自然のくらしと遊びから学ぶ保育クラブ
糸島わくわく子ども園
都会にはないものに魅かれ、たくさんの移住者が今も増え続けている糸島市。都心部から車でたったの30分で、海も山も大自然のある素晴らしい場所ですが、移住を考えるファミリーがやはり気になるのは、子育て環境ではないでしょうか。
そんな糸島では、この大自然の中で保育をする一風変わった保育園「ワクワク子どもえん」があります。
その日一日、何をするか決めるのは子どもたち。決められたプログラムはなく、 安全な遊具のある中庭もなく、あるのは園舎の外に広がる大自然。
「川にうなぎを釣りに行こう! 海で泳ぎたい! 山登りしたい!」などなど、朝一番に子どもたちの作戦会議が行われます。そこでの子どもたちの発想や行動は無限大です。
ある時は大根をいただいた農家さんにお礼をするために山を登り、山菜や木の実を採ったり。そして、それをそのままその日のオヤツにしたり。
四季を感じ、喜怒哀楽のすべてを表し、 五感のすべてで、生きることを味わいながら、日々暮らしの中から学び成長していく。 子どもにとっては最高の環境と条件ではないでしょうか。自然の中には、教えられなくても自ら成長できるきっかけが、たくさん隠れています。
園長の川口さんは、「子どもたちの好奇心、創造力と個性を大切にしたい。そう思う本気の大人たち(保育士さんら)が手取り足取り『教える』のではなく、成長を『サポート』してくれる。この保育園は『保育』というより、暮らしの原点を身につけられる場所。そして自然はきびしくて残酷です。美しいだけじゃないことを学んでほしい。山を歩き川をくだり、海を渡って、食べれるもの食べられないものを学び、生きてること自体が楽しい! と子どもたちに感じてほしい」と。
決して都会的な「贅沢」がある場所ではない園での暮らしのなかで、楽しく学んでいる子どもたちは、どこかたくましく見えました。なんでも手に入る楽な暮らしが急に不便になったとしても、自立して生きる知恵や気持ちを普段から培っているこの園の子どもたちであれば、どんな環境でも順応することができそうです。
子どもえんは今年で4年目。いつしか、その教育方針に賛同する人たちが増え、今の場所に移転。
なんと、最初は3人の子どもたちと、川口さんのお家のお庭に立てたテントから始まったのだそうです。
以前は福岡市内の保育園で働いていた川口さん。その後、糸島に移住しここでなら理想とする保育ができるのではと感じていたところ、周囲の人の要望もあり「わくわく子どもえん」をオープン。
想像力を無限大に広げてくれるこの場所、そして子どもたちが本来の子どもらしさを持ちつつ自然から学び成長できる場所。今後どんな大人になってくれるのかが本当に楽しみです。
そんな「わくわく子どもえん」は園児を募集中です。2歳児~5歳児(2歳児は要相談、4月時点での年齢〉。週1回から5回まで。又、保育時間も8時から18時までの間で保護者の都合に合わせて、自由に設定可能。隔週土曜日のみの自然体験教室コースもあるそうなので、詳細は下記ウェブサイトをチェックしてみてください。
基本、わくわく子どもえんは小学校に入るまでが入園期間ですが、「まだまだ子どもえん」という名前で小学校に慣れない子どもたちを勇気付ける、スプリングボード(跳び箱の台)のような場所も最近発動しているのだとか。今日も子どもたちは糸島での日常の暮らしの中から、たくさんのことを吸収し成長しています。