移住について考えるイベント
「real local MEET UP!KANAZAWA」レポート
地方だからこそできる暮らし方・働き方について一緒に考えたり、その土地に移住してきた人や、地元のキーパーソンに会えたり情報交換できたりする場としてのイベント「real local MEET UP!」。神戸に続いて金沢、福岡でも開催しましたが、ここでは第1回の金沢イベントの模様をレポートします。
足りないものがあればつくればいい
去る2014年12月12日に開催された「real local MEET UP! 金沢」。当日は強風に小雪が舞う悪天候にもかかかわらず、ローカルの活性化や移住について関心の高い方々がお集まりくださいました。会場となったのは、片町にある期間限定のシェアキッチン「a.k.a」。ドリンクを片手にリラックスして話をしましょうと、まずは乾杯から始まりました。
今回はふたりのスピーカーをゲストにお迎えしました。最初のスピーカーは石川県七尾市の民間まちづくり会社「株式会社 御祓川(みそぎがわ)」の森山明能(あきよし)さん。地元の川を中心に据えたまちづくりによって、「マチ・ミセ・ヒトの関係を再生」し、断絶していた川とまちの関係性を取り戻しつつあること。そして、「小さな世界都市・七尾」の実現を目指しているというお話でした。
森山さんの活動紹介には参考になるヒントがいっぱいでした。住民から「七尾には若い者がいない」と言われれば、地域で何かをしてみたいと思っている都会の若者に呼びかけて「能登留学」をスタート。「何かしたいけれど仲間に出会えない」という声があれば、「まちづくりdrinks NANAO」を開催。「資金が足りない」ならクラウドファンディングのプロジェクト「FAAVO石川」を立ち上げ。「場所がない」なら近くの閉園した幼稚園を掃除して利用できるようにする。「学びたい」の要望に応えてまちづくりに関する塾「七尾マイプラン塾」を企画、といったように地域が抱える課題への対応が非常に柔軟です。
金沢移住の地図、進行中!?
2人目のスピーカーは、東京R不動産のメンバーで、書籍『全国のR不動産 面白くローカルに住むためのガイド』の編集も担当した安田洋平。本を編集するにあたって取材した全国のさまざまな暮らし方の紹介、そして自身も実際に家族とともに東京から神戸へ移住したエピソードから話は始まりました。気持ちよさそう、面白そう、本当にこんな暮らしができたらなと思わせる、多様な生活の風景がプロジェクターに次々に映し出されました。
「僕らが気持ちの良い住み方を探求する中で発見した全国の事例を紹介したくなったのです。リノベーションも移住も、それぞれの人にとってのそうした住み方を叶える方法のひとつでは」とコメント。
また現在行っている「移住のための地図」づくりの活動にも言及しました。
「これまでにイーストトーキョーと神戸で、居住や事業拠点の移動をサポートするための地図を作ってきましたが、現在、金沢のメンバーと一緒に、金沢でもそうした地図の計画を話し合っています」
第2部では会場のお客さんも参加
休憩中はフードをつまみながら、来場者同士が名刺交換をしたり、誰かが誰かを紹介したり。これぞ、MEET UP!の楽しさです。
第2部のフリートークの場では、参加者からも活発な発言が相次ぎました。県職員の方から、県が行っている移住に関する取組みについての紹介。また金沢市議会議員の喜多浩一さんは、「旅から移住まで、金沢への入り口を広く開かれたかたちになれるよう考えていきたい」と強調。また、神奈川から金沢に移住された方もいらっしゃいました。
そして18年間、関東で働いた後に金沢に戻ってお勤めされているという参加者のコメントが印象的でした。
「これから移住される方のためにも、いい点ばかりではなく、移住者が直面した悩みやつらかった点も併せて伝えていくことが必要だと思います」
最後に 金沢R不動産の小津から、「いい面だけではなく、大変なところなどについても話し合えたりするところがこうした場の良さであると思いますから、このイベント『real local MEET UP!金沢』は今後も続けていきます!」
というわけで、「real local MEET UP!金沢」は来たる3月5日に第2回を行う予定です!詳細はまもなくお知らせします。
第1回は来られなかったという方も、次回はぜひお越しください!
第1回のイベント開催時の告知ページはこちら 。
「real local MEET UP!金沢開催のお知らせ」
日時 | 2014年12月12日(金)19:30~21:30(開場19:00~) |
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会場 | シェアキッチン a.k.a. |
住所 | 金沢市片町2-10-42 RENNbldg.1F(MAP) |