【大阪】millibar GALLERY & SALON ルールブックのない共有空間
「昔からお世話になっている場所で、とても安心して、世界観を表現できる空間なので、今から自分たちが楽しみにしています。」
ここで展示会を開催したプロダクトメーカー「yes!yes!非非」さんの言葉だ。
ここ、とは大阪市西区立売堀(いたちぼり)にある古いビルで、カフェ/サロン/ギャラリーという複合的な展開をみせる奥山天堂さんの店「ミリバール」である。
かつて、大阪・本町でContents Label CAFEを経営していた奥山さん。そのカフェは、辺鄙な場所にあるにもかかわらず不思議と人が引き寄せられる磁力を持った店だった。磁石になっていたのはまぎれもなく奥山さん自身。人に興味があり、人と人の間に立ち、人と人をつなげていく。カフェなのに街の人のコーディネーター的役割をもった小さな文化発信基地だった。
しかし残念ながら、そのContents Label CAFEは10周年を目前に火災被害に遭い2006年にやむなく閉店へ追い込まれる。
1年の準備期間を経て新たにスタートを切ったのが「ミリバール」だ。1階のカフェもよいけれど、今回ご紹介するのは2階のギャラリー&サロン。ここではいつもユニークな催しが開催されている。例えば直近のスケジュールはこんな風に。
http://artniks.jp/?cat=58
時間貸しのギャラリーはたくさんあるが、ここはやっぱり奥山さんならではというか、「人」を大事にした空間である。興味を持って問い合わせてこられた方に「利用規約を見てね、よろしく」ではなく、その人が伝えたい事にじっくり耳を傾けた上で個別に条件を提示していることも多い。
「人で選んでいるんです。頑張ってほしいと思えたら頼まれなくても全面的に宣伝する。ギャラリーってどこか閉鎖的で入りづらいところが多いでしょう?かといってカフェの中に展示するのは、作品に対して無責任な気がする。お茶を飲むついでに見ることはできる場所だけど、空間としては別にして見せる。どちらもやりたいんです。その人の表現を見に来るついでにカフェに来てくれるという事もある。そういう相互関係が自然にできあがってますね。」
使われ方は他にも料理教室や、写真館、アーティストがピアノの個人レッスンをする教室など。有名無名問わず奥山さんに引き寄せられた人たちに共有されている。そして1階のカフェでは2階の催しに呼応するような限定メニューが登場したりする。応援の仕方があたたかい。
「珈琲一杯だけ寄ってくよ」「娘さん大きくなりましたね」「◯◯さん紹介するよ、こちら〜**さん」「今度こんな仕事が決まったよ」「はじめまして、何されているんですか?」自然とそんな会話が交わされる。
他の地方から大阪へ来られた方で、スペースを探している方に是非お勧めしたい。millibar GALLERY & SALONは単なる表現のための空間ではなく、人と人とが出会う交差点のような場所なのです。
住所 | 大阪市西区立売堀1-12-17 アートニクスビル |
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名称 | millibar GALLERY & SALON |
業種 | ギャラリー&サロンスペース |
URL | ミリバール http://artniks.jp |
所在地 | 大阪市西区立売堀1-12-17 |
TEL | 06-6531-7811 |
営業時間 | ギャラリー&サロン 11:30-20:00 |
定休日 | 不定休 |
料金 | 使用内容により異なります。詳しくはお問い合わせください。 |