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TOP » 湘南 » 地域のハブになる店作りを目指す「Yorocco Beer Pub（ヨロッコビールパブ）笹目座」

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鎌倉市笹目町の鎌倉笹目座という商業施設。ここに1年前に「Yorocco Beer Pub（ヨロッコビールパブ） 笹目座」が誕生した。ヨロッコビールと言えば鎌倉～逗子のクラフトビール界で名の知れたナノブルワリー。ヨロッコビールのクラフトビールが飲める店は、それまでも鎌倉市内や近郊にあったが、直営のパブはここだけである。今回はヨロッコビール代表の吉瀬明生さんにお話を伺った。

ヨロッコビールパブを始めようと思ったきっかけは何ですか？
吉瀬さん：そろそろ直営のパブをやってみようという気持ちがあって。いい場所があればと思っていたときに、この場所に出会いました。鎌倉駅前からは少し距離があるけれど、だからこそ濃い地域の繋がりの中に入っていけるのでは。長いスパンで考えたときに地元の方にとって思い入れのある場所になっていけるのではないか、そんなことを期待してこの場所を選びました。

ヨロッコビールパブは地産地消にもこだわっていますね
吉瀬さん：はい。店作りの段階からそう考えていましたね。ここの内装工事を取りまとめてくれた阿部さんしかり、ほとんど鎌倉～逗子界隈の地元のチームで作り上げた店です。店で提供するものも地産地消にこだわっています。

鎌倉では飲食店同士の横の繋がりも大切ですね
吉瀬さん：本当にそうですね。ここの商業施設内での繋がりでいうと、同じ商業施設の中で大先輩の「ZUSHI-CURRRY」さんと今度コラボすることが決まっていて。9月23日の一日限りでスパイス料理とクラフトビールを楽しめるというイベントをやります。その他にも、鎌倉市小町の「EENY」さんともご縁があって、入口のドアに素敵なロゴを描いていただきました。隣の市ですが、藤沢駅前で月一回開催されている「藤沢夜市」にも出店させてもらって、その時は利きビールの販売をしましたね。味わいの違いを楽しむのはクラフトビールの醍醐味なので。

スタンプカードも行っていて、鎌倉の「Barchie’s （バーチーズ）」さん、「vanavasa（バナバサ）」さんと協力してお客様にスタンプを集めてもらう、というのをやっています。鎌倉のまちの中でビールが好きな方が回遊して楽しんでもらえたらいいなと思ってやっています。

ヨロッコビールパブでは、どんなクラフトビールが飲めますか？
吉瀬さん：だいたい６～8種類のクラフトビールをご用意していて。お好みに合わせて選んでいただけます。今日はまだ暑いのでタップ6のハイビスカスがおすすめ（夏季のみの販売です）。酸味があって少し苦味も感じる、夏にぴったりのビールです。その他でいうとタップ1のブライトモーメントはビールらしいビールかな。シンプルなビールが好きな人におすすめです。タップ5はIPAで、ホップの香りがとても爽やかなクラフトビールらしいビールですね。涼しくなってくるとしっかりした味わいのものを好む方が多くなるので、秋には黒ビールを出す予定です。季節や気分で色々試してみて欲しいですね。

ちなみに、この日ビールと一緒にいただいたおつまみのナチョスはなんと手作り。メキシカンミートソースとチーズをたっぷりつけて召し上がれ。さらにビールが飲めないという方には自家製ジンジャーエールもあるのでご安心を。

オープンして1年。ここからどんなお店になっていくと思いますか？
吉瀬さん：思っていた以上に観光の方は来ないから（笑）、やはり地域密着でやっていきたいという気持ちですね。いまはまだ鎌倉の観光客の波に影響されることもあるし、最近は真夏は暑すぎてみんな外に出ないから、8月はどの飲食店さんも苦戦していると思います。でも、地元の方が犬の散歩のついでにとか、立ち寄ってくれることも多くなって、このエリアに馴染んでいけそうだという手ごたえはありますね。

また、最近Instagramで夜ランのお誘いを出してみたら思いのほか人が集まってくれました。19時に店に集合して、そこから海沿いや夜の小町通りなんかを走るんです。1時間くらい走って、店に帰ってきて一杯ビールを飲んで解散する。そんなゆるい集まり方も、鎌倉らしくていいなと思いました。趣味で走る方は、なぜかクラフトビールが好きという方が多くて。きっとこだわりのある方が多いのでしょうね。鎌倉の中には小さなランチームがいくつかあるようですが、その仲間たちがゆるく重なって、また新しいコミュニティを作っているような不思議な関係性があります。

この地域の方に、何年か経ったのちに「あのときパブで飲んだビール美味しかったなあ」とか、「パブで〇〇さんと、こんな会話したよね」みたいに思い出や思い入れのある場所になってゆけたらと思っています。