【山形・冬の遊び】蔵王温泉スキー場を堪能する
アウトドア活動
山形屈指の温泉地でスノーボードを楽しむ
山形市から車で約30分。県内屈指の温泉街でありスキー場としても有名な「蔵王温泉スキー場」。パウダースノーが楽しめるスキー場として、県内外からスキー、スノーボーダーがやってきます。小学校のスキー教室も蔵王が多いので、市民にとっては馴染み深い場所です。温泉街は独特の硫黄の香りに包まれていて、温泉宿はもちろんいくつかの共同浴場もあります。
高校を卒業後「蔵王ロープウェイ」に4年間勤務していた私にとっては古巣。そんな蔵王温泉スキー場にUターンをしてから初めて、滑りに行ってた様子をレポートいたします!
私が訪れたのは、2月の三連休中日。晴れ予報だったこともあって、予想以上の大混雑!(あとで聞くとシーズンいちだったとか)温泉街の手前から道路が渋滞していたので、予定していた横倉ゲレンデの駐車場ではなく、蔵王温泉スキー場の中でいちばん下に位置する大森ゲレンデにイン。ここもすでにギリギリ停められた、というぐらい賑わっていました(なんとリフトのチケットを買うまでに30分も並びました!)。
そこからまずは樹氷を見るために標高1,661mの地蔵山頂駅を目指します。横倉ゲレンデからであれば、ロープウェイを2本乗り継いで行けるのですが、今回は大森クワトロリフト、黒姫第1クワトロリフトを経由して、蔵王ロープウェイ山頂線へ。なんと、ここも大行列でまさかの40分待ち!天気がいい日は、みなさん考えることが同じですね!
山頂には、スキーヤー、スノーボーダーのほかに樹氷を見に来た観光客のほか、山頂からお釜のほうまで行くのか、雪山登山の方もチラホラ。いろんな楽しみ方ができるのも蔵王のおもしろいところです。
雲も多かったですが青空も覗き、山頂駅も大賑わい。この日は風もほとんどなく、ゆっくりと樹氷を眺められました。
今年は市内も例年以上の雪が降っていたこともあり、樹氷も大きく成長。いつにも増して”モンスター”に見えます。
まだほとんど滑っていないのですが(笑)、せっかくなので山頂レストランでランチ。樹氷を眺めながら食事ができるとっておきの場所です。
コーヒーや軽食もあるので、ランチ以外で立ち寄るのも良さそう。樹氷を横目にゆっくり過ごす時間は、とっても贅沢です。
さて、ここからが本番! 樹氷の間を滑って行ける「ザンゲ坂」から樹氷原コースを滑っていきますよ。
ザンゲ坂は、その名の通り少々急斜面なうえにコースの幅も狭い。風が強い日が多く雪がつきにくいので、硬いバーンではありますが、樹氷の間を滑れるという特別感はたまりません。蔵王に来たら、一度は訪れてほしいコースでもあります!
ちなみにパラダイスゲレンデとの分かれ道あたりから、ユートピアゲレンデまではなだらかなコースになるので、スノーボーダーはブレーキを極力かけずに滑ることをオススメします! そうじゃないと途中止まってしまって、長い道のりをスケーティングすることになるので、ご注意を。
樹氷の間を滑るコースを堪能したあとは、大パノラマが楽しめる百万人ゲレンデへ続きます。
蔵王温泉スキー場は横に広いスキー場なので、どんなに混んでいる日でもコース内が激混みということがないのもいいところ。横倉ゲレンデや上の台ゲレンデなど、下のコースは混雑することもありますが、少し上のコースまで来れば、こんなに広々と滑ることができます。大きなターンもし放題です! 上のコースのほうが雪質もさらに良くなるので、気持ち良さも倍増ですよ。
蔵王温泉スキー場の総面積は305ha。14のゲレンデと12のコースがあります。最大の滑走距離は、10kmのロングコース。樹氷、林間、横に広いバーン、横倉の壁のような上級者ゾーン、未圧雪バーンなど、さまざまなコースがあるのも魅力です。ロープウェイと高速リフトもあるので、移動も楽々。とても1日では滑り足りないぐらいのバリエーションがあります!
山形市内から約30分で来られるので、市内在住民としては「あ、今日は天気がいいから滑りに行っちゃおうかな」と気軽に行けるのがいい。それこそ雪国に住んでいる特権ですよね!
もちろん帰りには、日帰り温泉へ。上湯、下湯、川原湯といった昔ながらの共同浴場から、源七露天の湯、湯の花茶屋 新左衛門の湯などの温泉施設も。夏場であれば、大露天風呂もあります。
蔵王温泉スキー場は観光地ではありますが、地元民が遊びに来ても十分以上に楽しめる場所。温泉街にはレアもののお酒が手に入る酒屋やジンギスカンのおいしい飲食店もあります。
県外への旅行が行きにくい昨今、地元の観光地でプチトリップするだけでもリフレッシュできそうです!
Photo/Text:中山夏美