福岡 体当たりの2拠点移住計画体験記 vol.1
二拠点居住
reallocalで、たま〜にライターもやっているじゅんこです。
今日は最近の私のこと、私が思ってることを、私と夫の体当たりの2拠点移住体験記を通じて発信したくて綴ります。興味あったら是非読んでみてください!
街のくらしに不安がよぎる
果たして都会に暮らし続ける必要はあるのだろうか?
心から求めるライフスタイルとは? 本当の豊かさとは…?
本気で自分に問い始めた。
大好きな福岡市の都心部に住んで17年目の2020年の夏。
終わりの見えないコロナ渦の中、個人で運営しているヴィーガン民泊以外に、以前のブログにも書いたように私は夫とヴィーガン料理を提供する飲食の仕事を2年前からスタートさせていた。
本来は、ケータリングやポップアップなど移動しながらフードを提供する活動できるように同年の新春に新しくキッチンを構えたが、コロナ渦となった春からはテイクアウトとケーキの通販へ、そして外国人観光客の全く来なくなった民泊はキッチンから配達という許可の形をとり、予約制のプライベートなダイニングスペースと、急遽切り替え営業していた。
しかし、民泊と家とキッチンと、家賃だけで毎月17万円以上の支払いを抱え、申請できた補助金もあっという間に家賃に消えていき、コロナ中の売り上げも前年と比べると70%以下。
たくさんの個人事業主がきっと同じようなツライ思いをしているはずで、私達夫婦の場合も同じく、もがきながら働けど貯金は減っていき、キッチン立ち上げの借金も返せず、生活はどんどん苦しくなり、気晴らしに友達に会いに行くこともできず、ソーシャルディスタンスのほぼない都会での暮らしに、私は時間の余裕も心の余裕もなくなってきていた。
妄想からの第一歩
しかしそのころ過疎地に移住を終えたばかりの友人らから、「月5000円で5LDKの家を借りて隣の畑もタダでもらった」とか、「ボロボロの古民家をタダでもらいDIYで自由に改修してる」そして、「畑はタダでもらった」などという話を噂に聞いていた。その価格ももちろんのこと、お水も空気もおいしい大自然の中で。
「おいしい」を仕事にしている上で、水は基本中の基本。
どんなに水以外の素材がおいしい料理を開発しようと、基本の水の味は隠すことはできない。
新しい場所に訪れるたびに九州の自然は豊かで美しさに感動。「私も自然のあるどこかの田舎で暮らしたい!!!」と、思うように。
悶々と福岡の都心部で仕事場と家を往復する中、私は九州の水源地エリア周辺をGoogleサテライトで覗きながらどんな場所があるのかを探すことが日課になっていた。
休みの日には北部九州の過疎地にあるゲストハウスを巡り、移住ツアーに参加したり、田舎のキャンプ場でキャンプしては妄想を現実とさせるためのリサーチが始まった。
移住先検討候補のうちの一つとして、2011年の震災後に関東からの移住した人たちでつくられた熊本は三角にあるエコヴィレッジ「サイハテ」を訪れた。ちょうどそのタイミングで2020年に起きた「九州豪雨」に襲われ危険すぎて山を下りれず延泊を余儀なくされた。
山から下りれなかった時、食べ物や足りないものをシェアしたりコミュニティーの中では心強い共同生活者や顔の見える小さなコミュニティーで、災害中でも都心にいるときのような心配事が少なく感じた。
妄想と現実
しかし、自分達のフードプロジェクトで培ってきたお客さんは、ほぼ全員福岡市内。民泊物件も苦労して取った許可をあきらめきれず、もし田舎の家が見つかれば最初は2拠点でもいいのかも?と考えるようになる。
そして、コロナ後はじめて利益の出た年末12月。
安堵の気持ちと裏腹に、実は別で借りていた田舎のセカンドハウスとして友達とシェアしていた能古島の家も、やはりコロナの影響で大家さんの経済状況が厳しく、資産からどうにか収入を増やすために安く貸してもらっていた家賃を来年度から引き上げたいとリクエストを受ける。
金銭的にもまだまだ絶望的な状態で、勿論すぐに大家さんのリクエストに答えることはできず、リサーチ中にピンときた田舎も見つけることができないまま、気持ちはさらに焦っていった。
6年借りていた大好きなセカンドハウスだった。コロナ中はソーシャルディスタンスの取れる場所として、メンバーが訪れる機会が増え、家も庭もどんどんアップグレードされ快適な家となってきていたものの、私のモードは完全に変わってきていた「休みの時だけに訪れるセカンドハウスじゃなくて、メインで住む家が田舎にほしい!」。
1月に入り、2拠点目の移住先を本気で探すために、シェアのメンバーから外れることを決意した。
別れあれば出会いあり?
そんな中、仕事用の野菜を購入しに訪れていた八女のフラッグショップ的な街中のお店「八女本舗」でふと、まだ訪れていなかった八女にある噂のゲストハウスのことを思い出した。
その名は「天空の茶屋敷」。
別々の友人二人が今のパートナーと出会ったという、そのストーリーもゲストハウスの名前もなんともロマンチック。まだ訪れたことのなかったこの場所がその後わたしたち夫婦の運命を大きく変える場所となることは、その時想像もしていなかった。
私は家に帰り、さっそく「八女 移住」のキーワードでリサーチを始めた。
つづく。
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