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a shioya story

グレアム・ミックニー/イラストレーター

塩屋の街を描いたブルーの絵に「グッ」ときたので誰が描いたのだろうと思っていたら、なんとスコットランド人だった。作家の名はグレアム・ミックニー。神戸の西、塩屋という街に住んでいる。

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冊子「a shioya story」に含まれている塩屋の夜の風景

生まれは南アフリカ、育ちはスコットランドだが、アーティストの世界(当初は写真を撮っていたそう)を志してから、自らのために色々な場所へ引越した方が良いと思い、以降転々と移り住んでいるらしい。ギリシャのデルフィーという街の近くの山の中に住んだり、ニューヨークのブルックリンに1年住んだりしている中で、とあるタイミングで鳥取の山の中へ引越したのが始めての日本(基本的に山の中が好みだそう)。鳥取で2年間過ごし、神戸・塩屋に移り住んで早4年になる。

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スコットランドからきたミックニーさん。山が好きとのことで、この街塩屋に辿り着いた。

「様々なものがデジタルに移行する中でその逆の作品をつくりたい。」というミックニーさん。

日本の4コマ漫画にヒントを得たアートコミックだが、絵の部分はもちろん、日本語の吹き出しなどもすべて自身の手描きだ。そしてリソグラフという、レトロ印刷の技術を使って、自分で版を起こし、手刷りするということを行っている。デジタルで文字を入力し、プリンターで色の調整をしてプリントするという現代の時代に逆行するのが好きだと言う。

リソグラフ、印刷の感じ、インクの擦れた感じ、わら半紙っぽい紙に刷っている、そんな作品全体の空気感が素敵だと思う。

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a shioya storyの表紙。
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ミックニーさんのマンガは普通の街に普通に出会う街の人達が登場する。例えば、a shioya storyでは塩屋のなんでもない風景、そこで出会う街の人が描かれ、商店街、八百屋、魚屋、猫たち、洋館などが登場する。
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生活者目線な塩屋の風景が楽しめる。

「なんでもない風景に、街の人達が日常の生活をしているというシーンは、僕にとってとても大切なことなのです。この風景こそ、世界のどこにでもある風景であり、普遍的なことだと思うのです」とミックニーさんは言う。

オンラインで見れる彼の作品は以下です。(オンラインで紹介されている作品もすべての工程は手作業で作成されており、オンライン用にスキャニングされて閲覧できるようになっている。)

コロカルで連載されている塩屋シリーズ(こちら

自国スコットランドを紹介するスコットランドのいろいろ(こちら

自らが編集者となって海外のコミックアーティストを紹介する「そとからみた」シリーズ(こちら

お邪魔した塩屋のアトリエも面白い。車の入れない細い路地を進むと出てくる一見ボロアパート(失礼な言い方だが)。だが中に入ると木造の構造体は剥き出しの空間に、5メートルを超えそうな天井高。そして海が一望できるアトリエ空間なのだ。

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塩屋の細い路地を抜けると一見ボロアパートがある。内部は海を見渡すアトリエ。
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ミックニーさんはこちらで日々作業している。

こんな素敵な場所で日々、レトロな味わいのアートコミックを書き続けるミックニーさん。1年に2回程度個展を開催するそう。去年はブルックリンと塩屋で開催された。今年の個展も楽しみだ。

屋号

グレアム・ミックニー

URL

http://www.graememcnee.com/