【山形】日常の風景を探しにいこう/石畳ロマンロード21(小姓町)
連載
2022.10.14
やまがたのまちを探し歩いて見つけた日常の風景をフィルムで撮りゆくシリーズ。
こんかいは、山形市小姓町の「石畳ロマンロード21」です。
名前のとおり、ここは石畳のみち。わずか100メートルしかないだろうというくらい小さなみちではあるが、石畳。車道も石畳なら、歩道もまた石畳。憩いの椅子もまた石でできていた。
ゆっくりと歩いてみると、古くて高いガラス張りのビルが佇んでいるのに出くわした。水色の窓、ピンクの壁、赤いランプ…、その色彩も形状も雰囲気もおもしろい。
「Cattleya カトレア」という薄いピンクの文字が掲げられている。美容室。
そのすぐそばには「光小路」という名前のついた飲み屋街があった。2階建の長屋というかんじ。看板の文字がかわいい。
2階へのぼる階段に架けられた緑色の屋根がノスタルジックで、いい味だしてる。
トンネルみたい。
ロマンロードに設置されていたモニュメントは、もしかしたら鉄でできていたのかもしれない。独特の質感を滲ませて空に浮かんでいるのをしばらくじっと眺めていた。
いちばん気になったのは、電話ボックス。
真っ赤な箱なのがいいと思った。その上部には王冠のマークが飾り付けられているのもやっぱりいいと思った。ひょっとするとなにかとくべつな由来があるのだろうか、隠された物語や意味が込められているのだろうか、とちょっとだけ気になったけど、まあ深刻に悩むほどでもないだろう、ともまた思えた。
ちょっと不思議な散歩道である。