若い力でマチを盛り上げ変えていく 「エリアリノベーション」を名古屋で
「real local名古屋」運営メンバー紹介
「real local名古屋」というメディアを起点に、マチの魅力を創造するプロジェクトを仕掛けていきたい!
「real local」のような場で、若い世代が自分たちのプロジェクトを企画して発信したり、そこで何かをつかむことが出来たらいいな、それが僕の正直な想いです。
大学の教員という立場で日々、学生たちと向き合う中で、常にそうした想いがあり特に名古屋、東海エリアが若者や挑戦したい人にチャンスが与えるマチであって欲しいと思っています。
僕は愛知淑徳大学で間宮ゼミを受けもち、建築家であり、プロジェクトデザイナーでもあります。建築家として、もちろん建築設計は国内外のアワードを受賞して評価されたいですが一方で、建築の単体設計でなく街全体を変えていくことにも興味がありました。東京R不動産のディレクターであり東北芸術工科大学教授でもある馬場正尊さんは「エリアリノベーション」と呼んでいますが、これを僕は名古屋でやってみたいと思ったんです。出来ればこれからのマチを背負っていく若い力を巻き込んでいきたいとも考えていました。
そのきっかけの一つが、2013年に開催した「未来の風景をつくる」という学生実施コンペ。学生たちのアイデアを本当に実現してマチを変えようというプロジェクトは成功し、2019年にも中電不動産株式会社が主催、株式会社デンソーの協力のもと実施しています。もう一つのきっかけは、同じく2013年に立ち上げた「なごや百貨不動産」というwebサイトです。これは、名古屋のマチや物件を百貨店のコンシェルジュのようにご紹介しますというものでしたが、こっちは逆に大失敗だった(笑)。やりたいという想いが先走って、空回りしていたのかもしれません。
「早く行きたければ、一人で進め。遠くまで行きたければ、皆で進め」。これはアメリカのアル・ゴア元副大統領も引用していましたが、アフリカに古くからある諺。学生実施コンペは計画から実現まで3年という、まだ短い期間で早く成し遂げることができますが、百貨不動産はメディアとして長い目で見る必要がありました。長期で成し遂げるプロジェクトには仲間が必要だったと反省しています。それをさらに実感したのは、百貨不動産の活動を終えた2018年頃から、別のプロジェクトを仕掛けていく中で広がってきた仲間たちの存在です。
建築をはじめとする様々な視点からマチの未来を考える「未来デザインラボ」や、マチに点在する輝く星 (ヒト・モノ・コト) たちを集める「星が丘天文台プロジェクト」などがチームプロジェクトとして機能し始め、マチを変える仕組みが見えてきたように思います。最近では「あいちトリエンナーレ」が過去3回開催された伏見、錦2丁目エリアにあるビルを「長者町コットンビル」と名付け、アーティストやクリエイターたちが主体となった、カルチャーから始めるまちづくりを実験的に行っています。
こうした様々なプロジェクトの背景にあるのがエリアリノベーションで、まちづくりの次の概念となるものだと思っています。そのために、この「real local 名古屋」で志を共有できる仲間を見つけて欲しいし、自分たちで何かコトを起こしたい時に、情報発信できる場であってほしい。そして発信するだけでなく、その価値を世に問うことが大事で、それを繰り返せるようになるともっとマチは面白くなっていくのだと思います。
それをなるべくなら若い人たちに動かしていってもらいたいです。このマチの魅力を作ってきた人たちにインタビューしたり、今その真っ只中にいる人の話を聞いたりすることで、自分なりの気づきがあって、このエリアの可能性にも気づいてほしい。
人と人がつながりながら、若い人たちと一緒に盛り上げていきたい。「real local 名古屋」が、東海というエリアを変えるエンジンになっていけたらと思っています。