real local 山形【連載】山形のぶどうとワインに恋焦がれ vol.5 - reallocal|移住やローカルまちづくりに興味がある人のためのサイト【地域情報】

【連載】山形のぶどうとワインに恋焦がれ vol.5

連載

2024.06.12

2012年4月、東京から山形にUターン。「井の中の蛙になりたくない!」そんな思いで山形を出て、10年ぶりに山形に戻ってみると、そこは面白い人と面白いコトがたくさんある場所だった。そして、今、私はワイナリーの広報営業として、日々、ぶどうとワインと愉快な仲間たちに囲まれ生きている。そんな広報営業の畑とワイナリーの日常を、季節のお便りとしてお届けします。

飲んで踊って南陽のワインで乾杯。
「第51回ワインフェスティバルin南陽」

【連載】山形のぶどうとワインに恋焦がれ vol.5
5.18に南陽市で開催された第51回ワインフェスティバルin南陽。南陽市の白岩市長(右から2番目)も一緒に乾杯

5月はイベント最盛期で、私たちのワイナリーがある南陽市では「第51回ワインフェスティバルin南陽」を開催。今回は赤湯ワイン組合の組合長として、イベントの企画からガッツリ携わらせていただきました。例年のワインフェスティバルは、市内6つのワイナリーのワインとワインに合うフード、東京から呼んだゲストDJの音楽に合わせて、踊りながら飲むというアゲアゲなイベントですが、今年は第一部として、スペシャルテイスティングセミナーも開催。各ワイナリーの造り手の皆さんのお話を伺いながら、秘蔵ワインをテイスティングする場も企画。

【連載】山形のぶどうとワインに恋焦がれ vol.5
市内6つのワイナリーの醸造家。会場がかっちりしていたこともあって最初は少し緊張気味でしたが、後半は笑いもたくさん。

セミナーでは、最初に、南陽市で創業300余年の酒屋結城酒店代表の結城さまより赤湯ワインの歴史をお話していただき、その後造り手の皆さんからのお話。各ワイナリーのワインをテイスティングしながら、そのワインの制作の裏側や醸造家の個人的なエピソード、南陽市というエリアの特性など、本当に幅広いお話をいただきました。お一人10分だったので、あっという間に時間が過ぎてしまい、参加者の皆さんが飲むのも必死な様子(笑)。こんなにも個性的な造り手の方々とワインが揃っているのが南陽市の魅力だなぁと改めて実感した時間でした。

【連載】山形のぶどうとワインに恋焦がれ vol.5
日本を代表するぶどう品種「甲州」の枝を渡され、品種当てをしている参加者(左)。6つのワイナリーの秘蔵ワイン(右)

今回のワインフェスティバルは、約1,100人のお客様が参加。昨年は900人ほどだったので、大幅にお客様が増えました。今年は、オペレーション面も大幅に変更した結果、参加者の皆さんからも「とても楽しかった」「また来たい」というお声をたくさんいただけました。これほどまでに全国各地でイベントがある中で、わざわざ南陽に来て、南陽のワインを飲んでいただくための動機づくり、南陽だからこその魅力の追求をしっかりと行いながら、また来年皆さんに楽しんでもらえるように頑張りたいと思います。ご参加いただいた皆さん、企画から運営までご一緒した皆さん、本当にありがとうございました!!

【連載】山形のぶどうとワインに恋焦がれ vol.5
今年は造り手とのじゃんけん大会を開催。勝ち残ったお子さんがワインをゲットするシーンもあり、大いに盛り上がりました!

ビニールハウスのビニール張り。
有機栽培は病虫害との闘いの連続。

【連載】山形のぶどうとワインに恋焦がれ vol.5
高さが約3mのビニールハウスのビニールを張るスタッフたち。新田地区は風がとても抜けるので、ビニールも飛ばされ一苦労。

5月は誘引とビニールハウス張り。有機栽培では、生育期間中、屋根の部分だけにビニールを張って、ぶどうの雨除けを行うことで病気の発生を抑えます。タイミングを間違えると、ぶどうの収量に大きく影響するため、作業は急ピッチで進められます。雨の日は作業ができないため、天気予報とにらめっこしながらの日々の作業の段取り決め。だいたい何かしらのハプニングが生じるので、なかなか予定どおりにいかないところが大変ですが、自然相手の仕事なので、これは祈るのみです。

【連載】山形のぶどうとワインに恋焦がれ vol.5
緑の帽子がMartin。畑仕事で大事なのは、筋力!!梯子などないので、筋力と気合でよじ登り作業を行う。

そして5月から、醸造栽培研修としてフランス出身のMartin(マーティン)がジョイン。日本の棚栽培とハイブリッド品種(アメリカ系品種との交雑品種)の栽培を勉強したいと、ワインの本場フランスから、はるばるグレープリパブリックに1年間研修に来てくれました。ワインが本当に大好きで明るい性格のMartinが来てくれたことで、私たちもたくさんの刺激を受けています。是非収穫ボランティアでお話してくださいね!

アメリカのインポーター
「Zev Rovine Selections」の訪問。

【連載】山形のぶどうとワインに恋焦がれ vol.5
ニューヨークやワシントンから、インポーター、シェフ、ソムリエ、ワインショップの方々がグレープリパブリックへ。

現在、グレープリパブリックでは世界13か国の国々にワインを輸出していますが、特に大きな市場となっているのが、アメリカ・ニューヨーク。そのニューヨークで私たちのワインを広めてくれているのが、インポーターである「Zev Rovine Selections」の皆さま。今回はお取引先のレストランのシェフやソムリエ、ワインショップの方々も引き連れて、グレープリパブリックに来てくれました。畑やワイナリーをご案内したあと、12本のワインをテイスティング。たくさんのフィードバックをいただけて、私たちも今後の活動に活かせそうです。
 
さてさて、5月もあっという間に終わり、6月になりました。あと約2か月半で収穫期が訪れると思うと白目を向きそうですが(笑)、今月もスタッフみんなでわちゃわちゃと頑張っていきたいと思います。それでは、来月もお楽しみに!

■第51回ワインフェスティバルin南陽
http://www.city.nanyo.yamagata.jp/kankoibento/4934

■赤湯ワイン組合
https://www.instagram.com/akayuwine/?locale=ko-KR

■結城酒店
https://yuki-sakaten.com/

■Zev Rovine Selections
https://zrswines.com/