【エリアガイド】金沢ベイサイド・発酵の町 大野エリア
エリアガイド
引っ越しや旅の参考にして下さい。「どんな街?何がある?」をコンパクトに紹介するシリーズ。こちらは金沢市の海辺の町「大野」エリアです。
金沢市大野町は、旧市街地から北西に約6km、日本海に面した港町。かつては北前船などが寄港する港町として栄え、現在でも「大野醤油」の名で親しまれる醸造の地として知られています。金石から大野川みなと橋に続く道路を中心に広がり、漁業・海運業・醤油醸造業など、古くからの営みを伝える街並みも風情があります。
近年はカフェやパブ、デザイン、クラフトのお店なども増え、国内外に開いた海の玄関口「クルーズ・ターミナル」がオープンするなど、旧市街とは違う空気感が漂う古くて新しいベイサイドの町です。
<飲食>
■Alembic Distillery PUB Salt(蒸留所・パブ)
石川県金沢市大野町4-ハ17
【営】11:00〜18:00 (17:30L.O) 【休】火・水・木曜 【P】4台
2021年5月に大野にオープンした真っ赤な扉が目を引くこの建物、築50年の雰囲気を醸すことを目指して新築された、クラフトジンとノンアルコールスピリッツの蒸溜所。扉の奥ではポットスチル(蒸留釜)が海外から到着したばかりで、併設のパブが先行して開店しました。オリジナルのジンは2022年以降の発売予定ですが、パブでは自家製のシロップやノンアルコールのスピリッツを使ったカクテル、季節の果物のソーダのほか、ホットドックなどのフードも提供しています。ここで蒸留されたジンが味わえるようになる日が待ち遠しい。
■ヤマト糀パーク(味噌醸造所・レストラン・SHOP)
石川県金沢市大野町4-イ170 TEL 076-268-5289
【営】10:00-17:00 【休】水曜 【P】30台
醤油、味噌、甘酒などの発酵食をつくる「ヤマト醤油味噌」の本社製造工場にある「糀パーク」は、さながら発酵食のテーマパーク。平日2回(11:00、14:00)、土日祝は3回(11:00、13:00、14:00)開催のガイド付きツアーに参加すると、スタッフによるヤマト醬油味噌の歴史・醤油・味噌の解説、糀の手湯を体験、糀パーク内の見学ツアーが楽しめます。蔵元おすすめの醤油・味噌・調味料などが購入できる直売SHOP「ひしほ蔵」や、寝かせ玄米や発酵食品を使ったランチを提供する「発酵食美人食堂」、3月にオープンした金沢チーズケーキ専門店「こめトはな」などもあり、食べて、学んで、体験できるスポットです。
■大野湊食堂(食堂)
石川県金沢市大野町4-125 TEL 090-8262-5661
【営】12:00-14:00、17:30-21:00 【休】月曜 【P】あり
「みなと橋」の橋詰にある、赤い暖簾がかかったレトロなお店。実はここ、2008年に公開された映画『しあわせのかおり』(主演:中谷美紀、藤竜也)でストーリーの中心となる「小上海飯店」として登場した場所。大野醤油協同組合が2014年に改装してオープンし、中華料理店「大野湊食堂」として営業しています。ラーメン、チャーハン、ギョーザなど、いずれのメニューも大野の名産である醤油が使われていています。夜は餃子にビール、山椒たっぷりの麻婆豆腐などで町中華を満喫!
■宝生寿し(寿司・割烹)
石川県金沢市大野町4-72 TEL 076-267-0323
【営】11:00-22:00(21:00LO) ※まん防期間中は時短営業になります 【休】水曜 【P】30台
醤油の名産地・大野にある老舗の寿司店。すぐそばの金沢港で水揚げされる魚介をはじめ、県内の各市場から毎朝仕入れるエビや貝、魚など、豊かな日本海の幸を使った寿司、一品料理で提供しています。平日限定のランチは1,700円(税別/にぎり9貫、汁物、アイス、一品付き)からなど良心的で、夜のコースは「おまかせコース」3,300円(税別/にぎり12貫、付き出し、汁物付き)から、コース以外も予算に合わせて握ってもらえます。11月になればお楽しみのカニ料理も登場し、四季折々の旬の幸で舌を喜ばせてくれます。
<買い物>
■ホホホ座金沢(SHOP・喫茶)
石川県金沢市大野町3-51-6 TEL 076-255-2038
【営】12:00-17:00 【休】月曜 【P】あり
石川県金沢市のデザイン会社「TONE Inc.」が運営する、県内外のデザイン関連にまつわるグッズを揃えたセレクトSHOPと喫茶。デザイナーの目で厳選された雑貨やクラフト、アパレル、食品などが店内に並びます。2021年6月から従来の1階席に加え、2階にもおひとりさま利用にぴったりなカウンター3席とソロテーブルで計4席の空間ができました。加賀棒茶ラテ(夏季限定)や爽やかなグレープフルーツのシロップソーダなどを味わい、窓からゆったり流れる河面を眺めながら、ゆっくり時を過ごしてみては。
■古家具harbor(古道具)
石川県金沢市大野町5-32 TEL 090-2034-5848 【営】不定期
大野にある古家具のお店です。店内には、気持ちよく使えるようにしっかりメンテナンスされた食器棚やテーブル、本棚などが所狭しと並んでいます。併設された工房で、古家具の素材やつくりの健やかさに魅せられた店主が、日々手を動かしています。メンテナンス前の古家具を選んで、仕上がりの雰囲気などを相談することもできます。実店舗の営業は月に数日だけなので確認してからお出かけを。ホームページに掲載されているアイテムは、全国配送もしているので、メールや電話でお問合せ・注文もできます。金沢市内の「八百萬本舗」でも商品を扱っているので購入が可能です。
■たくまポタリー(工房・ギャラリー)
石川県金沢市大野町5-32 TEL 090-4188-6420
大野町で作陶する宅間祐子さんの製陶所。広島での学生時代に近所のおじいさんに陶芸を習ったのをきっかけに、伊賀・伊勢・石垣島・九谷での修行を経て、金沢の海辺の町・大野に製陶所を開きました。“料理が美味しそうにみえること。生活の中で使いやすい、良い道具であること。なんとなくいい感じ。” そんなことを心がけて制作しているそうです。毎日の食卓で惜しみなく使いやすいようにと作られた器は、どことなく懐かしい感じがします。工房の一般見学は受付けていませんが、金沢市内の「八百萬本舗」で作品を扱っているので購購入が可能です。
<神社仏閣>
■大野日吉神社(神社)
石川県金沢市大野町5-81 【P】あり
大野の小高い丘の上に鎮座し、主祭神の大山咋神、大物主神をはじめ、複数の神様をお祭りする神社です。正面には白山連峰、背後には日本海・金沢港が一望でき、境内は四季折々の美しい自然の彩が見られます。7月の第4土・日曜に開催される「山王祭」が有名で、奴行列や神輿の渡御、魔除けの舞「山王悪魔払い」などが行われます(2021年は新型コロナウイルス感染防止のため神事以外は中止)。「山王悪魔払い」は金沢市無形民俗文化財に指定され、古来より「弥彦ばば」の通称で代々16~17歳の地元の若者が秘芸を継承しています。弓矢を持つ般若、まさかりを持つ翁、刀を持つ天狗が、法螺貝や笛・太鼓の囃子と共に、時には身を隠すように、時には走り出すように勢いよく舞います。
<拠点>
■金沢港クルーズターミナル(クルーズ船の拠点・レストラン・SHOP・その他)
石川県金沢市無量寺町リ-65 TEL 076-225-7030
【営】9:00~21:00 レストラン 10:00~21:00(20:00Lo)
金沢港まなび体験ルーム 9:00~17:00
【休】年末年始(レストランは月曜定休) 【P】あり
開港50周年を迎えた金沢港の新たなシンボルとして2020年にオープンした、金沢の海の玄関口・クルーズ船の拠点。屋根はゆるやかな波形で、建物の海側は全面ガラス張りで金沢港を一望でき、夜はライトアップも楽しめます。1階は広いCIQ(税関・入出国検査、検疫)エリアと石川の伝統的工芸作品で飾った柱が設置された待合エリアがあり、クルーズ船のオフシーズンはイベント会場にもなります。2階はレストラン、金沢港まなび体験ルーム、展望デッキなどがありクルーズ客以外も自由に利用できます。
■まちのり(レンタサイクル)
まちのり事務局 TEL 076-255-1747(受付時間 9:00〜18:00)
金沢市内に約70か所あるサイクルポートで、どこでも借りられ、返せる公共シェアサイクルサービス。大野は直源醤油の蔵の横にポートがあるので、大野・金石の観光利用に便利です。すべての自転車に電動アシストを搭載し、アップダウンのある道でも楽に移動できます。専用のスマホアプリから会員登録すれば利用が可能。会員登録せずに、1日パスを活用して利用もできます。