青空自主保育なかよし会「40周年記念歩み展」を開催します
イベント
鎌倉市内にいくつかある「青空自主保育」の団体。その中でも、最も古く歴史があるのが鎌倉中央公園を含む山崎の谷戸を中心に活動する「なかよし会」です。
青空自主保育なかよし会は、現在も保育者である相川明子さんが1985年に設立した保育団体で、今年で設立40周年を迎えます。そんな記念すべき年に、鎌倉市・長谷の古民家ゆりいかで、設立からこれまでの歩みを振り返る企画展を開催することとなりました。
青空自主保育を経験した方や、保育関係者はもちろん、現在育児中の方、鎌倉市に移住して子育てをしたいと考えている方にとっても、これからの育児の道しるべとなるような展示になる予定です。
ちなみに、青空自主保育とは、園舎を持たず、野山や海をフィールドに、保育者だけでなく父や母たち自らが交代で保育当番に入って活動するという保育のかたちです。畑で作物を育てたり、山崎・谷戸の会の団体会員となって谷戸田の米作りを手伝うなど、地域に根ざした活動をしています。
今回の歩み展開催に当たり、なかよし会の田中さん(田中さんは現役の母でもあります)にお話を聞きました。田中さんは、海や山の自然と住宅地がとても近いことが、鎌倉の魅力。都内にも青空自主保育を行っている団体はあるけれど、鎌倉の自然への近さというのは都内では経験のできないことです、と言います。
40年の歩みを振り返る今回の展示には、父母たちかが手作りしてきた歴代の会報誌も含まれます。過去40年分の父・母のことばというのは、いま見てもぐっとくるものがあり、これからの子育てを考えたい、子育てで悩んでしまっているというひとにも、なにか届けられるものがあれば、と考えていらっしゃいます。
40年という歩みの中で、OB・OGの方がなかよし会に子供を連れてきたり、別の青空自主保育の団体に入ったりということもあるようで、その歴史と脈々と受け継がれてきたバトンというのも感慨深く、展示会にはOB・OGの方も来るかも。ということなので、なにかきっかけがあり、お話ができたりするといいかも知れません。
なかよし会では、会の3年間に密着したドキュメンタリー映画「さぁのはらへいこう」(2011年)を公開していますが、そこに登場していた子供が大人になり、原体験として鎌倉の野山で走り回ったことを嬉しそうに思い出してくれた、という話も聞けました。子供の頃の体験は、大人になると忘れてしまうこともあるかもしれませんが、心にはしっかりと残り、生きる力、活力となるのかもしれません。
かといって、青空自主保育はあくまで育児のひとつの選択肢です。と田中さんは言います。なかよし会では、子供に対して「あれをやりなさい」「これはやったらダメ」ということを言わず、子供がやりたいと思うことを自主的にやらせ、その子らしさを尊重する保育を実施しています。何かを強制したり、必要以上に与えたりもしません。父・母は保育当番で活動に加わり、その中で協力しあって共に成長していきます。自分の子以外の子供たちの成長も見守ることができるという醍醐味もあり、自然に触れ自然から学ぶことも多いです。ただし自然派の子育てや暮らしを強要しているのではありません。こんな保育もあるのだと知ってもらうこと。そこから、続けてやりたいかやりたくないかは、あくまで自分で決めればいいというスタンスです。
もし、青空自主保育に興味はあったけれど、意識が高すぎるのでは。なんとなく不安。と思っていた方には、ぜひ今回の企画展を通してどんなことをしているのか、どんな考えの元に活動しているのかをまずは知っていただければと思います。
鎌倉に根付いた、自然とともに親も子も育ち合う青空自主保育を、これからの子育て世代にもぜひ伝えていきたい。子供たちの豊かな経験を一番に考える、鎌倉ならではの「幼稚園でも保育園でもないもう一つの保育の選択肢」を残していきたい。その想いに触れることができる展示会となりますので、ぜひお気軽にご参加ください。
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13日は展示会のみ、14・15日は歴代保育者と父母による子育て座談会も開催する予定です。
詳しくは下記のリンクからご覧ください。その他、手染めクラフト品、自然素材のお菓子販売もございます。
日時 | 2024/12/13(金)・12/14(土)・12/15(日) |
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会場 | |
住所 | 神奈川県鎌倉市長谷2-15-14 |
料金 | 無料 |
公共交通 | 江ノ島電鉄線「長谷駅」より徒歩2分 |
駐車場 | ※駐車場・駐輪場はありません |
URL | |
主催 | 青空自主保育なかよし会 |
協賛 | なかよし会OBサポーターズ |
備考 | ※駐車場・駐輪場がないため、ご来場の際には公共交通機関をご利用ください。 |