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田舎の小さなレストラン。

La Chaumiere(ラ・ショミエル)・濵田将さん

田舎の小さなレストラン。
La Chaumiereは2015年5月21日にオープン。宣伝もしなかったので最初はお客さんが全然来なかった

鹿児島の南部にある知覧は、一面に茶畑の広がるのどかな場所。平屋ばかりなので、歩いていると感じる空の広さが気持ちいい。江戸時代からの武家屋敷が残る通りに、一軒の小さなフレンチレストラン「La Chaumiere(ラ・ショミエル)」がある。フランス語で小さな田舎の家という意味の名前。笑顔で迎えてくれたのはオーナーの濵田将さん。

どういう経緯で、伝統的建造物の並ぶ通りでお店をやることになったのか伺ってみると、
「ここを見つけたのはホントにたまたまです。母の知人が持ち主で。来てみたら静かなので気に入りました」とにっこり。知覧には小学校の頃来たきりだったが、ひとめ見て直感で決めてしまった。

鹿児島市で育った濵田さん。知り合いもいない、土地勘もない場所で独立。「思い切っているって言われませんか」と聞いてみると、「そう言われるんですけどね~あんまりそう思ってないんですよね」と微笑む。

料理の道を志したのは、高校時代のアルバイトがきっかけ。まかないを作ってくれた人が楽しそうに料理する姿をみて「いい仕事なんだろうな」と憧れたのが始まり。

田舎の小さなレストラン。
内装工事の際、古い家の風合いを生かすため、新しい板にはコーヒーと炭で加工した

料理専門学校を卒業した後、小さな個人経営のお店で働いた。すごくいいお店だったと振り返る。言葉少なな浜田さんだが、そこでの経験の話になると言葉に力が入る。

「思えば、全てそこでの経験が生きてます。食材の使い方や、経営のやり方。覚悟をもって取り組んでいるオーナーシェフの姿にも影響を受けました」

田舎の小さなレストラン。
石垣と綺麗に刈り込まれた生け垣が整然と並ぶ

濱田さんは自身を「飽きっぽい」と言う。だからこそ、勉強を続けても完璧なものができないフレンチの世界に魅力を感じている。
「前菜やソースはこまめに変えて工夫しています。自分が飽きないようにすることで、お客さんにも飽きられないと思うので。フレンチではほとんど使いませんが、切り干し大根でソースを作ってみたら好評でした」

田舎の小さなレストラン。
店舗隣に建てた浜田さんの住居。近所の猫が爪とぎに利用している

「こだわりすぎないようにしています」と浜田さんは言う。とはいえフレンチ修業歴10年以上。素材への向き合い方はとても繊細で丁寧。ポタージュはヴイヨンを使わず、野菜をじっくり炒めて香ばしさや甘さを最大限に引き出して作る。「やさしい味」と好評。提供する前必ず空気を含ませて、口当たりを軽くしているのがポイントだ。

お肉は例え注文が1人分でも、2人分の塊で焼いている。そうすることで最高の焼け具合になるから。一人で料理の全工程を見れる個人経営のお店だからこそ、細部まで気を配る。

田舎の小さなレストラン。
定休日に牛肉の仕込み。フレンチではあまり使わない食材だが、地元の常連さんの食べたいとの声を受けて調理中

お店を始めてみると、意外にも観光客より地元のお客さんが多かった。特に年配の方が常連さんになってくれ、「手作りのお弁当を差し入れてもらいました(笑)」とかわいがってもらっている。

田舎の小さなレストラン。
「料理の色は大切にしています」と濵田さん(写真提供=La Chaumiereお客様)

お給料の出ない自営業は厳しい。お客さんが来ない時もある。
「売り上げのよい月が続いたので貯金したら、次の月が悲惨で・・。すぐなくなりました(笑)」
それでも、売り上げが良くても悪くても、毎月無事に終わると、「ああ終わった」とホッとするそう。

ここは田舎の小さなレストラン。「ひっそりと静かで、緑の色が濃い場所」と濵田さん。特別大きなことをしようとは思ってないけれど、地元の人に愛されて、長く続けていくのが目指すところ。今日も濵田さんは厨房に立っている。

田舎の小さなレストラン。「予約がないな」とぷらぷらしていると急に満席になることも

名称

La Chaumiere(ラ・ショミエル)

業種

フレンチレストラン

URL

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Website

TEL

0993-83-2626

営業時間

ランチタイム(11:00-14:00)※3,500のコースは要予約
Caféタイム(14:00-18:30)
ディナータイム(予約にて承ります)

定休日

水曜日、火曜日夜、第3火曜日

住所

鹿児島県南九州市知覧町郡6293-1(知覧武家屋敷群の中)

田舎の小さなレストラン。