金沢弁と英語が飛び交う商店街のカフェ
Curio Espresso&Vintage Design
金沢駅から伸びるメインルートを進むと、左手にエアポケットのようにのこる昔ながらの商店街があります。その名も「金澤表参道」こと横安江町商店街。真宗大谷派金沢別院(東別院)の門前町として栄え、昭和の中ごろからは金沢の一大商店街として大変な賑わいをみせました。しかし時代は流れ、昔ながらのお店はそのままに、今はのんびりとした雰囲気の商店街となっています。
お仏壇屋さんや靴屋さんが並ぶその通りに、この春エスプレッソの美味しい一軒のコーヒスタンドができました。店名は「Curio(キュリオ)」、シアトルから石川に帰ってきた大徳裕子さんと、ご主人のソルさんが夫婦で営むお店です。
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朝には近所のおじいちゃん達がやってきて、ソルさんと「How are you ,today?」とゴキゲンなご挨拶。商店街の人々の井戸端会議の場となることもあれば、海外からの留学生やALTの先生の常連さんも多く、また県外からの観光客もふらりと立ち寄ります。店内は英語と金沢弁がいりまじる不思議な賑やかさ。裕子さんの姉御的な接客も手伝って、地元の人も初めての人も関係なく、気づけばゆるりと会話に参加しては「あら、こんな時間!」と笑顔でお店をあとにしていきます。
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「シアトルに行ったばかりの頃、一人でいるのが寂しくなって、人の声がある近所のコーヒー屋さんで勉強したり本を読んだりしていました。アメリカにはコンビニがないかわりに地元に根付いたコーヒーショップがたくさんあるんです。世代も違う知らない者同志がそこで交流する雰囲気が大好きで、ここもそんな“場”になればいいなと思っています」と奥さんの裕子さん。
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オープンから半年、すでに地元の人々と外からやってきた人々を繋ぐ“場”となっている「Curio」。駅からもほど近いので、金沢を訪れたら是非立ち寄ってみてください。思いがけずローカルな友人ができるかもしれませんよ。
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