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山形・寒河江市の秘密基地「さがえベース」をフル活用! 関東から訪れたワーケーション体験 後編

ワーケーション体験

2022.01.31

寒河江市に新しく移住体験、ワーケーション用の施設「さがえベース」ができました。3泊4日~最長で30泊31日まで無料で滞在できるその施設を関東在住のライター・福瀧智子が体験! リモートで仕事をしながら寒河江市に住むように暮らしてみたレポートの後編です。
ワーケーション体験レポート(前編)はこちら
番外編 「葉山」に登ったアウトドア編はこちら

Day2:仕事多めのワーケーション

早朝に起き出しデスクワークを済ませたあと、昨日購入した食材でチャッと朝食をいただきました。産直で購入した野菜やフルーツが食卓に彩りを添えてくれます。

山形・寒河江市の秘密基地「さがえベース」をフル活用! 関東から訪れたワーケーション体験 後編

黙っているだけで食事が運ばれてくるホテルもよいですが、起床時間やその日の予定に合わせて自由に朝食の時間が決められる自炊がワーケーションでは意外とよいことも発見でした。皿洗いや洗濯など家事的な時間を持てば持つほど、さがえベースがより自分の住まいに近くなっていく感覚もあります。

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明日の山歩きに備え、ある程度本日はたまっている仕事を片づけておきたいところ。東北最大級と名高い「道の駅寒河江 チェリーランドさがえ」にインターネット完備のいいカフェがあると聞き、この日はPCを持って出かけることにしました。

道の駅までは平坦な道を自転車で20分弱。途中、小高い丘の上に建つ「寒河江八幡宮」に立ち寄りました。本殿・拝殿は市が指定する有形文化財になっている立派な神社で、凛とした10月の朝の空気と相まって佇むだけでカラダが浄化されていく気分です。

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寒河江市街の小高い丘の上で寒河江荘の総鎮守として祀られる寒河江八幡宮。鎌倉の鶴ヶ岡八幡宮より分霊を勧請し、1191年に現在地に遷座。

仕事のウォーミングアップにちょうどいい走行時間でチェリーランドに到着。

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山形県内各地の名産品や選りすぐりの工芸品、そして農協の産直売り場があるなど地元民も四季折々に訪れるスポットなんだそう。寒河江市のシンボルでもある「さくらんぼ」をメインテーマにした、まさに「一大観光物産センター」という雰囲気。ブランド牛の山形牛を食べられるレストランなども併設されていました。

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左上・右上)日本酒やワイン、焼酎など山形の地酒、銘菓、民芸品や工芸品、コスメまでラインナップされる「おみやげセンター」。左下)お米の粘りと弾力が好きで、偶然にもうちで日々食べているのが寒河江のお米「つや姫」。名前の由来は“炊き上がりのツヤや輝きがすばらしく、10年かけて手塩にかけて育ててきたという想いを「姫」という文字に込めた”のだそう。右下)さくらんぼの原産地であるトルコ共和国のギレスン市と寒河江市が姉妹都市となり、その記念に建築された。ナニコレ珍百景的館内、ぜひご体感を。

そして、本日午前のメインイベント。ザ・仕事(涙)。

……なのですが、カフェ「cherry cafe chouchou」の居心地のよさで文句は相殺! だってほら見てください、道の駅の概念を覆すような洗練された空間。ここにしばし留まる理由になるなら仕事もありと思えるシチュエーションだったわけです。ちなみに、コーヒーを2杯飲み干すまでとか、時計の長針が1周回るまでとか、何か区切りを設けそれ以上作業をしないと固い決意で仕事を始める方が、こういうロケーションでは集中できるのでオススメです(体験談)。

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店名の「chouchou」とはフランス語で“お気に入り”の意で、メニューにこだわり山形県産のさくらんぼをメインに旬のフルーツを用いたスイーツなどを提供。コーヒーもとてもおいしかった。PC作業がはかどる電源付きカウンター席も備えている。

道の駅寒河江 チェリーランドさがえ 
寒河江市大字八鍬字川原919-8 TEL:0237-86-3111 営業時間:9:00~17:30(季節変動あり)

Cherry cafe chouchou
チェリーランドさがえ内 TEL.0237-86-3111 営業時間:9:00~17:00(季節変動あり)

というわけで、このあと訪れたスポットを駆け足でご紹介します。

チェリーランドから自転車で約8分にあるのが、「とうふ工房 清流庵」。月山の自然水と地元寒河江の大豆で、昔ながらの製法にこだわる豆腐店。地元スーパーなどにお豆腐や関連商品を卸す住吉屋食品の直営店なんですが、ここでしか買えないオリジナル商品が多数並びます。

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人気商品「三代目地豆豆腐」は通常の4倍の手間をかけゆっくり水分を抜いてつくる豆腐で、絹と木綿の食感が同時に味わえる。豆乳はまろやかでミルクのような口当たり。お店でしか飲めない豆乳フロートもオススメ。

とうふ工房 清流庵 
寒河江市字下河原76-1 TEL:0120-68-8156 営業時間:10:00~17:00 定休日:水曜日

「清流庵」からさがえベースへ戻る途中に、休憩スポットとしてひと息ついたのが「寒河江温泉 せせらぎ足湯」。

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寒河江駅周辺の市街地を中心に9つの温泉宿が点在していて、寒河江駅そばにその源泉からお湯を引いた足湯がある。

寒河江温泉 せせらぎ足湯 寒河江市本町1丁目 入浴料:無料 営業時間:6:00~21:00(冬期~18:00) 定休日:なし

前編でご紹介した「GEA」のなかにある居酒屋「弦円庵」。石蔵の壁を活かした店内に木製のテーブルやイスが置かれ、和モダンの雰囲気のなか飲める隠れ家的名店。県内に55ヶ所ほどあるという酒蔵から厳選した地酒と、そのお酒に合う旬の地元食材を使った肴がメニューに多数並びます。お酒好きで、おいしいものをゆっくり食べたい人にはぜひ行っていただきたい!

山形・寒河江市の秘密基地「さがえベース」をフル活用! 関東から訪れたワーケーション体験 後編
寒河江でしか飲めない、その時期にしか出荷されない隠れた人気のお酒も多数。食事は、旬の食材のおいしさを最大限活かし、和洋スタイルにとらわれないメニューがずらり。ここは飲み助にはたまらない。しかも大変リーズナブルで財布にもおやさしい。

弦円庵 
寒河江市元町1-19-1 TEL.0237-86-3866 営業時間:月~木17:00 L.O.22:00、金・土17:00~L.O.23:00 定休日:日曜日、第2・4月曜日

そしてこちらが今回購入したものまとめ(山で食べた食品はのぞく)。

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(右上から時計回りで)清流庵で購入した味噌漬け豆腐「醸し豆腐」、豆乳と塩のみで作ったディップ「パンにぬる豆乳」、「豆乳」。月山の雪解け水がおいしさの根源「月山ビール」のピルスナーとミュンヒナー。農薬不使用の青唐辛子に山椒と柚子を合わせた「さがえ唐辛子 翡翠」。煎餅工房さがえ屋の「やみつきしみかりせん」はお取り寄せグルメでも人気のおせんべい。

今回は駆け足の滞在となりました。が、1週間、10日……ともし日数を増やせるなら、遊んでばっかりもいられないので働くことを主軸にしたリアルな日常生活にもっと近い体験ができたように思います。

そういう意味で、寒河江市は買い出しに出れば旬の野菜やフルーツ、艶やかなお米やお酒がリーズナブルに手に入り、仕事の気分転換でジョギングに出れば公園や神社など憩いの場が方々にあり、また周囲は豊かな自然に満ちています。そして私の人生に欠くことのできない雪の降るいい山も目と鼻の先に……。

人によって何もないと感じる街は、また違う人にとってはたくさんあると感じる街にもなる。ものにあふれている街に価値を感じない人もいれば、必要が揃う街を心地よいと感じる人もいる。

いいな、寒河江。

そんなことを大いに感じた寒河江移住体験でした。番外編として葉山登山も公開中。こちらもすばらしいところでしたので、お見逃しなく。

山形・寒河江市の秘密基地「さがえベース」をフル活用! 関東から訪れたワーケーション体験 後編
帰りの空港にて。寒河江で虹は珍しくないそうですね。「見送られている」と私たちは大騒ぎでした。

※今回はモニター利用で3日間でしたが、実際の利用は3泊4日からとなりますのでご注意ください。

番外編の「葉山登山」に続きます。

Photo:田渕睦深
Text:福瀧智子

 

※2024.10.15追記(real local Yamagata 編集担当)
お試し住宅「さがえベース」は2023年度をもって事業を終了しました。現在は実施されておりません。