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【山形・連載】コロナ禍に聴く音楽2「クワイエット・コーナー 2 ~ 日常に寄り添う音楽集」

地域の連載

2021.08.29

コロナワクチンの接種が徐々に進んでいるとは言え、まだまだ全く安心はできない状態が続いています。こういう時こそ自宅に篭って音楽を聴く好機と、ポジティブに捉えようではありませんか。

さて今から7年前の2014年、一冊のディスク紹介本が刊行されました。タイトルは『クワイエット・コーナー 心を静める音楽集』というものです。監修は山本勇樹さん。縁があって私も分担執筆をさせて頂きました。

【山形・連載】コロナ禍に聴く音楽2「クワイエット・コーナー 2 ~ 日常に寄り添う音楽集」

この本は、他のディスク紹介本と大きな違いがあります。近年「音楽を聴く」という行為自体が以前とは大きく変容しました。今まで音楽はジャンルで聴くという方が多く、他のジャンルの音楽には興味を示さないという、言うなれば縦割りに音楽を聴いていた方が多かったと思います。従ってディスクを紹介する場合もジャンルでカテゴライズされたものばかりでした。

しかし最近はサブスク普及によって簡単に、様々な音楽が聴けるようになりました。それによって「試しに聴いてみる音楽」の幅も広がって、リスナーの姿勢もひたすらあるジャンルを追い求める形態から、さまざまな音楽を幅広く、ジャンルや国に拘泥しないで良い音楽なら何でも聴こう、という姿勢に変化してきました。そういうジャンルに縛られない音楽の聴き方を先取りしていたのがこの『クワイエット・コーナー』でした。

ここで紹介されている音楽は「心を静める」というコンセプトで統一されていて、それがどんなジャンルであるかということは関係なしに、各章ごとにあるイメージに沿ったディスクが選ばれています。ジャンルに縛られない横断的な選択がされているのです。そういう新鮮な音楽の聴き方があることをこの本は教えてくれました。

そんなコンセプトが国内外で評判となり、コンピレーション・アルバムも複数リリースされ、昨年には「韓国版クワイエット・コーナー」まで発刊されました。
【山形・連載】コロナ禍に聴く音楽2「クワイエット・コーナー 2 ~ 日常に寄り添う音楽集」

そして本年8月26日に『クワイエット・コーナー』の第2集が発刊されました。今回もジャンルにとらわれることなしに、山本勇樹さんの美意識で透徹された、400枚ほどの「日常に寄り添う音楽」が紹介されています。以下オフィシャルな告知文を紹介します。

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【山形・連載】コロナ禍に聴く音楽2「クワイエット・コーナー 2 ~ 日常に寄り添う音楽集」

クワイエット・コーナー 2 ~ 日常に寄り添う音楽集

心を深く静める、繊細で穏やかな音楽をコンセプトに、2010年にHMVのフリーペーパーとしてスタートした「Quiet Corner」。その後、音楽ファンや音楽関係者の間で話題を集め、2014年に書籍化を果たし、その続編となる待望の第二弾がついに完成。2010年代以降のライフスタイル・ミュージックの決定的な存在として、ウェブ/雑誌/ラジオなど多くのメディアでも取り上げられ、同名のコンピレーションCDシリーズは累計1万枚を突破。2020年には韓国でもディスクガイド本とコンピレーション・アナログが発売されました。

今回も、「センシティヴ」で「インティメイト」を通奏低音に、12のテーマで自由な音楽地図を描きながら、ジャズ/ワールド・ミュージック/シンガー・ソングライター/チルアウト/ベッドルーム・ポップなど、多様なジャンルの作品を約400枚セレクト。また、各方面の音楽愛好家たちによる特別コラムを掲載し、架空のリスニング・バー「Bar Quiet Corner」も紙面上で実現。さらにファッション誌を中心に活躍する服部あさ美氏が挿絵を担当。CD/レコード愛好家は勿論のこと、サブスク時代にもフィットするいわば音楽の羅針盤。日常風景にやさしく寄り添い、ささやかな幸せと豊かな彩りを届けてくれる一冊。

【監修】山本勇樹
【執筆者】石郷岡学/稲葉昌太/河津継人/鬼頭黎樹/高木洋司/寺町知秀/富永珠梨/吉本宏/渡部徹/山本勇樹
【デザイン】杉 玲
【イラスト】服部あさ美

公式サイト:https://bit.ly/3lRkGvw

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私自身「山形ブラジル音楽協会」の会長ではありますが、常にジャンルや国に縛られずに音楽を聴いています。そういうこともあって前作に引き続き今回も執筆者の一人に加えて頂きました。「クワイエット・コーナー 2」でも10人の音楽愛好家が多様な音楽を12のテーマで紹介しています。サブスクの普及で気になるディスクのほとんどが簡単に、気軽に聴いてみることができる時代です。皆さんがお気に入りの音楽を見つけ出す道標になると思います。ぜひ読んで頂きたい一冊です。