両国屋 マヨタコ/やまがた手土産002
やまがた手土産002
今回お持ちしましたのは、「両国屋のマヨタコ」です。
山形市のローカル百貨店・大沼の地下食品売場のいちばん奥。
大して目立ちもしないその場所で何十年も焼かれてきたたこ焼きは、山形市民にとっては懐かしい昔ながらのローカルな味わい。齢四十すぎの私・那須ミノルにとっても、子どもの頃から今に至るまでたこ焼きといえばすなわちこの両国屋のたこ焼きです。
すごく「にっちりモコモコ」しています。
外側がカリッとしているたこ焼きや、内側がトロっとしているたこ焼きがこの世に存在しているなんて当時の私は想像すらできなかったし、この国の都会や西の方の地域にはどうやらそういうものがあるらしいと知ったのはだいぶ大人になってからのこと。それまでは、やたら「にっちりモコモコ」しているこの両国屋のたこ焼きこそが、たこ焼き界の王道でありメインストリームであると信じきっていました。
さて、本題の「マヨタコ」です。
これは、たこ焼きの「上に」あるいは「横に」トッピングとしてマヨネーズが「添えられている」ものではありません。マヨネーズはたこ焼きが焼かれる段階で投入されています。つまり、たこ焼きの「中に入っている」。
ですので、その分、レギュラーな赤箱のたこ焼きよりも「にっちりモコモコ感」はやや薄まり、マヨの分だけトロンと柔らかく、独特のコクがある味わいが特徴です。
マヨタコは、おやつにもいいでしょう。お花見にもいいでしょう。芋煮会にもいいでしょう。喜ばれます。
1箱8個入り 380円。大沼両国屋には「箱」のほかに「串」もありますが、その話はまた別の機会に譲ることと致しましょう。
reallocal山形ライター 那須ミノル
※シリーズ「やまがた手土産」は山形市在住のライター那須ミノルがじぶんの価値観に従ってセレクトした手土産たちの素敵なところを勝手にご紹介していくコーナーです。
text by 那須ミノル