩いている観光の方も多いそう。海外から鎌倉に来ている観光の方も多いと言います。お店をやってみて驚いたのは、海外の方の国籍が様々で、本当に鎌倉というのはすごい観光地だなということ。そして、最初は地元の方に受け入れてもらえるかとドキドキしていたそうですが、すんなりと受け入れてくれて、お互いにお店の紹介をしあったり、ランチを買いに行ったりして交流しています。とのこと。お店の前にSAPの練習ができるお店があるので、誘っていただいてSAPをしたこともあるそうです。

お客様はみなさん、海が見えるカフェということで来店されたり、自家焙煎コーヒーに興味を持ってくれてお土産として購入して行かれたりと、温かい雰囲気で過ごしてくれると言います。自家製のケーキは2種類。そのうちひとつは米粉を使っていて「どんな方でも召し上がっていただけるように」という奥様の気持ちが込められています。土日にはプリンもあるので、それを目当てに来店するのもよしです。さらに、自家製クラフトコーラや鎌倉ビールも置いているので、コーヒー以外にもその日の気分に合わせてお好きなものをどうぞ。

実は、腰越のこのエリアは携帯電話の電波が弱いのだそうで、お店も場合により電波が入らないのだそうです。それでも、ネガティブではなくポジティブにとらえている吉井さん。「せっかく海が見えるので、スマホを見ないでぼーっと海を眺めて。美味しいコーヒーを味わってもらえたら嬉しいですね」とにっこり。海外の観光の方は、次に行く店がインターネットがないと決められなくて困っている方もいるようですが、腰越商店街のマップが店内には置かれていて、吉井さんに聞いたら親切に「次はこの店に行ってみるといいよ、ランチならここが美味しいよ」と教えてくれました。これは、地元のお店ならではのコミュニケーションだなと思いました。

実は、このお店には3階４階部分もあり、現在まだ使っていない３，４階を活用すべく計画を進めているところだそうです。これからも地元の方にも愛されるお店として進化していきたいと吉井さん。

ぜひ、美味しいコーヒーと素敵なロケーションを楽しみに、足を運んでみてください。