価値を生み出す古民家再生1192シェアハウス
株式会社イッポメ
「うちの家をどうにかしてください」
鎌倉を中心に展開する「1192シェアハウス」が、シェアハウス化する物件と出会う際、その最初のきっかけとなるのは物件オーナーのこんな言葉だそうだ。
住まい手がいなくなり空き家になった後、賃貸物件として募集するにも残置物を撤去したり、傷んでいるところがあれば修繕をしなければならない。駐車場にするにも設備代が必要だし、建物を壊すのにもお金がかかる。オーナーの時間、体力だってが必要になってくるし、そんなに費やす余裕はない人も多い。
そこで仕方なく空き家のままにしておき、固定資産税だけを払い続ける。
不動産屋にはまず出てこない物件だ。
そんな物件を、株式会社IPPOME(イッポメ)はシェアハウスにして運営している。修繕から請け負う為、オーナー自らが動いたり、お金をかける必要がない。そのままの状態で貸すことができて、賃料も入ってくる仕組みだ。そして修繕もしてくれるから、建物自体の状態も上がる。
「1192シェアハウス」最初の物件「笛田ハウス」は、始めの3ヶ月間は毎日ゴミ捨てをしていたという。そこから自分たちの手で、ほとんどDIYで修繕し、今の形になった。
この「1192シェアハウス」を運用しているのが、株式会社IPPOME(イッポメ)だ。代表の小林 嶺司さんに話を伺った。
会社の理念は「可能性の創造」。そして行動指針は「見えない価値をITで発掘。」
空き家の価値が見えなかったものを、見えるようにする。その一歩目を後押しするのが株式会社IPPOME(イッポメ)という会社なのだそう。
会社創設に関する小林さんのお話はこちら→小林 嶺司さん
求人情報はこちら→株式会社IPPOME(イッポメ)
長らく空き家だった家がシェアハウスとして再生され、人が住み始める。するとどんなことが起こるのか。
ある日、シェアハウスの住人が、近隣の方に「うるさい」と言って怒られた。ただ、それをきっかけに普段の会話が生まれ、その近所の方からこう言われたという。
「近所にはお年寄りもいるから静かにはしないといけないよ。でも、ここは10年空き家だったから、そこに明かりがつくようになって安心している。みんな、住んでくれて’ありがとう’って思ってるよ。」
1192シェアハウスの最大の特徴は、”人のつながりを大事にするシェアハウス”なのだという。
「人のつながりを大事にする意識を持った人が集まってくるから、言葉にしなくてもみんな自然に意識する。そういうあったかい人たちが集まってくるから、シェアハウスだけじゃなく地域交流としても普通に近所としてなじんでいる。隣の方なんかはたまにあがってきちゃう。」
こう語ってくれたのはこのハウスの住人の方。取材中わたしの隣へやってきて、自ら取材されてくれた。
写真の撮影もみんな快く受入れてくれて、通りかかった他の住人の方も巻き込み、リビングはとっても賑やかになっていった。これだけの時間でもみんな本当にあたたかくて、人懐っこい優しい空気にわたしはすっかり包まれていた。
立地や設備ではなく、1192のシェアハウスだから住んでみたいという人が半分くらいいるというからスゴい。
では鎌倉という地に住むということは住人にとってはどうなのか?
鎌倉から都内に通勤している人も多い。平日はバリバリ仕事をし、その変わり休日は休む。ON/OFFのスイッチが切り替わる感覚だという。
都会から引っ越してきて最初は戸惑うものかと思っていたが、そんなことは今までなく、むしろすんなり馴染むのがほとんどだそう。
「都会からゆっくりした時間の中に帰ってくると、自分をリセットして見つめ直す時間ができる。そうして心の余裕ができて、その(心の)空いた隙間は、人に優しくできる時間になる」と小林さんは話してくれた。
1192シェアハウスはオーナー、シェアハウスの住人、近所の地域の方、そしてIPPOME。4winで成り立っている。人にも地域にも優しさのあふれるシェアハウスで、新しい一歩目を踏み出してみてはどうだろう。
11月に茅ヶ崎東海岸、12月に大仏のお膝もと鎌倉長谷にニューハウスをオープン予定。
名称 | 1192シェアハウス |
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業種 | シェアハウス |
URL | |
備考 | シェアハウスにしたいという物件大家様からの連絡もお待ちしています。 |
住所 | 鎌倉、茅ヶ崎に6ハウスを展開。 |