良いもの買って楽しんで、森に思いを馳せる一日。THINNINGのマーケット
※終了しました。
THINNING・・・聞きなれない言葉かもしれません。英語で「間伐」という意味です。山の機能を維持する上で重要な作業の一つが、そのままイベントの名称になりました。

会場はさながらクラフトマーケット。糸島をはじめ佐賀、長崎、大分などの家具、生活雑貨から有名アウトドアブランドまで約40店舗と多彩。しかも法人・個人を問わず、その商品はとても上質で、ユニークな活動にも驚かされます。

THINNINGを立ち上げたのは、福岡市や糸島市在住の青年6名。彼らを含む出店者のほとんどが林業関係者ではないところに大きな意味があります。

サイトにはメンバーの思いが記されています。
「間伐は、適切に木を伐り倒すことで暗い森の地面に陽の光を届け、健全な森を取り戻すための作業です。しかし、この作業を進めるためには間伐材の流通をつくり、森を手入れするきっかけを作り続けなければいけません。僕らはまずこの現状を少しでも多くの人に知っていただき、ささやかでも民間でできるアクションを考えるきっかけにしたいと思っています」(一部抜粋)
全国で山の荒廃が叫ばれ始めたのは、少なくとも30年ほども前のこと。戦後、国の拡大造林政策で植林されたスギ、ヒノキが伐採の時期を迎えているにもかかわらず、従事者の高齢化と担い手不足、さらには輸入外材に押されて林業収入で採算を取ることが難しいのが現状です。
各地で林業再生に向けた対策がとられ、糸島市でも公設民営貯木場を中核に木材の地産地消の流れを構築。その成果が出始めています。
こうした行政側の施策とは別に、THINNINGはエンドユーザーが自発的に取り組むイベントとして注目されます。


「会場で買った小物が一つ家の中にあるだけで、山を意識する機会になる」
「大人が、大事にすべきことを子どもに語り継いでいくことが大切」
「次の世代のために、今やっておかないと」
メンバーの言葉からTHINNINGに込めた思いが伝わってきます。
林博之さんは「このイベントで林業が好転するとは考えていません。それほど簡単なことではない。ただ、誰もが気軽に行ける場所をつくることで、人々が山に目を向けるきっかけになれば」と、自然な広がりに期待しています。

その波及効果は早くも起こり始めています。これまでに福岡県内の山間地を擁する複数の自治体から視察がありました。また廃校となった小学校校舎の活用について相談を受け、現地視察も行なったそうです。
「木」とは縁のなかった出店者の中にも、新たに糸島産木材を使った商品を開発する動きが始まっています。また出店者の糸島くらし×ここのきさんは、もともとお店のコンセプトが糸島産木材の地産地消にあり、木材の販売も行なっていますので、個人で購入する際の窓口となるでしょう。
3回目の今回からメンバーが考案・製作したテントが12張り用意され、会場の統一感がぐっと増すことになります。骨材に糸島の間伐材を使い、ドライバー1本で設営できます。

当日は、大分から出店するヤブクグリさん発案の「きこりめし」が会場で販売されます。昼食にぜひどうぞ。ただし早々に完売すると思われ、早めの来場をおすすめします。
日時 | 10月14日(日)10時〜17時 |
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会場 | 丸太池公園(糸島市前原中央2丁目4) |
料金 | 入場無料 |
公共交通 | JR筑肥線「筑前前原」駅下車、徒歩2分 |
駐車場 | イベント会場に駐車場はありません。近隣の有料駐車場をご利用ください。 |
URL | |
主催 | THINNING実行委員会 |