小さなモモちゃん from 東京 vol.4
はじめての夏休みの思い出。
すっかり肌寒くなりました。
秋らしくなったなぁと思った瞬間に冬になってしまうのでしょうね。
暖房器具などの冬の備えが全くないのですが、どうしましょう。
そこでとりあえず気持ちだけでも暖かくなろうと、暑かった夏の日を思い出してみました。
福井の夏休みを探しに。まずはお堀の上の県庁へ。
9月のはじめ、岐阜に住む弟夫婦が土日の休日を使って福井に遊びにきてくれました。
岐阜と福井はご近所さんですし福井県内での移動を考えて車で遊びに来てくれました。にやり。
しかも、わたしの当日のスケジュールが曖昧だったため弟夫婦はノープラン。ひひひ。
まずは、福井駅前を案内し、あの恐竜たちを見せつつ『福井城址』をお散歩です。柳が揺れる歩道をお堀や水面を見ながら、ゆっくり歩いていると残暑も和らぎました。
福井県庁は福井城址にあります。そういえば、福井市役所に転入届を提出した日。
わたしは福井県庁を福井市役所だと勘違いしていて「あのお堀の上に提出だー、たのもぉー!」と気合いを入れて橋を渡り、入り口で福井市役所ではないことに気が付き、すごすごと引き返し、お堀の外にある福井市役所で手続きしたのでした。
たのもぉー!気分を味わうため、わざわざ自転車を少し遠くの駐輪場に停めて歩いてきたのに…。
この日はショックでちゃんと福井県庁を見学できなかったので別の日にまた訪れたいと思っています。
さて、お昼ごはんは前から行ってみたかった『城町アネックス』です。わたしは古き良き喫茶店の軽食や昔ながらの洋食店が大好き。
「城町アネックス」はお味はもちろんのこと、店内から見ることのできるお堀ビューが素敵です。
お腹も目もいっぱいになったところで、弟夫婦に「福井に来たら恐竜博物館に行かないとねぇ~。」とまだ自分も行ったことないくせに一言。
恐竜王国へ迷いこんで帰れなくなるぞ。
弟夫婦はお姉ちゃんが行ってみたいんだなとちゃんと察し、いざ勝山市の『福井県立恐竜博物館』へ。うひひ。
福井駅から車でおよそ45分ほど。あっと言う間に到着しました。入り口前にはなかなかいい感じの大きくてモダンな恐竜のオブジェ。リアルに再現された恐竜ではないのがいい意味で拍子抜け。期待が膨らみます。
施設内に入ってみたら、たくさんの人、ひと、ヒトー!あまりの人の多さにびっくりです。
「そんなにここすごいの?」と首をかしげながらエスカレーターで入り口の階からどんどん下の階へ降りていきます。短いトンネルを抜けたらどーん!目に前に恐竜王国が登場、すぐ大興奮!!
これはひとつひとつじっくり見ていったら開館時間内に見切れないぞとすぐに分かる圧倒的な量。様々な展示の工夫もされています。B級施設ならではの素晴らしさを味わう感じかと思いきや、大変失礼いたしました。
恐竜骨格も素晴らしかったのですが、わたしは恐竜がいるジオラマに興味津々。恐竜よりもむしろ再現された樹木や植物、岩や地面の表情、描かれた背景、ライティングに釘付け。このまま恐竜王国に迷い込んで、帰れなくなるところでした。
足羽山ぐるぐる探検!
1日かけて恐竜博物館を楽しんだ翌日、金沢へ行く弟夫婦を見送り、この夏最後の蝉の合唱でも聞きにいくかー!と思い立ち『足羽山』へ。
福井駅からもほど近い場所にあり標高も高くないので身近に感じられる足羽山。遠くから近くから毎日見ていた足羽山に夏休みの思い出を探しに乗り込みました。
足羽山のふもとまで自転車で到着。とりあえず目の前の坂をそのまま自転車で登り始めました。わたしの自転車が変速付きで漕ぎ出しも軽い素敵な自転車とはいえ、このまま坂が続いたらきっついー!でも漕ぎたい~。そして暑い~。9月に入ったばかりの真っ昼間はまだまだ暑い。力尽きたあたりで足羽神社に到着。
日頃の感謝とこの先の安全をお参りし、今日は足羽山を制覇するぞー!と決意しました。
車や歩行者や虫たちに注意をはらって、山道から自転車もろとも落ちないように気を付けながら、山の中の心地いい音や風やにおいを楽しんで登って行きます。比較的平坦な部分も多く自転車に乗って結構進めます。時々、福井駅や自宅の辺りを眺めては改めてここにいるんだなとしみじみしました。
足羽山には茶屋が8軒もありどこで何を食べようかウキウキします。そしてたまたま目についた『木の芽屋』。山の中で木の芽ってずるいよ~、山椒食べたいよ~と言いながらお店へ。
店内から景色を眺めていたお客さんは自転車のわたしにびっくり。自転車で来る人がよっぽどいないんですね。
夏休みに遊びに行く親戚のおじさんのお家のような座敷に上がり、木の芽味噌でんがくと味噌おでん(こんにゃく)のセットを注文。うんま~い。沁みる~。
こころも体も回復したわたしは、とにかく目に付くスポットがあったら自転車を停め見学、また自転車に乗って押して停めて見学、そして自転車を押して停めて…登って下ってぐるぐるぐる。汗だくになりながら足羽山制覇へ。
どうやら端に来たようなので、福井運動公園方面に向かって降りていきました。
下りの方が怖いので自転車は押して。乗って下ったら確実に勢い余ってわたし飛びます。
発見だったのが足羽山に古墳がたくさんあることと霊場があること。今度は古墳ツアーとまだまだ行けなかった山道を散策したいな。
汗だくで足もガクガクし始めたので、帰りは足羽山の裾をぐるっと囲む道路を帰りました。
途中、最後の力を振り絞って『笏谷神社』に寄ると氏子さんの集まりでBBQが開催中。これはお邪魔いたしました!と帰ろうとすると、「せっかく寄ってくださったんだから食べてって。」とお声を掛けていただきました。
冷たい麦茶ときゅうりの一本付けをぼりぼりほおばりながら、笏谷石についてのお話を聞かせていただきました。今日の足羽山散策の素敵なまとめになりました。みなさんありがとうございました!
なんの下調べもなしに恐竜博物館と足羽山に行ったらなんか福井の夏休みっぽいんじゃないかという浅はかな目論みでしたが、楽しい夏休みの土日を過ごすことができました。
さて、冬の支度をしなければ…。
つづく…。
<夏休みに小さなモモちゃんが巡った福井のスポット一覧>
①福井城址 江戸時代の福井藩の拠点が置かれた福井城は、現在、お堀と石垣のみが残るばかりで、県庁や県警など福井市の中心機関が集まる要塞のようになっている。
②城町アネックス 福井城のお堀に面するクラシックなビジネスホテル。オーナーの新海さんの人柄も魅力的。
③福井県立恐竜博物館 山の中に突如現れるタマゴ型ドームの博物館。長いエスカレーターで地下へくだる入り口がスペースシップのよう。博物館へ行く道中も至るところで恐竜たちが出迎えてくれる。
④足羽山 桜、紫陽花、紅葉など四季折々の風景を楽しみながら、茶屋やカフェ、動物園などもある山。福井市を一望できる展望スポットとしても人気。(ウォーキングはいますが、自転車で登る人はほとんどいません)
⑤木の芽屋 創業50年以上。お花見の季節にはいつも満席になる足羽山の代表的なお蕎麦屋さん。