能古島に出合ったから。
ジュンコさん 「福岡R不動産」営業サポート/音楽アーティスト・コーディネーター
彼女に会ったとき、一緒にいるこちらまで思わず笑顔になった。好きなものは好きだし、笑いたいときに笑う。そんな自然体な姿が人を惹き付けるのだろうか。ジュンコさんが、福岡県北九州市から福岡市内に移り住んでから、約10年。現在、平日は福岡市で働きながら、週末は能古島で過ごすという二拠点生活を行っている。「今の生活がとても幸せ!」と微笑む彼女に、その幸せの理由について聞いてみた。
今、彼女が旦那さんと暮らしている家は、福岡市の中心部である天神から徒歩5分ほどの場所。この一帯だけ長屋が残っており、近所の人同士が自然と挨拶を交わす文化が残っている。昭和の雰囲気が漂うこの町が気に入っているそうだ。仕事は福岡R不動産で物件取材やPR文書の作成などの営業サポートをする傍ら、フリーで音楽アーティスト・コーディネーターもしている。
「高校卒業してから5年程、家業のセレクトショップでバイヤーとして働いていました。その頃からアートやダンスミュージックや電子音楽が大好きで、よくパーティーに遊びに行っていました。海外への憧れも強く、1年間イギリスに留学して、ファッションビジネスを学んだのですが、そこでアパレル業界の裏側を知って唖然としました。環境を顧みない大量生産と大量消費がまかり通る業界に、戻る気になれなくなってしまって・・・。 代わりに音楽に浸って、日本の音楽業界で働くんだ!と意志を固めて帰国しました」
帰国後は、福岡市に移り住んで早速クラブ通いの日々。人とのつながりもあり、「キースフラック」という福岡では老舗のクラブで、会計やイベント企画の裏方として6年働くことに。イベント企画・現場との折衝、海外アーティストの通訳とアテンド、スタッフの給与計算まで多岐にわたる仕事を任されていた。そして、結婚と同時に退職し、アルバイトを掛け持ちしながら、福岡のコアな音楽情報サイト「Experimence(現在はfacebookとtwitterのみ)」を知人とスタートした。大好きな音楽の仕事に没頭し、プライベートと仕事の境目はなくなり、起きてから寝るまで一日中仕事のことで動き回っているというような生活。そんな毎日を続けているうちに、次第に身体に支障をきたすようになってきた。
「寝る時間も不規則で、食生活も含めてひどいライフスタイルでした。がむしゃらに走りすぎたせいなのか、2013年頃から体調も悪くなり、音楽への興味すら湧かなくなってきてしまいました。とてもつらかった時期に能古島に出合ったんです」
「街中に欲しい自然がないから、みんなでシェアできる田舎の家を郊外で見つけよう!」という友達に誘われ、出合うことができた能古島の家。それまでプライベートと仕事も常に一緒で、オンとオフの切り替えも上手くできず、ひたすら走り続けてきた彼女が手に入れた、完全にオフになれる自然豊かな環境だった。
「本当に人生が180度変わってしまいました!福岡市内の家から一番近いバス停や駅を使って約3、40分で着けるので、土日や週末、時間のあるときに別荘のように使っています。能古島は、山や海が近くて、自然がすぐ手の届くところにあるんです。釣りや潮干狩りも有名で、カヤックしたり、泳いだりと自然の中での遊び方も無限大。毎月咲いている花も違うし、季節ごとに景色が変わるんです。能古島を訪れる度に毎回感動しています」
自然を感じながら、リラックスした生活を送ることで、仕事とプライベートのバランスが取れるようになったそう。 そして、彼女の最近のミッションは、能古島の素晴らしさをもっとたくさんの人に知ってもらうこと。
「最近は、昼間から健康的に野外で音楽を楽しめる、地域密着形のイベントを積極的にやっています。音楽は好きなのでこだわりますが、以前とは方向性が全く違います。また、能古島には空き家が多く、寂しい状況になっているので、なんとかしたいと思っています。これも私の新しいプロジェクトです」
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