TOP » 山形 » 山形おいしい山盛り旅 vol.3／「ちんとん」の「かつ丼（ごはん大盛り）」

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山形に移住して２年が経ちました。

移住してよかったことのひとつは、まちがいなく、「美味しいものがたくさんあること」。旬の野菜も果物も美味しいし、蕎麦やラーメンも美味しいし、ワインや日本酒も美味しいし、空気も美味しい。美味しいものがたくさんあるから、以前よりたくさん食べるようになりました。

そんな私が山形のおいしい山盛りごはんとのさらなる出会いを求めて町へ出かけます。

この旅をはじめてから、いろんな人から「おいしい山盛り情報」をもらえるようになりました。その中でもダントツの登場率を誇るのが「ちんとん」という城西町にあるとんかつ屋さん。一度聞いたら忘れられないチャーミングな名前に惹かれ「ちんとん」の「かつ丼」を食べに行ってきました。

店内はカウンターと座敷席があり、カウンターへ。目の前の台所ではお母さんが豚肉を叩いて、揚げて、揚がったトンカツをザクザク切っています。私が行った日はお母さん二人でお店を切り盛りしており、二人がどんどんと料理を作っていく光景に食欲がむくむく湧いてきます。

いよいよ自分の分が出来上がりそうになると、炊飯器の手前に普通のどんぶりと深くて大きいどんぶりが並びました。私の分は深くて大きいどんぶり、大盛り専用の器だと思われます。そこにごはんがどっさりよそわれ、具材がごはんの上に流し込まれて完成です。

分厚いトンカツがどんぶりいっぱいに乗っている豪快な姿に心が躍ります。一口目の、「ジャクッ」というつゆを含んだ衣の食感がたまりません。たっぷりのたまご、くったりした玉ねぎ、あっさりめに炊かれたごはんに染みる丁度いい甘さのつゆ。豚肉の脂感もしっかり感じるのに不思議とくどさはなく、箸がどんどん進みます。ボリューミーでがっつりお腹を満たしてくれながらも、あっさりとやさしい味わい。そんなかつ丼でした。

付け合わせのお新香と味噌汁が、かつ丼のやさしい甘さをさらに引き立てるので、ごはんはかなり大盛りでしたが最後まで楽しく食べることができました。ほかのお客さんのごはんの量を見る限り、普通盛りでも十分ボリューム満点でした。特別お腹が空いている日は大盛り、普段の日は普通盛りにしようと思います。

この日、私の右隣の方はかつ丼、左隣の方はトンカツ定食を食べていて、迷った末に、やっぱりかつ丼！と意を決して注文しました。同じトンカツ料理なのに、味も、食べる時の気分も、食べ方も、全然違う料理だなと両隣を見て思いました。左から香るソースのいい匂いに、次は絶対トンカツ定食を食べに来ようと心に決めたのでした。

シリーズ・山形おいしい山盛り旅