六甲山上、「ワーク・イン・レジデンス」を実験的に始めてみました【2】—企業の経営合宿—
神戸の連載
六甲山上の泊まれるシェアオフィス「ROKKONOMAD(ロコノマド)」では
実際に宿泊しながら仕事もしてみてもらう「ワーク・イン・レジデンス」を試験的に始めています。
この場所は企業が経営合宿/開発合宿を行うのにも適しています。
前回は東京で仕事をする台湾人の会社員の方をゲストに迎えましたが、今回は大阪を拠点にしている、(株)トワールの代表、営業、マーケティングの方々に、2泊3日でROKKONOMADを利用してもらいました。
学校や塾などを対象に、そこで学ぶ生徒の学習能力や特性を科学的に測定し個性に応じた指導をしやすくするための独自の検査システムを開発・提供している会社で、2014年にサービスを起ち上げて以来、急速に事業拡大しています。普段は、大阪の都心・梅田にある起業家が集う会員制ワークプレイスにオフィスを構えています。
スケジュール
12/7(Mon.)大阪から各自、車でROKKONOMADに集合 / 日が暮れるまで会議 / ウッドデッキでBBQ
12/8(Tue.)朝から日が暮れるまで終日会議
12/9(Wed.)滞在の感想をインタビューさせてもらう / 夕方まで会議→帰阪
「スタッフも増え事業も成長し、ものすごい業務スピードで駆け抜けている日々の中で、自分たちの現在の経営課題や次に目指すべき地点について一度立ち止まって話さなければいけないタイミングだと考えていたところでした。そんなときに話をいただいたので、ちょうど良い機会と今回参加させてもらいました」
日常から切り離せる
「真剣な話をするには、日常業務を完全にシャットアウトすることができて、なおかつこのようなゆったりとした環境がありがたいです。
普段のオフィスや近場のコワーキングなどでもできなくはないのでしょうが、どうしても日々の業務のことが気になってしまう。社員からも声を掛けられがち。
その意味で大阪と中途半端に近すぎないところがいい。それでいて、来るのが面倒に感じるほど離れすぎてもいないので 、ちょうどいい距離感だなと思いました」
チームコミュニケーションも深まる
一日目の夜は会議を終えたあと、ウッドデッキでBBQを行っていました。また2日目の昼ごはんはみんなで手分けして自炊してつくったカレーでした。
「仕事以外の時間にチームメンバーのコミュニケーションを深めることができるのもこうした合宿の良さと思います」
「今年は新型コロナウィルスの影響もあり、リモートワークが多くなりましたが、そうなると用のあるときしかコミュニケーションを取らなくなりがち。オンラインが発達するようになればなるほど、オフラインの合宿とか事務所との組み合わせがより大事になってきます。
また合宿では普段の業務時間では見えないその人の性格や考え方を知れたりすることも利点。価値観共有の部分とか、まだ20人に満たない若い組織である我々にとっては大きい」
アクセラレーション・プログラムとの連携可能性
「こういう施設は、アクセラレーション・プログラムとも連携できたら良いのではないですか? 大阪や神戸はそうしたプログラムも充実していますし……」
スタートアップの企業だからこその着目・アドバイス、ありがたく思いました。
起業された方々にとっては年1回とかシーズン毎とか、一定の間隔で合宿を行い、気持ちのいい山上の空気と目に優しい自然の中、アウトプットの質を高められる空間として有効活用してもらえるのではないでしょうか?
次回はアクティビティも取り入れたい
「今回は3日間こもって集中したミーティングができたので満足していますが、次回はテニスとかジョギングとかみんなで何か体を動かしながら会話できるような場面があったら、また違うものが生まれてきて良いのではという気もしますね。
もしくは、ちょっと行ったところにおいしいパンが買える場所があって、朝にそこまで散歩しながら会話ができたりとか。そういう余白の部分が充実したらより良いかなと思います。
周囲のベンチャーの社長にも今回の経験を伝えたいです。会社が大きくなったら、こういうところを買うのもありかもしれませんね。
また使わせてもらいます。ありがとうございました!」
私たちも大変参考になりました。ありがとうございました。
皆さんの会社でも、経営戦略などについてギュッと凝縮して話しあう合宿用途で、六甲山上のROKKONOMADの活用、いかがでしょうか?
※ROKKONOMAD「ワーク・イン・レジデンス」についての詳しい情報はこちらのページをご覧ください。
プログラム|ワーク・イン・レジデンス
2021年3月以降に受付を開始し、6月以降、滞在していただけるよう現在、体制を準備しています。正確な情報はまたROKKONOMADのサイト・SNSなどを通じてお知らせする予定です。
(コラム執筆=安田洋平 動画撮影=則直健都・安田洋平 動画編集=円丁春陽)