「これからの東北の家づくり」Report
快適な生活=エネルギーを減らすこと
夏は猛暑で冬は氷点下になる、厳しい気候の山形。より快適に暮らすため、未来の住まいづくりにはどんな可能性があるのか。
山形の住宅関係者が集まり、トークイベント「これからの東北の家づくり」が開催されました。
トークゲストは、東北芸工大の教授で、株式会社みかんぐみ共同代表の竹内昌義さん、東京大学大学院准教授の前真之さん、株式会社夏見工務店代表の夏見諭さん。
「断熱性能」「気密性能」を高めることで、日々の暮らしにどのように影響するのかを探っていきました。
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現在、ヒートショックが原因で自宅で倒れる人は年間約17,000人。原因は室内温度が一定に保たれていないことです。竹内さんはここに、日本の住宅の貧しさがあると言います。
天井あたりがあったかく、足元が寒いなど、室内全体の温度が一定でないとき、人は無意識に不快と感じます。省エネや断熱性・気密性を「建築の様式」ではなく、「住み手の健康や快適性」として考えることが大切と、前さんは話します。
断熱性や気密性を考える上で、肝となってくるのが「窓」。間取りを考えるときは、熱と光とのバランスがとれた窓を組み込むことも大切だと気付きました。
高性能住宅は新築に限った話ではありません。まちなかに点在している中古住宅をリノベーションし、そこに省エネ性能を加えれば、その住宅の価値は一気に上がります。
中古では、一般的な新築と変わらない金額で省エネ性能を加えたリノベーションができるといいます。
〈山形R住宅構想〉では、中古住宅のリノベーションに加え、快適性と断熱性・気密性を高めることで、その価値を長くつなぐシステムを構想中だといいます。
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専門的で嫌厭しがちだったエネルギーのこと。しかし実際はとてもシンプルで、自分たちの暮らしをどう快適にするか考え実践することが、自然と省エネにつながるのだと感じました。