町家保存の基礎づくり
NPO法人金澤町家研究会
町家保存の基礎づくり
金沢R不動産の物件カテゴリーの中でも断トツにお問い合わせが多い「金澤町家」。我々のところだけでなく、いい頃合いの町家が物件として出ると、即日申込が入るほど注目が集まっています。しかし、10年くらい前には年間約300棟ものペースで取り壊されていたって知っていますか?
2006年、金沢市内の町家(昭和25年以前に建てられた木造住宅の総称)が年間に取り壊されるペースに危機感を覚えた大学教員や建築家や技術者、学生や実際に町家で暮らしている住まい手らが任意団体を組織して、調査研究活動からスタートしたのがNPO法人金澤町家研究会。
非公開の住宅や仕事場を特別拝見できる「町家拝見」。 実際の住まい手に体験談を聞く事ができる「町家トーク」。町家を活用したお店で期間限定のスペシャルメニューを楽しめる「町家メニュー」といった町家の魅力を体感できる様々なイベントを展開。毎回参加者数は増加。今では期間中1,000人も参加するということです。
金沢市が開設している、かなざわ定住推進ネットワーク「金沢町家情報バンク」の事務局としても活動。行政と民間業者、町家所有者と利用希望者をつなぐ環境づくりにも携わっています。
この地道な活動の影響もあって、10年前は毎年300棟ペースだった取り壊し数は、今では約100棟程度に減少してきているということです。それでも未だ建替えられたり、空き地や駐車場に姿を変えている町家は年間約100棟近くもあるんですね。
町家を利用したい、暮らしたいという希望者は年々増加しているものの、実際に不動産として流通してくることが少ないのが現在の課題として挙げられています。空き家は多くみられますが、その多くは相続人が県外で暮らしているので空家になっていたり、痛みが激しいので買う人はいないだろうとそのまま放置しているというケースなど。
県外に移住してしまって、使っていない空いている町家をお持ちの所有者さんがいれば、ぜひNPO法人金澤町家研究会にご相談してはいかがでしょうか。