「今」を感じるままにNY、CA、南米、大阪、そして福岡
NY出身のアーティスト“CEASAR”
生まれも育ちもニューヨークの“CEASAR”(シーザー)さんは、典型的混血人種のニューヨーカー。そんな彼は今、福岡市は早良区にある“商店街・学生の町”としても有名な「西新」(にしじん)にお住まいのアーティスト。
「なぜ生粋のニューヨーカーが福岡の西新へ?」と思う人もいらっしゃるのではないでしょうか。グラフィック、ストリート、モダンアートと言えばニューヨーク…っと勝手にイメージしてしまう自分だったので、これまたなぜそんな彼が福岡に住んでいるのかという秘密を探りに、シーザーさんが時々働いているというバーへお邪魔してきました。
彼がグラフィックデザインを目指すようになったのは、NYの高校時代。彼の人生を変えたという「City As School」というテスト重視ではないある意味未来的な高校へ入学。「自由」と「責任」をモットーにしている高校でインターンシップ半分とそれに関連する授業を受けるというカリキュラムの中で「料理」→「写真」→「グラフィックデザイン」という順でアートに出会ったのだそう。
高校卒業後、モダンアート全盛期のNY90年代の洗礼をうけながら、日本グラフィックデザイナー協会のプログラムから受けたアーティストビザで始めて来日。大阪のデザイン会社に勤めたり、フリーのグラフィックデザイナーとして2年か3年ごとにNYと大阪に住まいを移しつつ、 自分の感覚で「今ここに行くべき!」と感じたところへ自由に移動し続けているのだそうです。
「今まで自然と興味深い人達に出会えたり、濃い体験ができたりしたのは、わざと何も計画せずに自分の感じる感覚に耳を傾けて正直に“今”自分が一番惹かれることや場所に行ったからだと思う。」と語るシーザーさん。“自由に感じるままに”…まさにアーティストらしい生き様を送っていると感じました。
そして2年前、ニューヨークでのグループ個展で出会った奥様の地元でもある西新在住のアーティスト友達2人に「3人で一緒に活動しよう」と誘われたのがきっかけで、その話が出た2週間後には福岡へ引っ越してきたのだとか。
「大阪も好きやけど、リラックスした人と街、山も海も近くにある福岡はカルフォルニアに似とるね。特に西新は落ち着くわ。食べ物は俺がキライなレバー以外は全部メッチャおいしいけんね~。」と、驚くほど流暢な九州弁で話すシーザーさん。
今後はさらなるコネクションを広げつつ、ソロでのアート制作や活動の場所を増やしていく予定なのだそう。とはいえ福岡に住んでたった2年で人気FMの土曜の枠でレギュラー番組をがもてるというのは、フットワークの軽い人ならすぐに誰とでも繋がることのできる狭い「福岡」ならではではないでしょうか。パワフルな彼の作品はもちろんのこと、今後の活動 から目が離せません。
URL | WKW air plant オフィシャルサイト |
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