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【鎌倉団地に暮らすひと】-第五回・小泉さん-

2024.10.07

連載「鎌倉団地に暮らすひと」第五回は、この春から居住を始めた小泉さん。コンクリート打ちっぱなしの内装にリノベーションされた、インダストリアルな雰囲気の部屋に住んでいます。鎌倉団地や、この部屋についてお話を聞いてみました。

【鎌倉団地に暮らすひと】-第五回・小泉さん-
コンクリート打ちっぱなしの部屋に、温かみのある家具などを配置しています

鎌倉団地に住むことになったきっかけは何ですか?
小泉さん:私は18年鎌倉に住んでいて、ここの前は材木座のレトロなマンションに住んでいました。材木座には9年ほど住んでいて、気に入っていたのですが、引越しも好きなので「鎌倉R不動産」のサイトはたまに見ていたんです。以前、鎌倉団地の別の区画が募集されていたのですが、そのときはちょうど他の入居者さんが決まったタイミングで内見できなかったんです。でも、そのあとも「鎌倉団地に暮らすひと」の連載を見ていて、いつか住みたいなと考えを巡らせていました。

【鎌倉団地に暮らすひと】-第五回・小泉さん-
広いリビング。お気に入りの家具も映える空間です。床にはラグを数枚敷いて変化をもたせます

今回は、運よく「鎌倉団地ーハードボイルドー」として募集されていた物件に入居することができました。かなりソリッドな物件で、オーナーさんの好みのテイストが伝わってくる内装でした。住みこなしていくのが面白そうだし、約100平米の広さでかなりゆとりがあることもインテリアが好きなので魅力的でした。

鎌倉団地がある場所は、一般的に言えば不便なんだと思いますが、都心への通勤が可能なエリアでこれだけの自然に囲まれている環境は鎌倉ならでは。鎌倉に住んで3回目の引越しでもあったから「梶原じゃ不便じゃない?」という周囲の声もなんのその、という気持ちでした。あとは本当に偶然ですが、団地の同じ棟に友人が住んでいたんです。驚きましたが、その友人のおかげで引越し後の近隣の方とのコミュニケーションもスムーズでした。
今では下の階に住んでいる方から家庭菜園の野菜を分けていただいたり、団地の中にミョウガが自生している場所があると教えてもらったり。先日は団地の夏祭りに行ってみたりと楽しく生活しています。

近所のスーパーは歩いて20分はかかるので、買い物は大船駅まで出るついでに済ませて、バスで帰ってくることが多いです。食材や消耗品についてはしっかりと備えておけばなんとかなります。

【鎌倉団地に暮らすひと】-第五回・小泉さん-
壁を飾るときは、もともとある穴などを活用します

部屋のインテリアもとても素敵ですね。こだわりはありますか?
小泉さん:もともとインダストリアルな雰囲気にリノベーションされた部屋だったので、その雰囲気をどう生かすか、という感じです。DIY可ではない賃貸物件なので、原状回復を見据えていろいろと創意工夫をしています。

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お気に入りのDJブースは友人と一緒に作ったもの

壁にポスターなどを飾りたいときは、よく見ると打ちっぱなしの壁に穴があるので、そこにねじを付けて飾ります。コンクリートの荒々しいところがむき出しだったりするんですが、そういう部分にS字フックをかけて植物を飾ったりして楽しんでいます。作り付けの棚がリビングにあるのですが、棚板がない状態で自由に使えるので、近くのホームセンターで棚板を調達して、収納や飾り棚として活用しています。それから一部をDJブースにしてその隣にワークスペースを作りました。DJブースはサイズを合わせて友人と一緒に作りました。

【鎌倉団地に暮らすひと】-第五回・小泉さん-
キッチンもすっきりと。よく料理するので、考えられた収納で動線よく

住み心地はいかがですか?
小泉さん:コンクリート打ちっぱなしだと寒いのかな?と思っていますが、3月時点では寒さは特に感じなかったです。本格的な冬はまだこれから経験することになりますね。湿気については、6月くらいに用心していましたが、これも除湿器を使っているので問題なしでした。団地内は風が通り抜けるので、窓を開けるとすごく気持ちいいんです。真夏はクーラーを使いましたが、9月からは窓を開けて少し汗をかくくらいで過ごしています。
あと、この部屋のリノベーション工事について妄想するのがとても面白くて。限られた予算の中で工夫して工事が行われたはずだから「どうしてこういう仕上げなのかな」と、ひとが作ったものを逆算して考えてみることがすごく楽しいですね。

キッチンの扉は一部取り外して、調理のときに使い勝手がいいように自分で工夫したし。いまあるところから工夫していく、あれこれ試してみてしっくりくるものを作っていくという過程も楽しんでいます。部屋が広いからやれるところから順番にやっていますが、寝室はまだ完成していないですね。

【鎌倉団地に暮らすひと】-第五回・小泉さん-
窓の向こうには敷地内の緑が広がります

この部屋にはご友人が遊びに来ることもありますか?
小泉さん:そうですね。引越してから何人も遊びに来てくれました。車だと東京から1時間くらいなので、家族で来て夜はお酒を飲みたいからそのまま泊まってもらって、次の日に帰る、みたいなことも多いです。自然の中で遊ぶのが新鮮かなと思うので、公園やハイキングコースに行ってみたりと楽しんでいます。ホームパーティーみたいなこともよくやります。同じ棟に住んでいる友人はプロの料理人なので、ごはんを作ってもらうこともあります。

【鎌倉団地に暮らすひと】-第五回・小泉さん-
いたるところに素敵な小物が点在。妹さんからもらったという古い掛け軸なども飾ります

鎌倉団地についてどう思いますか?
小泉さん:住民の方とのコミュニケーションがしっかりあるのがいいです。朝のゴミ出しのついでに少し立ち話をしたり、私のような40代くらいのひとは珍しいようなので、前から住んでいる方もすぐに顔を覚えてくれて嬉しかったですね。私はほとんど在宅で仕事をしていますが、気分転換に団地の中を散歩もできますしいい環境だなと思っています。

とはいえ、やはり住んでいる方のほとんどがご高齢の方です。これからこの団地の魅力を伝えて、20代、30代という若い世代の方にも興味を持ってもらえるような活動ができたらいいなと思っています。

【鎌倉団地に暮らすひと】-第五回・小泉さん-
ダイニングもゆったり。風が抜けて心地いい空間です

鎌倉団地は、来てみないと良さも悪さも分からないだろうなと思っています。家族構成や仕事によって、みなさんそれぞれ感じ方が違うだろうから「おすすめですよ」とは言わないでおきますが、私自身は「いい!」と思った直感を信じてよかったなと感じています。

鎌倉R不動産から
小泉さんが内見に来てくれたのは、まだ寒い2月のことだったと思います。ハードボイルドな雰囲気の内装、広々としたキッチン、団地全体の雰囲気や窓から桜が見えることなど。デメリットもあった中で、メリットを感じてもらえたのだろうと思っています。インテリアなどを工夫しながら、楽しんで生活していただいていることを知ることができ、とても嬉しいです。

【写真・文:鎌倉R不動産・渡辺麻里子】

名称

鎌倉R不動産

URL

https://www.realkamakuraestate.jp/