新開地に開いた、セカイノマド
なかむら HOSTEL NAKAMURA Kobe
神戸・新開地で、元々料理屋だった古い日本建築が「なかむら HOSTEL NAKAMURA Kobe」として生まれ変わった。利用客には、外国人が多いそうだ。昔からの歓楽街や商店街、寂れた地下道などアングラな雰囲気漂うこの街が、少しずつ変わりつつある。
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新開地は神戸の三宮から、西へ電車で10分ほどのところにある。現在神戸の中心地というと三宮・元町だが、かつては神戸駅とその周りが神戸の中心であり、新開地もその中心地の一部だった。歓楽街や商店街が残っているエリア中心部から少し外れたオフィスビルやアパートが立ち並ぶ区画の中にある。
「古びれたこの街を外国人バックパッカーのアーティストが歩いている。そんな、『えっ、どういうこと?』みたいな面白さにつられて、日本人も新開地に入ってくる。そういう流れをつくりたいんですよね」と女将のミカミさんは話す。
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建物の中に入ってみると、料理屋のときからの内装がほとんどそのまま残されている。木の階段や柱、壁の塗りなどから時の流れを感じる。普通の料理屋でも今の時代にこれだけの造りのものは少ないかもしれない。そんなビルを一棟丸ごとホステルとして使った大胆な空間にググッと引き込まれる。
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「なかむら HOSTEL NAKAMURA Kobe」は、ミカミさんたちが立ち上げた2つ目の宿。1軒目は「ユメノマド」で、同じく新開地の中にある。
「新開地は、人のことを気にしなくてもいい地域。パジャマでも一日過ごせてしまう雰囲気があります。かと思えば、三宮や元町までちょっとお出かけ、といって歩いて行ける便利な場所。基本的な生活には困らないエリアで、個人商店が多く、ひとつひとつの小さなお店にも特色があります。でも、人の結びつきが強いかというと、挨拶をする程度でまだまだという感じがします。地域の中の面白い人たちの顔が見えてくるように、そんな狙いもあってこういう場所をつくっています」
新開地というディープなエリアに、そのマニアックさを求める人たちが集まってきて、面白がってる雰囲気を醸し出し始めたら、もっと神戸の人が引き寄せられて来るのでは、というのがミカミさんの狙いだ。この街をとことん楽しみたい人を100人集めて、新開地で鬼ごっこをするのが夢だそう。観光ガイドに載っているような「神戸」に飽きたら、新開地を一度訪れてみてはどうだろうか。その時は、是非「なかむら HOSTEL NAKAMURA Kobe」に泊まろう。