門前の小路に生まれた小さな共同体

SHINKOJI SHARE SPACE

シェアオフィス・シェアアトリエ・共同型住宅・カフェ・ショップ「SHINKOJI SHARE SPACE」

小路を挟んで向かい合う古いビルに、ショップとオフィス、アトリエ、共同型住宅が集まった小さなまちのようなスペースです。

思い返せば私が高校生のころ(古い話ですみません)、善光寺に続く表参道から1本外れると「なんにもない」印象しかなかった。それが今は、ふと入った路地に古い建物をリノベーションしたショップやカフェ、ゲストハウスなどが点在していて、歩くだけで楽しい。

中でも個人的に「門前が変わった」と実感したきっかけの一つが、「SHINKOJI(しんこうじ)SHARE SPACE」を見つけた時だった。

善光寺への表参道を1本入った「新小路」沿いに建物が向かい合う。右の建物がオ フィスや住宅が入った棟。左の建物は「東町ベース」と呼ばれ、設計事務所や不動産会社が入居する門前リ ノベーションの拠点となっている。写真は2016年5月、小路を使って開催した「路草市」の様子
善光寺への表参道を1本入った「新小路」沿いに建物が向かい合う。右の建物がオ フィスや住宅が入った棟。左の建物は「東町ベース」と呼ばれ、設計事務所や不動産会社が入居する門前リ ノベーションの拠点となっている。写真は2016年5月、小路を使って開催した「路草市」の様子

場所は、表参道を東に曲がる新小路(しんこうじ)。この小路を挟んで向かい合う元・文 房具卸会社の社屋と倉庫にカフェとショップ、シェアオフィス、シェアアトリエ、そして 共同型住宅が集まっている。

カフェでお茶を飲む人やここで暮らす人、仕事する人が行き交う雰囲気は小路も含めて小さなまちのよう。門前が観光だけでなく「暮らす」「働く」拠点になっているのを感じ、ここから何か楽しいものが生まれそうだと予感させた。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
昭和45年に完成した元・文房具卸会社所有の建物をリノベーション。写真は元社屋 だった建物で、外壁のタイルは当時のまま。
1階の「新小路カフェ」はランチタイムとティータイムの営業。バランスのとれた日 替わりランチは飽きないおいしさ。壁一面の本棚の本を読みながらくつろぐのも楽しい。
1階の「新小路カフェ」はランチタイムとティータイムの営業。バランスのとれた日 替わりランチは飽きないおいしさ。壁一面の本棚の本を読みながらくつろぐのも楽しい。

この場所をつくったのは、リノベーションや不動産事業を手がけるリファーレ総合計画の寺久保尚哉さん。リノベーション前、この小路は薄暗い印象だったと振り返るが、木造や土蔵の建物が多い門前エリアでは珍しい鉄骨造のビルというインパクト、そして何より小路を挟んで建物が向かい合う様子に惹きつけられた。
「表参道から一本入ると時間の流れが違うでしょう。そのゆっくりした空気感が良かった」

この魅力的なスペースをどう生かすか。最初に浮かんだのが、当時寺久保さんのまわりにいた、自宅を仕事場にするフリーランサーやクリエーターの存在だった。
「場所を安く借りることができれば、彼らも外で仕事をしたいのでは」と、オフィス棟とアトリエ棟に分けてリノベーション。
当時シェアオフィスは周辺に数少なく、デザインやシステム開発、映像制作などさまざまな職種の人が集まった。
アトリエも版画家やイラストレーター、テレビ番組制作者など実に個性豊かな顔ぶれだ。

シェアアトリエは壁で区切らず、床のラインで個人のスペースを区切っている。お かげで交流が生まれ、コラボレーションにつながったことも。
シェアアトリエは壁で区切らず、床のラインで個人のスペースを区切っている。お かげで交流が生まれ、コラボレーションにつながったことも。

さらに、リノベーションの計画段階から関わっていた信州大学の学生が「ここに住みたい」と言い出したのをきっかけに、オフィス棟3階は共同型住宅にリノベーション。
厳しい規則はないが、寺久保さんが決めたシンプルな理念がある。
「門前という古いまちに暮らす上で、地域に溶け込むことや歴史を大切にしてほしい。入居する人には、祭りや行事に積極的に参加してもらっています」

武井神社の「御射山祭(みさやままつり)」ではスペースの住人たちが地域の人た ちと一緒に神輿を担ぎ、町を練り歩いた。
武井神社の「御射山祭(みさやままつり)」ではスペースの住人たちが地域の人た ちと一緒に神輿を担ぎ、町を練り歩いた。
社員食堂だったスペースをリノベーションした共同型住宅。全7室あり、大学生や若 い社会人に人気で満室状態が続いているそう。
社員食堂だったスペースをリノベーションした共同型住宅。全7室あり、大学生や若 い社会人に人気で満室状態が続いているそう。

さまざまな人が集まる場だからこそ、「1階は案内所のような位置付けにしたい」と、寺久保さんの奥様と主婦仲間3人が切り盛りする「新小路カフェ」をオープン。外から訪れる人と利用者が交差する場所だが、なじみの顔が迎えてくれて、住まいでいうところの台所のようにホッとする。

「新小路カフェ」の壁には、明治45年当時の門前界隈をベースにした今昔地図が描 かれている。
「新小路カフェ」の壁には、明治45年当時の門前界隈をベースにした今昔地図が描 かれている。

年代も仕事もバラバラな人たちが小路を挟んで行き来するこの場所で、新しいつながりも生まれている。シェアオフィスで働く人が得意分野を持ち寄って一緒に仕事をしたり、アトリエをシェアするイラストレーターと活版印刷屋がコラボレーションしたり。
住居スペースに暮らす学生にとってシェアオフィスやアトリエの大人たちは良き相談相手であり、人生の先輩だ。時にはアルバイトで仕事を手伝うこともある。

家族でも会社でもないけれど場所を媒介にゆるくつながる、ここは新しい形の共同体と言えるのかもしれない。

名称

SHINKOJI SHARE SPACE

業種

カフェ、ケータリング、雑貨ショップ、シェアオフィス、シェアアトリエ、共同型住宅

URL

http://rifare-web.com

住所

長野県長野市東町142-2

TEL

026-217-0555

営業時間

〈カフェ〉 10:00~17:00 (ランチタイム11:30~14:00、ティータイム14:00~17:00)

定休日

〈カフェ〉 毎週月曜日、第2、第4火曜日

問い合わせフォーム

お名前(必須)
メールアドレス(必須)
内容・自己紹介など(必須)
画像認証
captcha
(画像内の文字列を入力してください)

※入力された情報を保護する為、SSL暗号化通信を採用しています。