【篠山】三田駅前の町家が複合施設になってリニューアル!
明治生まれの町家に、新しい風が吹き抜ける。
町家の再生ストーリー
昨年の8月にreal localでもテナントの募集を行った三田市の町家が、2019年5月に3店舗が入る複合施設として、再び時を刻み始めた。
「旧大澤家住宅」と呼ばれるこの町家は、明治時代に建てられたものだ。家の正面は商店街として賑わっていた「本町通り」に面し、店舗としても、住居としても、立派に務めを果たしてきた。しかし、時が流れて住み手がいなくなると、家からは明かりが消えてしまった。
そんな「旧大澤家住宅」を改修し、町のにぎわいを生み出すスポットとして蘇らせようとする事業が、H29年度から始まった。そして遂にこの春、3店舗の新しいテナントが入り、再び、家に明かりが灯されることになった。
新しいテナントのご紹介
早速、この大澤家に新しく入るテナントを、順に紹介していこう。
◆オーガニック食品・コットン用品のショップ&カフェ「Bio table・Saint an」
まずは1階の正面、本町通りに面しているお店は「Bio table・Saint an」(※読み方は「ビオターブル・サントアン」)。三田で20年以上店舗を構える老舗のケーキ屋「SAINT AN」が手掛ける、オーガニックにこだわった食品・コットン用品のショップ&カフェだ。オーナーである塚口さんは、「『丁寧な暮らし』にこだわったお店を作りたい」という想いを数年前から温めており、その思いを実現させたのがこのお店である。
カフェでは、オーガニックな食材や、地元の神戸・三田産のものをできる限り使った、体に優しいランチやティーセットを提供してくれる。歴史ある古民家ならではの落ち着いた空間で、気付けばゆったりと長居してしまうこと請け合いだ。
◆陶芸工房&ギャラリー「STUDIO PINAKO」
同じく1階、大通りに面したお店は「STUDIO PINAKO」。隠れ家のようなドアから入るのが特徴的だ。かつて子供部屋だった名残が今でも残っているこの空間は、オーナーであり陶芸家である古賀さんの、工房とギャラリーを兼ねた空間として生まれ変わった。古賀さん自身の作品の他にも、セレクトされた雑貨を扱うショップになっている。また、ギャラリーの隣の空間では場所貸しも行っており、ハーブブーケ作りやヨモギオイルのワークショップなど、魅力的なイベントも開催されている。
◆コワーキングスペース「OFFICE CAMPUS」 ※8月1日OPEN予定!
最後は、今夏オープン予定の2階のテナントを紹介する。2階は、コワーキングスペースとして生まれ変わる。畳張りだった和室はフローリングに変わったが、部屋の設えは当時のままだ。ビジネスマンの仕事場や、資格勉強がしたい人の勉強場所として、気軽に使うことができる。「ただ場所を利用するだけでなく、利用者どうしが繋がりあい、情報を交換したり、仕事仲間を見つけたりする場としても機能させたい」というのがオーナーの古家さんの狙いである。ぜひ、立ち寄ってみてほしい。
空き家となって眠っていた大澤家に、再び、人の声が戻ってきた。人の流れが生まれ、中庭から正面玄関へ、心地よい風が通り抜けていく。明治時代から紡がれてきた「旧大澤家住宅」の新しい歴史が、これから始まろうとしている。
※三田駅前の町家再生事業の第二号となる物件の改修が始まります。テナントを募集していますので、興味のある方はこちらの記事もぜひお読みください。