寿司屋を改装しギャラリーに。クリエイター夫婦が運営する「モノカラ ギャラリー&スペース」
リノベーション
武生駅から徒歩10分。
商店街の一本路地を入ると住宅街が並んでいてその真ん中に位置するのが「モノカラ ギャラリー&スペース」という、主に展示などができるギャラリーがあります。
このギャラリーを運営しているのが、北野さん/さいとうさんご夫婦。
展示会を見るのも開催するのも好きな私は、毎年さまざまな会場を巡りながら展示会を開催しています。
そんな私はこのギャラリーを知って以来、展示会開催のため2年連続で利用していました。
利用を重ねる中で、昔はお寿司屋さんだということを聞いたので詳しく伺ってみました。

夫婦での展示会がギャラリー誕生のきっかけ
北野さんはフォトグラファー、さいとうさんはイラストレーターとして活動するクリエイター夫婦。
現在、1階はギャラリー兼さいとうさんのアトリエとして活用され、2階と3階は住居スペースになっています。
ギャラリーがオープンしたのは2017年。そのきっかけとなったのは、夫婦で開催した共同展示会でした。ちょうどその頃、妻の仕事場を整える必要があり、もともと店舗だったスペースの一部を改装する計画も進めていました。「ここをどうしようかな」と思案していたタイミングで、以前からやってみたかったギャラリーを夫婦で一緒に作ることを決意したのです。

地元のお寿司屋さんから町のギャラリーへ
遡ること17年前(2008年)。
ギャラリーが誕生する前、この場所には「平嘉寿し(ひらかずし)」というお寿司屋さんがありました。
北野さんのお父さんが営んでいたその店は、1階が調理場とカウンター、そしてバックヤード。2階は座敷、3階が住居となっていました。
しかし、お父さんが体調を崩されたことをきっかけに、惜しまれながらもお寿司屋さんは閉店。
形を残しながらも、その後約10年の時を経て、さいとうさんとの出会いを機に、この場所はギャラリーとして生まれ変わることになりました。
改装を進める中で、お寿司屋さんの面影を残す案もありましたが、最終的には1、2点の物を残し、そのほかはギャラリーとしての活用を考えて改装しました。
外観には、当時のお寿司屋さんの面影がほんのりと感じられ、時折、訪れたお客様から「ここ、お寿司屋さんだったんですか?」と尋ねられることもあるそうです。
私も外に出て瓦屋根を見上げると、確かに「お寿司屋さんっぽさ」が残っていることを感じます。


よろこびを伝える場所「モノカラ ギャラリー&スペース」
「わたしたちが目指すものは『よろこびを伝える』ことです。」北野さんはそう語る。
ギャラリーを作る前に夫婦で開催した展示会で、作品を見てもらい、知ってもらうことの喜びを実感した二人は、「次は自分たちが、クリエイターの手がけた作品や商品を発信する場をつくりたい」と考えるようになりました。
その想いが込められた「モノカラ」の名前の由来は、「ものづくりから未来が生まれ、よろこびを伝える。」
ここでは、まずクリエイターが作品を並べることで喜びが生まれます。そして、訪れたお客様が「これ欲しい!」「買っちゃおう」「自分の家に飾ろう」と感じる。
その連鎖が、作品からお客様へとよろこびを伝えていくのです。
また、単なるスペース貸しではなく、クリエイターが身近に感じられる場であることも大切にしています。
そのために、ギャラリーにはカウンターを設け、お茶を出しながら、少し会話を交わすことで、作り手と訪れる人の距離が縮まるようなキッカケづくりもされています。

ものづくりを通じて、作家やさまざまな人が集まり、賑やかで楽しい時間が生まれる場所となっています。
かつてこの場所はお寿司屋さんでした。お寿司を楽しむ人々が集っていたように、現在も形を変えながら、ものづくりや交流を通じて人が集まり、よろこびを分かち合う場となっています。
ギャラリーを探しているみなさん。あなたの作品も、ここで新たなつながりを生むかもしれません。おすすめです!

名称 | モノカラ ギャラリー&クリエイティブスペース |
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業種 | ギャラリー/レンタルスペース |
URL | |
住所 | 〒915-0813 |
TEL | 0778-67-2791 |
営業時間 | 【利用日時】 |
定休日 | 不定休 |
アクセス | 電車:武生駅から徒歩10分 |
料金 | 【料金】税込です。 ★展示目的で5日以上利用の場合 搬入日を含む ● 夏冬期間にエアコン・ストーブを使用する場合は、光熱費1時間あたり100円を追加でいただきます。詳しくはお問い合わせ下さい。 |
備考 | Instagram:https://www.instagram.com/gallery_monocara/ |