【静岡県浜松市】ローカル線の無人駅をホテルにする話
※終了しました。
クラウドファンディング募集中! 4/15まで。
一両編成のディーゼル機関車が山間の田園風景の中をトコトコと進でいく。なんだか映画のワンシーンに出てきそうなローカル線が、静岡県の西部にあること、ご存知でしょうか?
路線の名前は「天竜浜名湖鉄道」
戦時中、艦砲射撃の的となる可能性の高い東海道線を迂回する目的でつくられた二俣線がルーツとされています。 当時から姿をそのままにしている建築物が多くみられ、20を超える数の登録有形文化財が、今もなお現役で使用されています。
今回ご紹介するプロジェクトの舞台となるのも、築60年を超える「二俣本町駅」の駅舎。
古い診療所のような可愛らしい見た目の建物で、路線のすぐ隣に天竜川が流れていて、朝夕は近くの高校に通う学生が主に利用しています。
そんな駅舎の一部を、宿泊施設にしてしまおう、というのが、今回の企画。
すみません、自己紹介がまだでした。 私、中谷明史と申します。現在、地元である二俣本町駅の近所でkissa山ノ舎という喫茶店とコワーキングスペース、小さい旅行会社を運営しております。
そして、実は約三年前までは東京R不動産のメンバーとしてブローカーをしておりました。
仮にも不動産屋さんだったので、ちょっと考えれば「駅舎から宿へのコンバーション」なんてハードルが超絶高い事は容易に想像できますし、そもそも「駅舎を宿泊施設にしてしまう」という事自体、頭のネジが何本か外れてないと考えつかないわけですが、もちろん、その裏には(面白そうだからという単純な理由以外にも)きちんとしたワケがあります。
二俣本町駅は、正確に言うと静岡県浜松市天竜区という場所に位置しています。
どんな場所かというと、人口は政令市の行政区なのに3万人を切って29,000人ほど。平均年齢55歳、高齢化率も50%近く、商店街もほぼシャッター街の典型的な過疎化の進む中山間地域です。
とはいえ、古くは火防の総本山「秋葉山」の参拝者で賑わい、林業最盛期には静岡県西部の中心として、非常に栄えていた地域でもあり、「日本三大美林」と謳われる天竜の山々や、どこか懐かしさを感じさせるような「ザ・日本の原風景」が各所に見られます。
また、地理的な特性として、東京と大阪の中間に位置しており、「天竜浜名湖鉄道」や「遠州鉄道」というローカル線を始めとした交通網が意外と発達しており、最近では第二東名高速道路のインターチェンジができたりと、都市圏からのアクセスも◎な、地理的には割と良い条件は整っている場所なのです。
それはさておき、私達がそんな地元の何が好きかというと、いつものゆるい日常や、そこに住んでいる人々。
透き通った川の堤防をぶらっと散歩するだけで季節の移り変わりを感じられたり、ふとした瞬間に見上げた夜空が、ものっすごく綺麗だったり、家の窓を開けてボーっと本を読んでると下校途中の子供たちのはしゃぎ声が聞こえてきたり、近所のおばあちゃんが手作りの佃煮をこさえて遊びに来てくれたり…
派手でもなければ洗練されているわけでもないのですが、心がひたひたと温かくなってくる「エモさ」があって。
東京から地元に帰ってきて気付いたのは、そんな日常こそが自分の人生を豊かにしてくれている、とても得難く価値のあるものなんだ、ということ。
好きなアーティストの作品を「マジで、ホントいいから!」と言って友達に勧めたくなるのと同じ原理で、地元にある「得難いモノ」を多くの伝えたくなってしまったのです。
その為の手段としてのアウトプットが、今回のプロジェクトというわけ。
そんな宿のコンセプトは
「 Dig a locality by train 」
普段と違う時間の進度(train)に身をゆだね未開拓の地方(locality)を発見(dig)する旅
そして「この宿に泊まることで「田舎の日常」の中へ旅に出て「in my life(愛しき人生)[※]」の欠片を見つけてもらいたい」という思いから、宿泊施設の名前は「駅舎ホテルINN MY LIFE」になりました。
※ The Beatles『in my life』(邦題:愛しき人生)より
つらつらとここまで語って参りましたが、実は、ここまでの物語は導入に過ぎません・・・!
現在、駅舎ホテルプロジェクトでは、この企画や、その舞台となる地域を知って頂く為の手段として、クラウドファンディングを実施しています。
ここまで読み進めて頂き「ちょっと気になるわ・・・」と思って頂けるようであれば、ぜひ、クラウドファンディングのプロジェクトページをご覧頂ければと存じます。そして、ご支援のほど、何卒よろしくお願い致します。