real local金沢 » 【金沢の旬ごはん】四十萬谷本舗の「かぶら寿し」〜お正月にはこれがなくちゃね〜【地域情報】

【金沢の旬ごはん】四十萬谷本舗の「かぶら寿し」〜お正月にはこれがなくちゃね〜

【金沢の旬ごはん】四十萬谷本舗の「かぶら寿し」〜お正月にはこれがなくちゃね〜
「四十萬谷本舗」の「金城かぶら寿し」(250g袋入り/税込1,674円)。

お正月といえば、おせち料理にお雑煮。さらに、金沢ではお正月に欠かせないのが「かぶら寿し」です。年末が近づくと各家庭で手作りしたり、ご贔屓にしているお店で購入したり、お歳暮としても人気があります。石川県は「発酵王国」とも呼ばれ、さまざまな発酵食品がありますが、その代表ともいえる加賀百万石・金沢の冬の味覚。今回は、明治8年創業の発酵食品の老舗「四十萬谷本舗」さんで「かぶら寿し」についてうかがいました。

【金沢の旬ごはん】四十萬谷本舗の「かぶら寿し」〜お正月にはこれがなくちゃね〜
醤油・味噌・漬物などの発酵食品を製造販売する「四十萬谷本舗」。金沢市弥生の本店は加賀藩時代の旧・鶴来街道沿い、観光スポットの寺町寺院群の先にある。

野菜と魚を一緒に漬ける「かぶら寿し」

まさにユネスコ無形文化遺産な “和食”が食卓を彩るお正月。おせち料理には長寿祈願の海老、子孫繁栄を願う数の子、先を見通す蓮根、富を願う栗きんとんなど、定番の縁起ものをはじめ、その土地ならではの郷土色豊かな伝統料理も並びます。金沢を中心とした旧・加賀藩の地域では、それが「かぶら寿し」です。

【金沢の旬ごはん】四十萬谷本舗の「かぶら寿し」〜お正月にはこれがなくちゃね〜
広報担当の四十万谷正和さんは現社長の息子さん。最繁忙期の12月は「かぶら寿し」作りにも参戦中。

「かぶら寿し」について教えてください。

「寿し」といっても握り寿司ではありません。お酢で味付けした寿司飯を使うのではなく、「熟鮓(なれずし:魚を塩と米飯で乳酸発酵させたもの)」や「いずし(魚と野菜を塩・米・麹で漬け込んだもの)」の一種です。塩漬けしたカブに、塩漬けしたブリを挟み、米麹で漬け込んだ石川県伝統の発酵食品で、乳酸発酵による優しく豊かな味わいと香りが特徴です。地域や家庭によっては、ブリの代わりにサバを使うこともあります。

【金沢の旬ごはん】四十萬谷本舗の「かぶら寿し」〜お正月にはこれがなくちゃね〜
カブでブリをサンドした円形の「かぶら寿し」を放射状に4〜6当分に切り分けて食べる。まわりの麹も美味しいので、決して洗い流さずに!

「四十萬谷本舗」さんの「かぶら寿し」は、カブがしっとりシャッキリ、麹の甘みが上品で優しい味。中のブリの旨みが濃厚で、まるでブリの生ハムみたいですね。

一般的には2週間ほどブリを塩漬けしますが、「四十萬谷本舗」では天然の寒ブリを半年〜10ヶ月ほど塩漬けしたものを用いるので、今年の「かぶら寿し」に使用しているのは、前冬に水揚げされたものです。じっくり塩漬けすることで、ぎゅっと旨みが凝縮されています。塩抜きしてからカブに挟み、南砺市福光の「石黒種麹店」さんの米麹をベースに造る専用の糀で1週間〜10日ほど本漬けします。

【金沢の旬ごはん】四十萬谷本舗の「かぶら寿し」〜お正月にはこれがなくちゃね〜
「かぶら寿し」は、ブリを挟んだカブを樽に丁寧に並べ、麹をしいて、また重ねてを何層も繰り返して仕込まれる。最後に鮮やかな人参を彩りに。

-「石黒種麹店」さんは日本で数少ない種麹店で、ものすごい発酵パワーがある麹なんですよね。

そうです。うちの店では先先代より前からの長いお付き合いです。とても美味しく仕上がり、身体にもいいんですよ。

カブも特別なものですか?

地元の契約農家さんと、自社ファームで育てた石川県産の「百万石青首かぶ」です。農事部を立ち上げ、自社ファームでの生産量を増やしていっています。大玉で肉質が緻密でやわらかく、「かぶら寿し」にとても適した品種です。

【金沢の旬ごはん】四十萬谷本舗の「かぶら寿し」〜お正月にはこれがなくちゃね〜
自社農園で収穫されたみずみずしい「青首かぶ」。

金沢では「大根寿し」も食べますよね?

「かぶら寿し」がハレの日のご馳走なら、「大根寿し」は日常のケの食べ物で、大根とニシンを麹で漬けたものです。身欠きニシン独特の香ばしい風味と、発酵の旨みが持ち味で、「かぶら寿しより、大根寿しが好き」とおっしゃる方もいらっしゃいます。

大根の上にニシンがのった姿が、棒寿司やバッテラみたいで面白いですね。

加賀藩では「かぶら寿し」や「大根寿し」は、武家や庶民に親しまれ、年末年始の贈答や挨拶に用いたり、おもてなし献立の一つとされてきました。加賀藩の儒学者・金子有斐(かねこ・ありあきら)の日記にも、文政9年(1826年)13日に「雪降る、魚屋小兵衛方より鰤のすし(かぶら寿し)来る風味よろし」や、1 5日に「雨天、鶴来町屋よりにしんのすし(大根寿し)来る」とあります。

熟鮓は東南アジアから稲作と共に日本へ伝わったといわれ、平安時代の文献にも見られます。寿司飯と魚の現代の「握り寿司」スタイルが誕生するのは、江戸時代後期になってからで比較的新しいんですよ。

【金沢の旬ごはん】四十萬谷本舗の「かぶら寿し」〜お正月にはこれがなくちゃね〜
「金城大根寿し」(2本 370g 袋入り/税込1,620円)。棒寿司のように切り分けて食べるが、白い寿司飯に魚がのった握り寿司にも見える。これが現代の寿司のルーツだったりして!?

体験教室もやっているそうですね?

伝統的な町家の姿をとどめる本店で、冬季は「かぶら寿しの漬け込み体験」(参加費:税込3,780円/111日~15日、1月~3月中旬)を予約制で午前・午後の2回開催しています。漬物の試食をしながら「かぶら寿し」の話をお聞きいただき、1人につき約6枚程度の「かぶら寿し」を漬け込んで頂きます。

 4月~10月の毎週土曜(623日~731日を除く)には「糀漬け体験教室」(参加費:税込2,160円)も行なっています。どちらも漬け込んだら、そのままお持ち帰り頂くか、宅配便で発送もできるので、地元の方にも観光の方にも楽しんでいただけます。

【金沢の旬ごはん】四十萬谷本舗の「かぶら寿し」〜お正月にはこれがなくちゃね〜
自在鉤がかかった囲炉裏のある見世、通り庭の土間がかっこいい、明治時代に佐渡から移築された豪壮な造りの建物で体験教室が行われる。

店舗の奥に広がる建物の歴史ある佇まいや、お庭も素敵ですね。次は体験教室にも参加してみたいです。

はい、お待ちしています。体験教室では、私や社長が歴史・発酵食品について解説した後、当社の発酵文化研究員で職人のスタッフが丁寧に「かぶら寿し」作りをお教えします。ぜひお手製の「かぶら寿し」を楽しんでみてください。

【金沢の旬ごはん】四十萬谷本舗の「かぶら寿し」〜お正月にはこれがなくちゃね〜
弥生本店にはショップ併設の「発酵カフェ」もあり、甘酒や甘酒ソーダ、ジェラートなどのオリジナルメニューが楽しめる(カフェはお歳暮時期お休み)。
名称

四十萬谷本舗 弥生本店

URL

https://www.kabura.jp

住所

石川県金沢市弥生1-17-28

TEL

076-241-4173

営業時間

9:0018:00

定休日

1日曜

アクセス

駐車場7台

金沢駅より北鉄バス(泉野三丁目経由)「沼田町」バス停より徒歩5分

備考

<直営店>

■めいてつエムザ店

石川県金沢市武蔵町151号 めいてつ・エムザB1

TEL 076-260-2405

営/10:0019:30

■アトリオ店

石川県金沢市香林坊 1-1-1 アトリオB1

TEL 076-220-1068

営/10:00-19:30

■百番街店

石川県金沢市木ノ新保町1-1 金沢駅百番街あんと内

TEL 076-260-3737

営/8:30-20:00

■金沢南店

石川県野々市市上林5-5

TEL 076-248-8090

営/10:00-18:00

問い合わせフォーム

お名前(必須)
メールアドレス(必須)
※携帯電話のメールアドレスをお使いの場合
パソコンからのメール受信を制限する設定をされている方は、[@reallocal.jp]を受信できるよう、ドメイン指定受信解除等の設定をお願いいたします。
内容・自己紹介など(必須)
画像認証
captcha
(画像内の文字列を入力してください)

※入力された情報を保護する為、SSL暗号化通信を採用しています。

【金沢の旬ごはん】四十萬谷本舗の「かぶら寿し」〜お正月にはこれがなくちゃね〜