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逗子のプールサイドに?「POOLSIDE COFFEE」場所ありきの店づくり

地域のお店

2021.07.03

逗子駅から徒歩10分程の住宅街に「POOLSIDE COFFEE」というちょっと変わった名前のコーヒー店が6月にオープンしました。店名の由来や、なぜこの場所にお店を作ったのかなど、店主の山田一歩(やまだかずほ)さんにお話しを伺いました。
ちなみに、山田さんの愛称は「いっぽさん」。とてもチャーミングです。(以下、山田さん=いっぽさん)

逗子のプールサイドに?「POOLSIDE COFFEE」場所ありきの店づくり
コンパクトでシンプルな店内

いっぽさん:僕は辻堂西海岸のサーファー通りでカフェ(GREEN STAMPS CAFE)を営業していて。最近は都内でキッチンカーでの移動販売もスタートしました。この場所に出会ったのは去年の夏で。オーナーさんから直接「お店をやれる区画を作るから、店を出さないか?」と誘われたのが、出店のきっかけでした。その時は、キッチンカーも始めたばかりだし、と悩みもしたのですが、立地が面白そうだったのと、賃料もお手頃で、それならやりたいかも!となったんです。

オーナーさんとは、デザインの仕事を通しての知り合いだったそうで、声をかけられるまで、オーナー業をしているとは知らなかったそうです。オーナーさんは逗子でいくつかの不動産を管理しており、ご両親から家業の大家業を引き継いだところ。昭和の時代に建てられたこのアパートを改装して、お店をやれる区画を作るというリノベーションプロジェクトをオーナーさんが始めたタイミングでお声がかかったのだそう。

逗子のプールサイドに?「POOLSIDE COFFEE」場所ありきの店づくり
昭和のアパートをリノベーションした建物の一角が店

いっぽさん:この物件の特徴は、なんといっても逗子スイミングスクールの隣、というところ。スイミング帰りの子供たちや、お迎えの大人たちが集まるんですよ。その様子を現地で見ていて、ここならできるな、と。で、コーヒーは出すとして、それ以外はなにも決めていなかった。逆に「この場所なら、みんなこういうものが欲しいんじゃないか?」というところから、お店のコンセプトなどを決めた感じです。

スイミングスクールの隣で、定期的な人の出入りがあり、それならとコーヒー以外に焼き菓子を充実させました。それがプール帰りの子供たちにも人気で、みんな帰りに買っていってくれるそう。オープンしてみたら近所の方もたくさん来てくれて、このあたりには焼き菓子を買えるお店がなかったから、と立ち寄ってくれるようになったそうです。

逗子のプールサイドに?「POOLSIDE COFFEE」場所ありきの店づくり
いっぽさん(山田一歩さん)|バス通りの方に大きく窓がある開放的な空間

いっぽさん:店の名前は、実はオーナーさんと話していて、盛り上がっちゃって。そのノリで決めたようなところがあります(笑)。だって、確かにプールサイドだけど、スイミングスクールですからね。なんかおかしいでしょ。でも、覚えやすいからよかったなと思っています。

当初は、辻堂の店の姉妹店という感じとしようと思ったそうですが、場所ありきで店の名前も、なにをウリにするかも決めた。柔軟に「与えられた場所を、より良く、より面白くするためになにができるか」を考えた結果だといいます。

いっぽさん:これから夏になると、ここの通りは海に向かう人も多くなるので、そういう観光の方にもふらっと立ち寄りやすいような仕組みを考えています。

逗子のプールサイドに?「POOLSIDE COFFEE」場所ありきの店づくり
焼き菓子が充実している。どれもコーヒーと相性がいい

現在はコーヒーと焼き菓子のテイクアウト、店内でのイートインも可能。バス通り側に広く取られた窓から、行き交う人をぼんやりと眺めつつ、コーヒータイムを楽しめる。レジ横のカウンターには焼き菓子がずらり。店の焼き菓子を担当するYOTAさんにおすすめを聞いてみると。

YOTAさん:一番人気は「ピスタチオシュークリーム」シュー生地はクッキー生地にして、サクサクで甘めに。その分中に詰めるピスタチオクリームは生クリームと合わせて甘すぎず軽い仕上がりにしています。いまの時期は愛媛レモンのレモンケーキもおすすめ。レモンを友人のレモン農家から仕入れていて、新鮮なレモンを使っています。しっとりとしていて、レモンの風味と酸味がきちんと感じられる仕上がりです。

YOTAさんが作る焼き菓子は、コーヒーに寄り添う焼き菓子。旬の素材を仕入れて、その時その時の焼き菓子を作る。マフィンはグルテンフリーで、どんな人にも喜んで食べてもらえるように努力している。

逗子のプールサイドに?「POOLSIDE COFFEE」場所ありきの店づくり
蒸し暑かったので、アイスカフェラテをオーダー。すっきりとした飲み口だった

コーヒーは、ハンドドリップとコールドブリューには蔵前の「LEAVES COFFEE ROASTERS」の豆を使用。浅煎りで甘くてフルーティーなコーヒーを提供する。エスプレッソ用には初台の「G☆P COFFEE ROASTER」にて、オリジナルブレンドを作ってもらい提供している。豆を購入することも可能なので、焼き菓子とともに自宅でコーヒーを淹れるのもよし。

いっぽさん:店をやるぞ、というときって「こういうコンセプトで、こんな内装で」とかを先に考えると思うのですが、今回は場所ありきで考えていけたのがある意味面白かったし、よい方向に行けたんだと思います。オーナーさんとの関係も楽しくて、店の工事の間もそうですが、オープンしてからもほぼ毎日顔を出してくれる。地域に溶け込んでいくというか、そういう関係でいられるのが心地よくて、僕もほぼ毎日こっちの(逗子の)店に立っています。

逗子の新しいコーヒースポットである「POOLSIDE COFFEE」。スイミングスクールを目印に、逗子へ遊びに行く際には、ぜひお立ち寄りを。

名称

POOLSIDE COFFEE

業種

コーヒー・焼き菓子のテイクアウト・イートイン

URL

https://www.instagram.com/poolsidecoffee

住所

神奈川県逗子市桜山8-1-38

営業時間

10時~18時

定休日

火曜日

アクセス

JR横須賀線「逗子」駅徒歩10分/京浜急行線「逗子・葉山」駅徒歩6分