北九州での新しい滞在を提案するゲストハウスがオープン!
Tanga Table(タンガテーブル)
2015年8月、北九州市小倉に新しいゲストハウスがオープンした。「北九州をあじわう、旅のはじまり」をコンセプトに、隣接する旦過市場をはじめとした北九州の食やまちの魅力を伝える食堂兼宿泊施設で「Tanga Table」という。
旦過市場の川を挟んで向かいにあるホラヤビルの4FにTanga Tableはある。建物の外見とのギャップに驚かれることが多い。
ダイニングスペース。壁面の装飾には地元の人から寄贈された食器を使用。窓からは旦過市場をのぞむことができる。
九州の玄関口である北九州市。新幹線も停車する小倉駅から15分ほど歩いた場所。ゲストハウスがほとんどない小倉のまちで、北九州での新しい滞在を提案する場所となりそうな予感に満ちている。
リノベーションスクール@北九州でプレゼンされたときの「Tanga Table」資料より、イメージイラスト。提案チームの講師を務めた青木さんは、この絵を見て「この企画はいける」と思ったそう。
内装の仕上げはワークショップ形式で行った。リノベーションスクールでTanga Tableを提案したチームのメンバーも多く参加した。
ことの始まりは2014年3月。遊休不動産の活用を通して周辺エリアの価値も高める事業計画をつくり出す実践型のスクール「リノベーションスクール」で、この地域にあるビル「ホラヤビル」が案件となったことがきっかけだった。
長年空いていたこのビルの4階部分に対してリノベーションスクールの受講者たちが提案したのは、川を挟んで向かいにある旦過市場のおいしい食材と情報が集まる、まちのダイニングのような機能を持つゲストハウスだった。
スクールで出された提案を受け、そのときのユニットマスター(講師)であった吉里裕也さん(東京R不動産/speac)、青木純さん(メゾン青樹)に、世界各国の料理のケータリングを手がける寺脇加恵さん(BeautyBar)、北九州市小倉魚町でまちづくりを行う北九州家守舎が加わり、プロジェクトが始動。わずか1年余りでゲストハウス「Tanga Table」が実現した。
ドミトリーは開口が向かい合うタイプと、互い違いになっているタイプがあり、「他のゲストとの交流を楽しみたい」「ゆっくり休みたい」など、ゲストのさまざまなニーズに応えられるよう工夫されている。
地元の食材をふんだんに使った寺脇さん考案のオリジナルメニュー。ディナーだけでなく、モーニング、ランチも楽しめる。
ゲストハウスのベッド数は全部で67。ドミトリーと1〜5人が泊まれる個室5部屋が用意されて、さまざまなシーンに合わせた利用が可能だ。ダイニングテーブルでは、旦過市場で仕入れた地元の食材を使ったオリジナル料理を味わえる。また宿泊者用のキッチンも用意されており、食材を探してきて自分で調理することも可能だ。
泊まりながらいろいろな方法でその土地の食材を味わう。自分次第で北九州のまちに濃厚にコミットすることができそうだ。
番頭の西方さん。「非日常の中にこそある日常に気づく旅」を提供したいそう。
そして、ゲストを迎えるスタッフたちは旅好きの明るい人揃い。充実した共有スペースでは、他のゲストとの交流も楽しめそうだ。
まちの魅力はそれを切り取る視線でぐんと変わる。その人だからこそ知っている情報をTanga Tableで手に入れて、とびきりオリジナルの旅を味わってほしい。