【鹿児島県阿久根市】愛媛・内子町マルシェ&ゲストハウスオーナー対談「みんなの愛媛案内」開催レポート!
イベントレポート
2023年6月10日(土)に阿久根市の塩屋ホステルにて開催された「みんなの愛媛案内」開催レポート!愛媛県内子(うちこ)町からゲストハウスや古道具屋、活版印刷所、栗農家を営む個性豊かなメンバーが阿久根の皆さんと手を組み、その日限りの素敵な時間を届けてくださいました。
「みんなの愛媛案内」とは
主催者は、鹿児島を拠点に活動されている、編集者の上泰寿さん。
2年前に愛媛県内子町にあるゲストハウス内子晴れで開催した、上さん主催のイベントがきっかけで、内子町の事業者さんと仲良くなり、”次は鹿児島に行きたい”という内子町の栗農家さんのひとことで今回のイベントが企画されました。
内子町から個性豊かなメンバーが集結!
●古民家ゲストハウス&BAR
内子晴れの山内大輔さん
●和紙と印刷の小さな図書室
ゆるやか文庫の青山優歩さん
●珈琲と古道具
ぽたり珈琲の黒岩健介さん
●栗農家
亀岡家の亀岡一彦さん・理恵さん
イベントは二部制で、昼は内子町のおいしいものや手仕事が集うマルシェ、夜は予約制でゲストハウスのオーナー対談や、内子と阿久根の食材をふんだんに使ったコラボディナーが振舞われました。
まずは、昼の部に行われたマルシェからご紹介します!
内子のおいしいものや手仕事が集うマルシェ
栗農家の亀岡家ブースで特に気になったのが、看板の横に立てかけられた木製のバット!
実は、「棍棒(こんぼう)飛ばし」という競技で使われる棒の展示でした。
「棍棒飛ばし」とは、小さい棍棒を大きな棍棒で殴り飛ばしてその距離を競う競技のことで、亀岡家を中心に、里山を守るための普及活動としても力を入れているそうです。
しかも、木さえあれば老若男女問わず楽しめる競技なのだとか。
亀岡家の向かい側では、青山さんが「栞」を作るワークショップを開催!
ゆるやか文庫の隣では、黒岩さんがハンドドリップコーヒーを提供。
コーヒーカップなどの古道具も並び、コーヒー好きには堪らない昔懐かしいユニークなアイテムも。
コーヒーの香りが漂う傍では、山内さんが選りすぐりの加工品や雑貨を販売!
お客さん一人一人に、作り手の背景を伝える姿がとっても印象的でした。
阿久根と内子がコラボしたお弁当&スイーツも
内子の亀岡家と阿久根のケーキ店「crisantemo(クリザンテーモ)」がコラボしたモンブランや、内子産の食材を使った「うみまちテーブル」のお弁当なども当日限定で販売されました。
内子のおいしいものや手仕事の作品をはじめ、出店者の皆さんの気さくなトークで、訪れたお客さんの心を鷲掴み!素敵な笑顔もたくさん見られて大盛況のマルシェでした。
マルシェの後は、事前予約制のトークイベントと亀岡家特製のコラボディナー。
【夜の部】ゲストハウスオーナー対談
対談の前に、山内さんが内子町について紹介しました。
ゲストハウスオーナー対談「ゲストハウスを通した町との関わり」
山内さんの内子紹介の後は、いよいよ対談の時間へ。
上:「ゲストハウスを通した町との関わり」をテーマにした理由は、内子と阿久根の3つのゲストハウスの共通項が「地域との関わり」にあると思ったからです。
3人ともゲストハウスを始める前は、他の事業をされていたと思うのですが、始める前と後で、地域や町との関わり方に、どのような変化がありましたか?
下園:ゲストハウスを始める前は、町の観光には関わっていませんでした。水産業を営む中で、観光に携わる場面はなく、ゲストハウスを始めてから、色々な方々との繋がりが増えました。
そして、だんだんと観光に関わっている自覚が出てきて、いつの間にかまちづくり会社の取締役をやっています……(笑)。
たぶんゲストハウスをやっていなかったら、まちづくり会社をやることにもならなかったと思います。
松元:喫茶店をしていて、宿泊業を始めてからは、世界中からお客さんが来られるようになりました。うちは素泊まりなので、近所のごはん屋さんや買い出しに行かれているんですけど、地元の方々がみんな喜んでいるんですよね。
色々なお店に新しい関係が生まれているなと思います。ヨーロッパから来た観光のお客さん曰く、「東京や京都、大阪も良いけど、日本の田舎の暮らしや営みをちょっと感じたいと思っている人が多い」と。
なくなりそうな暮らしの文化や大事なものを、もう一度自分たちの世代で盛り上げて行くタイミングなのかなと思っています。
山内:元々、古い町並みを見に来るお客さんはいたのですが、ゲストハウスができたことにより、若者が来てくれるようになったり、移住希望者の方が訪ねて来られたりすることが増えましたね。
上:もう一つお聞きしたいと思います。
「宿に泊まったお客さんが、宿をきっかけに移住もしくは定期的に来るようになった」など、そういったエピソードはありますか?
僕自身、阿久根に移住する前、「塩屋ホステル」と「イワシビル」に数日間滞在して、「この町なら居心地よく暮らせる」と確信して移住を決めたのですが、皆さんにもお聞きしたいと思います。
下園:昨日「THE GOOD LIFE」という本を読んで、内容は、ハーバード大学が84年間にわたって「人はどうやったら幸せになれるのか」という研究をまとめたものでした。
そして、その結果はどうやら「人間関係」らしいのです。「この先、これ以上の豊かさを追求しても幸せはない」と気づきだしたのかなと。
コミュニティや自分たちの人間関係をどのように構築していくかを追求することが、幸せに繋がると気づく人が増えてきたのかなって。
ゲストハウスは、コミュニティの繋がりや可能性をすごく持っているなと思っています。それを今後に期待しながら、その先に自分たちの幸せな未来があるような気がしています……と、言いたいことだけを言ってみました(笑)。
松元:コロナ禍でリモートワークの方が増えたと実感していて、今、移住希望の方が多いんですよね。
田舎暮らしに目が向いているのは、仕事面をクリアしてて、居住地として、田舎を選択したいという方が本当によく泊まりに来られます。
ただ、移住に対する「繋ぎ」が十分にできないのは、今後解決しないといけない課題なのかなと思っていますが、大ちゃん(山内さん)どうですか?
山内:移住者とのコミュニケーション、結構むずかしいですよね。
内子町にも、かなり移住者が増えてきていて、職種の異なる人たちが集まっています。そのような中で、新たな移住希望者に合うような人を紹介できる「キーマン」や、居住者間の「横のつながり」はより考えていくべきなのかなと。同じような課題を僕も感じていますね。
対談の後は、亀岡家お手製「内子と阿久根」コラボディナー
内子メンバーの周りを小さな円で囲むように、それぞれのマルシェ出店ブースで盛り上がり、愛媛のみかんジュースや阿久根の焼酎を片手に語り合う様子は、これぞ「よか晩」!(鹿児島弁:たのしい夜)
【おしながき】
●宇和島(うわじま)鯛めし
中谷自然農園の美味しい卵と梶田商店のこだわり醤油の出汁
●さつま汁
おかわりのお供に いりこと自家製味噌でつくる亀岡家の味
●丸寿司
阿久根のおからと魚を使用
●サラダ
亀岡家の栗チップがアクセント
●栗コンフィ
渋皮つきの栗とハーブと一緒にオイル煮に
●豆腐ムース
阿久根の豆腐を使用
●鶏肉のレモンマリネ
自家栽培の新玉ねぎと大三島のレモン
●椎茸とナッツの佃煮
石畳の原木椎茸
●いもなます
自家栽培の新じゃが
以上、「みんなの愛媛案内」開催レポートでした。
「また会いたいです!」「内子に遊びに行きます!」と再会を願う参加者の方ばかりで、まるで内子町に遊びに行ったような気分になれる素敵な時間でした。
住所 | 鹿児島県阿久根市本町118 |
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会場 | 塩屋ホステル |