鮨ネタと文化を握る
金沢の有名店で鮨職人見習を募集
※終了しました。
金沢の食といえば、なんと言っても鮨!そんな金沢で、鮨好きなら誰もが知っている有名店「乙女寿司」で職人見習を募集しています。
この日、お話したのは店主の鶴見さん。16歳で鮨屋に弟子入りしてから、職人歴は33年。金沢でも有数の鮨職人のひとりです。
はじめに、店名の由来を伺ったところ、意外な答えが帰ってきました。
「実は私も、乙女寿司の由来は知らないんですよ 笑。ただ、先代が辞められる際にお声掛けいただいた縁と、その時の人と人との繋がりを大切にしたかったので、暖簾をそのまま受け継いだんです。」
次に金沢の鮨の特徴について伺うと、2つ教えていただきました。ひとつは、海にも山にも近いため、新鮮な食材が豊富に手に入ること。とくに魚は、味が濃くて、甘みがあるそう。そして、もうひとつは、茶道や和菓子、工芸などの伝統に支えられた金沢の食文化がベースにあることでした。
そうなると当然、食べに来るお客さんも舌の肥えた方々がほとんど。現在は、地元の方と県外の方は、だいたい半々だそうですが、県外の方も観光客の割合は少なく、その多くは常連さん。鶴見さんの鮨を食べに、年に何回も通われている方もいらっしゃるのだとか。人気の程がよくわかります。
最後に、乙女寿司で出す鮨のこだわり、仕事を続ける楽しさについて伺いました。
「特別なこだわりはありません。ただ、魚を活かすための知識や技術を探求しながら、金沢の文化をどう鮨で表現するかを常に意識しています。」
「人との出会いや繋がりが嬉しいですね。自分はこの場所に居ながら、全国の人が訪ねて来てくれる。しかも、特別な日だったり、特別な人と一緒だったりしますから。」
お話を通しては、終始、懐の深い鶴見さんの人柄が伝わってきましたが、そこは繊細で奥深い鮨の世界。仕事は決して楽なものでは無いと思います。けれども、洗練された食文化を誇る、金沢きっての有名店で、鶴見さんや先輩職人、常連のお客さんから学ぶことは、大いにあるはずです。