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クルマなしで暮らせる?

やまがたリアル移住者interview vol.01

クルマなしで暮らせる?

山に囲まれた盆地のまち山形には坂道だってもちろんあるし、電車やバスといった公共交通機関はけっして便利ではない(& 地下鉄なんかもちろんない)し、自転車にやさしい道路が多いわけでもない。

人びとが通勤してゆく企業は町のあらゆるところにあるし、工業地帯や流通団地や大型ショッピングセンターのたいていは町の中心部から遠く離れた郊外にある。そして、人びとが帰ってゆく住宅地は、山々の麓や中腹にまで広がっている。住宅や人びとの密集の具合が、都会とはぜんぜん違うのだ。土地は広い。ただただ、だだっ広い。

そんなこの町に暮らす人たちがよく口にするのは「山形はクルマ社会」だということ。

データで見ると、車の所有率は1世帯あたり約1.7台(※)。都道府県別での世帯あたりの保有台数では、福井・富山に次いで全国3位の数値となっている。つまり1家族に1台あるのはあたまりまえ。家族の人数分のクルマを所有している世帯すらたくさんあるらしい。通勤もクルマ、買い物もクルマ、遊びもクルマ、どこでもクルマ、80才になってもやっぱりまだクルマ、という人がこの町の主流なのはまちがいないだろう。
※ 一般財団法人自動車検査登録情報協会 H28年情報より

では、クルマがなければこの町で暮らしていくことは不可能なのだろうか? 

このコーナーでは、山形に移住してきた人たちにフォーカスし、山形で毎日を暮らすということはどういうことなのか、クルマのない山形暮らしが可能なのか、やっぱりクルマは必要なのか、職場や住宅をどのように選ぶことが望ましいのか等インタビューしてみたい。これから山形への移住を考える人たちに向けて、ちょっとでも参考になるよう願いながら。

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第1回 インタビュー

〈 guest 〉食堂「nitaki」  マネージャー 松田翔さん 
〈 移住歴 〉 2016年4月、東京から移住
〈 家族構成 〉奥さんと2人暮らし
〈 居住地 〉山形市宮町
〈 勤務先 〉山形市七日町(奥さんの勤務先もおなじ町にある)
〈 交通手段 〉自転車

クルマなしで暮らせる?

◆通勤はどうしていますか?

ぼくと妻の住まいは、山形市宮町にある北山形駅から近いアパートです。家賃はだいたい4万5千円。この価格には駐車場1台分が付いています。ぼくらはクルマを持っていないのでその駐車スペースはまったくムダになっているんですが、山形のアパートには駐車場が最初からセットになって付いているところが多いみたいです。

ぼくは七日町の飲食店で働いていて、妻も七日町にある別の飲食店で働いています。アパートから職場まではだいたい2キロくらいの距離、自転車で10分程度というところですね。自転車も走りやすいくらいのほどよく大きな道路なので、通勤については比較的快適です。雨の日はカッパを着てやっぱり自転車に乗っていますね。たぶん、問題はこれからの冬の季節で、雪道になったらどうしようって思っています。それでも、クルマを買う予定は今のところないですけどね。

◆クルマの必要性を感じていないのでしょうか?

若い頃は仕事でクルマを使うこともあったので、運転そのものがイヤということはありません。ただ、クルマをもつ必要がないので。クルマの維持費がかからないし、お金も節約できるし。大きなモノを買うときにはネットで買いますし、遠出するってこともあまりないですし、仙台に行くときは電車で行きますし。もしどうしても必要なときが来たらレンタカーを借りればいいと思ってますし。

行動範囲が狭い仕事をしているということも、理由としては大きいですね。どこかに営業に行くとか、なにかを運ばなきゃいけないとか、そういうことがほとんどないので。この行動範囲の狭さが、クルマの不要な暮らしの理由かもしれないですね。あとは、スピード。駐車場に停めるとか、そういうことのない自転車のほうが、なんだか手っ取り早いって感じです。

◆これから山形に移住する人にアドバイスをするとしたら?

もしクルマのない暮らしをするのなら、職場に近い場所に暮らす、というのが絶対条件だと思います。あとは、平坦なところを選ぶこと。でも、山形ってもっともっと山道とか坂道が多いのかと思っていましたけど、予想よりはずっと平坦な町だなという印象をぼくは持っています。
ぼくらも、職場に近いと思っていまのアパートに決めましたし、平坦だからと思っていまの町に暮らしています。とくに力んでクルマのない暮らしをしているわけでもないので、いつかクルマを持つときも来るのかもしれませんけど、たぶん、このまま冬もイケるんじゃないかなーと思っているんですけどね。雪が降ってみないと、わかんないですね。

クルマなしで暮らせる?
話をしてくれた松田さん。食堂「nitaki」の前で。毎日の通勤の交通手段である自転車とともに。