人から人へ受け継がれる小浜のまちを歩く-10/28ローカルラーニングツアー小浜レポート-
2018.11.02
国指定登録有形文化財の「高鳥歯科医院」前で集合写真。実はまだ現役の歯医者さんです。しかもこう見えて、木造なんです。
10/28ローカルラーニングツアー小浜
その第3回は「歴史的街並みの保存と継承」をテーマとした「フォトラーニングツアー」でした。今回も講師は写真家のMOTOKOさん。では早速、SYG(先日の様子をご覧ください)なのだ!
「若狭高校出身の人〜」の質問に手を挙げる面々。SNSで簡単に共通項のある人とつながる時代ですが、こういう出会いもまた良し。
「腹が減っては写真は撮れぬ」
ローカルフォトと、カメラの使い方のレクチャーを受けた後、まちへ出る前に腹ごしらえ。地元の方に作っていただいた郷土料理を、みんなで分け合う。「初対面の人と同じご飯を食べられて幸せ〜!」初参加の高校生の言葉に、周囲の大人は胸がキュン♡
まち歩き出発前、小浜市西組協議会の中島さん(左)と村松さん(右)によるレクチャー。「小浜の重伝建地区は、博物館とちゃう。人の営みとともに代々受け継がれてきたまちなんや。」という言葉に胸を打たれました。
人の営みとともに受け継がれてきたまち
まち歩きエリアは、今もなお芸妓さんがいらっしゃる三丁町(さんちょうまち)と、その周辺。小浜の重伝建地区は「伝統的建造物が残っていること」、そして何より「人の営みとともに昔の街区や路地が残っていること」が評価されたそうです。
家々が少しずつずれて建ち、ガタガタで見通しの悪い町並みは、戦国時代の名残。物陰に隠れて敵を待ち伏せできるように。そして敵馬のスピードを抑えて侵攻を妨ぐために。 そんな道を、侍の気持ちになって駆け抜けたのでしょうか。「カメラを持って走るのは、なかなかでござるぅ〜」 「袖壁(そでかべ)」は町屋の特徴の1つ。「村松さん、袖壁ってどれですか?」すると「ココです!」とジャンプ!※写真撮影のために、もう1回ジャンプしていただいたのは、ココだけの話(笑) 三丁町を歩く。色んなものが新鮮で、何を撮ろうか悩むわぁの図。 まち歩きの最後は、石窯パンの郷「こころ」さんへ。久保さんから、パン作りにかける想いをお聞きしました。 材料は自然由来のものを使用。広葉樹の薪を焚き、あたためられた窯で焼き上げる。取材中にちょうどクロワッサンが焼き上がりました。 みなさん、シャッターチャンスです!パンが冷めないうちに。
最後はもちろん、講評会。参加者の皆さんの写真をいくつかご紹介します。
三丁町の道端で演奏していた男性2人組に遭遇。「軽音部で活動していると、ボーカルは主役と思われがち。歌ってない方を主役に見せたかった。」と大胆な斜めに見上げる構図。背景が町屋、手前にバンジョーの組み合わせも面白い。カメラの撮影方法(技術)を教わると、この構図はなかなか撮れませんよね。写真を通じて、撮る人の想いが伝わります。 「火傷しちゃった〜」とお茶目な表情を見せる久保さん。「パンづくりにかける想いを語っていた時の真剣な表情とのギャップ撮りました。」とのこと。でもよく見ると、奥のMOTOKOさんのメガネと表情の対比も面白い。この偶然が写真の面白いところ。 こころさん店内にて。「パンを買って帰ろうと思ったら、すごくワクワクしながらパンを選んでいる参加者の方を見て、今しかない!と思って慌てて撮影したら、傾いてしまった。」でもこの傾きから臨場感が伝わって来る。水平垂直がとれた写真には出せぬ「旬」というものがあるのかもしれません。
「いい写真」とは
ローカルフォトは、綺麗でカッコイイ写真というより、撮影者の視点を楽しむものだと思いました。写真から撮影者の想いを感じ取ったり、その瞬間の感動を共有できたり。見る人によって様々な見方ができるんですよね。「撮影技術を学ばないと、いい写真は撮れない」なんてことはない。「小浜」というまちを、様々な人の視点を通してもっと見たい!と思いました。
いい写真です!
さて、今後のスケジュールです!
11/10(土)ライティングツアー#2『小浜の誇る四十物』
「四十物」何と読むでしょうか? 正解はコチラ
11/23(金)ローカルフォトツアー#3 『若狭塗箸と伝統工芸士の現場』
12/8(土)ライティングツアー#3 『発酵食を守り伝える』
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