子供たちの日常にアートを届ける「ウォールアートフェスティバルふくしまin猪苗代」
イベントレポート
福島県猪苗代町で学校を舞台にした「ウォールアートフェスティバルふくしまin猪苗代」が、10月31日~11月1日にオンライン配信にて開催されました。配信の様子はこちらのYouTubeチャンネルからご覧いただけます。
「ウォールアートフェスティバルふくしまin猪苗代」(以下、WAFふくしまin猪苗代)とは、国内外のアーティストが約1ヶ月間の滞在中に町の人や子供たちと交流しながら、学校の教室や廊下の壁などにアート作品を描く芸術祭です。
今の時代だからこそアートを届けたい
「もちろん今年のアート作品を一般の方に見てほしい気持ちはありましたが、まずはアーティストが滞在制作をして学校に作品を残すことに重きを置きました。」と話す実行委員長の楠さん。
「結果的に今年は過去最大規模の3校でのアーティストによる滞在制作、5校でのワークショップを行うことができました。町内の多くの子供たちにアートに触れてもらう良い機会になったと思います。」
今年のテーマは「対話」。オンラインによる制作過程の紹介やアーティストインタビュー、作品完成後のトークセッションなどの配信をしました。こちらのリンクから視聴できます。
制作風景の動画はこちら
アーティストトークやインタビューの動画はこちら
ワークショップの動画はこちら
WAFふくしまin猪苗代の総集編動画はこちら
子供たちにアートを感じてほしい
「子供たちには、一流のアーティストの絵からたくさん刺激をもらって、創造性が高まるきっかけになれればなと思っています。
また、イベント終了後に子供たちから毎回アンケートを取っていますが、絵があるから毎日学校に行くのが楽しかったという感想をいただいたことがあります。嬉しいですね。外の人が勝手にやっているイベントではなく、学校の子供たちと一緒に作り上げるイベントだと実感しています。」
「滞在制作をしたアーティストからは猪苗代町をより好きになったという声をいただきました。目の前に広がる壮大な磐梯山や猪苗代湖。自然の豊かさと人の温かさに惚れ込んだのだと思います。アーティストが次の年にも、猪苗代に戻ってきて、子供たちに向けて絵のワークショップを開いてくれたこともありました。」
アート作品を多くの方に見てもらいたい
「当初は3年計画で、このイベントを進めていました。しかし、今年は一般公開ができなかったため、今年のアート作品を多くの方に見てもらえるように、来年も実施したいと考えています。それから、来年いっぱいで町内の3つの中学校が1つの中学校に統廃合されます。そのため思い出のアート作品を新校舎に移転する作業にも関わりたいと思っています。」
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オンライン配信という形での開催を余儀なくされた今年のWAFふくしまin猪苗代。その反面、アート作品をインターネットを通して多くの方に触れていただく良い機会になりました。
来年には、どういったアーティストが猪苗代町を訪れ、どんなアート作品を描くのでしょうか。一日でも早く一般公開される日を願いながら、すでに来年が待ち遠しいです。